“ただ” との思い出

以前、
“ ただ” という猫を飼っていた。🐈

フルネームは、『忠雄』
娘がもらってきて、名付けた。
私は、
呼びづらいので、“ただ”と呼んだ。
それが定着した。

獣医さんに連れて行った時、
お名前は？
忠雄です。
いえ、猫ちゃんのお名前ですが。
ですから・・・・


ただは、
抱っこ嫌いの、ツンデレちゃんだった。
私に膝にはよく乗ってきたが、
私が抱き上げて乗せると、
決まって一度降りて、
自ら乗ってきていた。

私が帰宅しても、
喜ぶ素振りも見せず、知らんぷり。 🙀

食べるものは、
ドライキャットフードだけ。
お魚も、お肉も食べなかった。 😳

どういうわけか、
長男に懐いていた。
（その時分は、長男が同居していた）

出入り自由な飼い方をしていた。
暗くなると出て行く。
長男をお出迎えするため。😸

門の塀の上で、ニャ〜とお出迎え。
一緒に入ってきた。
ある時は、
長男の足音を聞きつけ、何処からともなく出てくる。
かならず、
長男の前を歩き、家に入る。

ある時、
長男が、自分が前になろうと頑張ったが、
負けた。

冬の朝、
薪ストーブの前に陣取り、
ストーブ着火の催促。
温まり始めると、
少しづつ後ずさり、
寝そべり、
暑くなると、反転し、
そして、立ち去る。

ただの位置で、
ストーブの温度がわかるね。

亡くなる数日前、
落ち着かなくなり、
しきりに外に出たがった。
庭に隅でうづくまるのを、
何度か連れ帰った。

『猫は、人の見ていないところで亡くなる』
と聞いたことがあった。

結局、
ただは、いつもは行かない納戸で逝った。
15年の “猫生” だった。