舶匝

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ローカライズの妙手を見た。或いは、翻訳された後を計算しないと、大変だよ。

2020-06-27 21:32:59 | 文章の書き方・読み解き方
(「文章の……」という分類を今更ながら後悔。)
で知った
『ユミの細胞たち』
を、
でチラリと読んでみた。

唯一、地上波で再放送してほしいと思うドラマは……。或いは「送り火が見える」と「送り火を見る」は別概念 - 舶匝 にてチラリと紹介した「四畳半神話大系」の一場面を思い起こさせに通じる。
「四畳半神話大系」では、
葛藤を、至極暑苦しく表現。

一方、
『ユミの細胞たち』では
葛藤を、アジアン・テイストなアメコミっぽく、軽快に表現
 
さらに当方が読んだ日本語翻訳版では、
「横浜」という地名が登場。
韓国語版では、おそらく韓国国内の(ソウル近辺の)地名が充てられていたのでしょう。
こういうローカライズは、大切です。

ちなみに、ローカライズに苦心したという作品が
「あずまんが大王」
特に、登場人物の一人

(通称)大阪

の扱い。
「大阪から転校してきたから」という安直な理由のせいで
本名(春日歩)で呼ばれなくなった、という関西弁を話す不憫なのんびり屋。

地名を変えて、大変なことになったり、
方言を変えてみたり、
色々とあったようです(翻訳後に起きる事を、計算できるようになりたいものです。)

ちなみに、大阪さんの名場面
包丁を持っている「未遂」場面は、たとえ翻訳しなくても通用する力強さ。
その一因は、徹底的な省略。
よく見ると、「未遂」場面では、描かれているものが極めて少ないのです(特に背景)。

『ユミの細胞たち』も、徹底的な省略が終始、貫徹されています。

ちなみに、先ほど挙げた「四畳半神話大系」(英題"The Tatami Galaxy")では、
京都市内外の地名は事細かく出てくる一方で、
登場人物たちの通う「大学の名前」は一切、登場していません(ロケハンは、OBからみても納得・感激できる程、かなり丁寧にやっていても)。

"The Tatami Galaxy"のPV
、描くべきものと省略すべきものとの分別が徹底。
(PVに登場する"Myself"は、日本語表記では「私」。"I"にしなかった理由には、言葉のニュアンスの違いを如何に掴むか、という別の問題が絡みます。なので、また後日に)

翻訳後に起きる事を計算することは、
何処まで具体的に表現するか、
そして、
何処をバッサリ斬り落とすか
と表裏一体。

なので、
実際に翻訳されるか否かを問わず
翻訳後に起きる事を計算することは大切。 

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