jk1234萩原義雄「こまいぬ【狛犬】」康成雪国抄
川端康成が『雪国抄』のなかで取り上げている「こまいぬ【狛犬】」 がどのような経緯で此の地に安置されていたかは、作者康成と深い関係は存在しないとしても、康成には作家川端康成の考察力があったことは感知できます。
日本文化のなかで「狛犬」は、日本人の精神守護の戸外置き物として欠かすことのないものと言えましょう。その意味からも、小説『雪国』及び再度書き綴った自筆『雪国抄』のなかでのこの「狛犬」の置き物は、川端康成『雪国』の「狛犬」として再び脚光を浴びることにもなってきます。
○「狛犬の傍の平な岩(=諏訪神社)」
『雪国』
○「狛犬の傍の平な岩(=諏訪神社)」
『雪国』
「女はふいとあちらを向くと、杉林のなかへゆっくり入った。彼は黙ってついて行った。神社であった。苔のついた狛犬の傍の平な岩に女は腰をおろした。「ここが一等涼しいの。真夏でも冷たい風がありますわ。」「ここの芸者って、みなあんなのかね。」「似たようなものでしょう。年増にはきれいな人がありますわ。」 ヒ、うつ向いて素気なく言った。その首に杉林の小暗い青が映るようだった。島村は杉の梢を見上げた。」
ここに取り上げた神社は高半旅館から少し下った所にある諏訪神社のことです。元々この神社は、麓から一直線に参道があり、階段を上がった正面に社殿が建っていたのですが、昭和六年に上越線が開通した折に、一直線の参道が切れて、左側から迂回する参道になっております。その上、上越新幹線が神社のすぐ上を通ったため、正面に会った神殿を右側に移動したことは前にも述べておきました。
参道の左右にも「狛犬」〔明治時代作〕があり、大杉前の「狛犬」〔大正時代作〕は別にあります。その右側の杉の木の下に上記に書かれている「平らな岩」が今もあります。冬は雪に覆われてしまい神社内に入ることはできませんので、雪解けの頃から夏から秋の間に訪れてみることをお奨めします。〔2020/03/27更新。萩原義雄識〕
参道の左右にも「狛犬」〔明治時代作〕があり、大杉前の「狛犬」〔大正時代作〕は別にあります。その右側の杉の木の下に上記に書かれている「平らな岩」が今もあります。冬は雪に覆われてしまい神社内に入ることはできませんので、雪解けの頃から夏から秋の間に訪れてみることをお奨めします。〔2020/03/27更新。萩原義雄識〕
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