4.宇治田原町最奥部(大津市との境界付近)
工業団地を抜けると、茶畑の向こうに新名神の南側法面が見えてきました。
その東側は、まだまだこの有様でした。
関西電力送配電南京都変電所および付近の茶畑へのアクセスのため必要な道路が、新名神の工事現場と完全にかぶっている区間の様子。南側に迂回路を建設するように見えます(新名神完成後は側道化?)。
大津市方面の様子。「都市計画道路宇治田原山手北線が新名神をオーバークロスする部分の橋梁」は、約半年前(前回ブログ記事参照)と比べるとかなり形になってきました。しかし、新名神側はまだまだ道路の形は見えてきていません。
5.都市計画道路宇治田原山手北線
前回ブログ記事で紹介した宇治田原町が施工する都市計画道路ですが、新名神と関連が深い存在です。新名神の町内区間がまだ2023年度開通予定と公言されていた段階でこちらと同時開通を予定していましたし、緑苑坂以北の完成済区間は工事用道路として供用中です。
関西電力送配電南京都変電所のアプローチ道路と交差するあたりは、半年前とさして変わっていません。上記で紹介した新名神をオーバークロスする部分の橋梁に通じる部分も、まだまだ工事用通路の風情です。
今回は、緑苑坂側にも立ち寄りました。
やがてこの道路は町道ながらも幹線道路格となるはずですが、この先で封鎖されています。
封鎖部の先には、立派な2車線道路が盛土で谷を越えて続いています。
なお、緑苑坂は1990年代後半から中堅ゼネコン・フジタが開発しましたが(同社が直接手掛けたニュータウンはレアな模様です)、最寄りの近鉄新田辺駅およびJR宇治駅までバスで30分以上かかります。私は2000年ごろに延々バスに乗ってここを訪問し、フジタの現地事務所でパンフレットをいただきましたが、第二名神高速道路がやがて町内を経由することを大きな売りにしていたのを覚えています。もっとも、実際には現地は宇治田原ICから数キロ離れており、滋賀県側に予定されている新名神大津スマートIC<2000年当時は計画なし>からもまた数キロ離れているわけですが。
ただ、幸いにも町内各所にある工場の勤務者からも引き合いがあったのか限界ニュータウン化はしませんでした。経営不振に陥ったフジタは2002年に不動産事業を「ACリアルエステート」として分離しましたが3年後に経営破綻し現存せず(建設事業は存続し2012年に大和ハウスグループ入り)、現在緑苑坂は大阪の不動産会社「大幸産業」が分譲主体となっており、同社が緑苑坂バス停近くに現地事務所を構えています。
なお、緑苑坂と宇治田原工業団地の間の宇治田原山手北線上には、バス停のようでバス停でない物体があります。
おそらくフジタの肝いりで上屋付きのバス停用の構造物を設置したものの、周囲には住宅も事業所もなく需要が存在しないため、バス会社がここにバス停を設置することはなく現在に至っているものと思われます。西側の現在メガソーラーとなっている区域が住宅地として分譲されていれば日の目を見たかもしれませんが、そこまでの引き合いはなかったようです。