「月夜」の読み方
げつよ【月夜】
「肉に花の名前」ことば探しの旅
③兎肉
•月夜(げつよ)→庶民は食用に関する禁忌ではなかったが、仏教徒(僧侶など)は別であり、ひそかに僧侶たちが兎肉を肉食するようになり、月の兎とのつながりから「月夜」と呼ぶようになった。
{補足}
日本ではウサギを「一羽、二羽・・・・・・」と数えるが、これは獣肉食を禁じられていた仏教徒が密かにウサギ肉を食べるためにウサギを鳥として扱っていたことに由来しているとされている。
引用ホームページ↓http://www.worldfolksong.com/calendar/japan/meat-another-name.html
世界の民謡・童謡>年中行事・季節のイベント>日本文化の意味・由来
僧侶もひそかに肉食をするようになり、特にウサギは鳥と同様の扱いになって、『嘉元記』の一三六一(正平一六/康安元)年の饗宴記録にもウサギ肉について記載されている。〈引用:ウィキペディアより〉
日本ではウサギ類を「一羽二羽・・・・・・」と数えるが、これは獣肉食を禁じられていた仏教徒が密かにウサギ肉を食べるためにウサギを鳥として扱っていたことに由来している。
ちなみに、ネットで検索すると、ウサギの肉を「月夜(げつよ)」と呼ぶことがあるようだ。月のウサギつながりだが、いつ頃からこの呼び方が始まったのか、古い文献や歴史書に記載があるのかどうか等、詳細は不明。
【評価寸言】
「さくら」「ぼたん」「もみじ」などのように読み方を添えておくと良いのではないでしょうか。唯一、動物名「うさぎ【兎】」を「げつよ【月夜】」としたことを評価します。
ただし、この「げつよ」の読み方について、あなた自身の調査結果の言及が一切なされていないのが補正すべき所でしょうか。なぜならば、標記語「月夜」は「つくよ」、「つきよ」、「ゲツヤ」の読み方は、小学館『日本国語大辞典』第二版に所載されていますが、この「げつよ」という読み方は国語辞典の見出語には未記載の語だからです。それ故、「げつよ」の読み方について検証し、報告いただければよろしいと考えます。萩原義雄識
《補助資料》
小学館『日本国語大辞典』第二版
つき-よ【月夜】〔名〕(1)月や月の光。また、月のあかるい夜。月の照りわたった夜。あるいは月の光に照らし出された夜の景色なども含めていう。つくよ。*古今和歌集〔九〇五(延喜五)~九一四(延喜一四)〕恋四・六九二「月夜よしよよしと人につげやらばこてふににたりまたずしもあらず〈よみ人しらず〉」*宇津保物語〔九七〇(天禄元)~九九九(長保元)頃〕楼上下「夜いたう更けたる月よの遙かに澄みたるに」*源氏物語〔一〇〇一(長保三)~一四頃〕明石「弟子どもにあはめられて、月夜に出でて、行道するものは、遣水に倒れ入りにけり」*天草本平家物語〔一五九二(文禄元)〕一・一二「Tçuqiyo(ツキヨ)、ヤミ ノ ヨ ノ カワリ ユク ヲ ミテ、サンジュウ ニチ ヲ ワキマエ」*人情本・春色梅児誉美〔一八三二(天保三)~三三〕初・四齣「されど月夜(ヨ)にぞっとする、素顔の意気な中年増」*吾輩は猫である〔一九〇五(明治三八)~〇六〕〈夏目漱石〉一一「ランプはいつの間にか消えて居るが、月夜(ツキヨ)と思はれて窓から影がさす」(2)特に、秋の明月の夜。また、秋の月。《季・秋》*俳諧・武蔵曲〔一六八二(天和二)〕秋「闇の夜は吉原ばかり月夜哉〈其角〉」*山廬集〔一九三二(昭和七)〕〈飯田蛇笏〉大正二年「砧一つ小夜中山の月夜かな」(3)飯鮨(いいずし)をいう女房詞。*御湯殿上日記‐延宝四年〔一六七六(延宝四)〕三月一六日「にし本くゎん寺より藤のはな、月夜しん上」*女重宝記(元祿五年)〔一六九二(元禄五)〕一・五「いひずしは、月(ツキ)よ」*譬喩尽〔一七八六(天明六)〕三「月夜(ツキヨ)とは掬飯(にぎりめし)をいへり」【補注】上代の用例は「つきよ」と読む確例がないので、「つくよ」の項にまとめた。【発音】〈なまり〉ツッキョ〔福島・紀州〕ツッキヨ〔福島・播磨・鳥取〕〈標ア〉[キ]〈京ア〉[ツ]【辞書】日葡・書言・ヘボン・言海【表記】【月夜】書言・ヘボン・言海
げつ-や【月夜】〔名〕月の照り輝いている夜。つきよ。*懐風藻〔七五一〕「月夜坐二河浜一〈葛井広成〉」*凌雲集〔八一四(弘仁五)〕河陽駅経宿有懐京邑〈嵯峨天皇〉「河陽亭子経二数宿一、月夜松風悩二旅人一」*海潮音〔一九〇五(明治三八)〕〈上田敏訳〉象「あるは月夜(ゲツヤ)の清光に白みしからだ、うちのばし」*廃園〔一九〇九(明治四二)〕〈三木露風〉廃園・月夜の悲しみ「うるはしく黒き馬車ただひとつ 都はづれの近郊の月夜(ゲツヤ)の路を」*旧唐書-銭徽伝「常於二客舎一、月夜独吟」【発音】〈標ア〉[ゲ]【辞書】ヘボン・言海【表記】【月夜】ヘボン・言海
つく-よ【月夜】〔名〕「つきよ(月夜)(1)」に同じ。*日本書紀〔七二〇(養老四)〕雄略九年七月(前田本訓)「伯孫女児(をのこ)を産(うまは)りせりと聞きて往きて聟(むこ)の家を賀(よろこ)ひて月夜(ツクよ)に蓬蔂(いちひこ)の丘の誉田(おふた)の陵(みささき)の下に還る」*万葉集〔八C後〕一八・四〇五四「ほととぎすこよ鳴き渡れ燈火(ともしび)を都久欲(ツクヨ)になそへその影も見む〈大伴家持〉」*万葉集〔八C後〕二〇・四四八九「うちなびく春を近みかぬばたまの今夜(こよひ)の都久欲(ツクヨ)霞みたるらむ〈甘南備伊香〉」【発音】〈標ア〉[ク]【上代特殊仮名遣い】ツクヨ(※青色は甲類に属し、赤色は乙類に属する。)【辞書】言海【表記】【月夜】言海
『日本方言大辞典』
けっちゃ【月夜】(「げつや」の転)月夜。山形県庄内139
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