年末年始は高校スポーツの全国大会が相次ぐ。27日に始まる全国高校ラグビー大会では御所実が30日、初戦に臨む。25日の全国高校駅伝には、男女ともに智弁学園が出場する。(石本登志男)

■「2年前の忘れ物 取りに行く」ラグビー 御所実

 御所実は2年ぶり10回目の花園ラグビー場大阪府東大阪市)への出場だ。県大会決勝で天理を18―7で破り、1点差で負けた昨年の借りを返した。竹田寛行監督は「選手には1点の重みを意識してもらってきた。成長した姿が見られた」と話す。

 ログイン前の続き2年前の花園。決勝進出を果たし、初の全国制覇を目指した。だが、東福岡にほんろうされた。5―57と完敗。準優勝に終わった。今の3年生で、決勝戦に出場したのは4人。北村将大主将(3年)は「何もできなかった」と振り返る。

 今、チームがテーマに掲げるのは「ワンチーム」だ。部員一人ひとりがチームのために最大限やりきることを目指してきた。

 竹田監督は「ありうる行為に対する準備」を選手たちに求める。選手たちは練習中からグラウンドや天候の条件を言い合う。「風は右向き」「今日はすべりやすい」

 10月に岩手県で開かれた国体で成果が出た。初戦から激しい雨。「ボール確保をしっかり」と対応し、県勢として32年ぶりの国体優勝を果たした。

 堅い守備から的確なパスで攻撃を組み立てる伝統のスタイルは健在だ。北村主将は「2年前の忘れ物を取りにいく」と力を込める。力強いタックルが持ち味の城間(ぐすくま)賢副主将(3年)は「いろんな場面に顔を出し、相手の攻撃を止めたい」と話す。

 初戦は30日午後2時半から。尾道(広島)と関商工(岐阜)の勝者と戦う。

■「全力で」「最高の走りしたい」駅伝男女 智弁学園

 男子は22年連続32回目の出場だ。2年生が中心のチーム。昨年も走った小川弘晃主将(3年)は「県大会では動きがかたい部員もいたが、全国で全力で走れるように励ましたい」。浦田昂生(こうせい)選手(2年)は「ラスト1キロのスピード勝負には自信がある」と話す。

 女子は2年連続2回目だ。3千メートル走で10分を切る選手が昨年は1人だったが、今年は3人に。東(あずま)侑希主将(3年)は「積極的に上を狙っていきたい」と意気込む。嶌岡(しまおか)侑里選手(2年)は「けがで迷惑をかけたけど、背中を押してくれたみんなのために最高の走りをしたい」と話した。

 寒川正悟(そうがわまさご)監督は「コツコツがんばる選手が多い。経験不足が心配だが、のびのびと走ってほしい」と話す。

 発着は京都市西京極陸上競技場。女子は午前10時20分、男子は午後0時半にスタートする。