オレンジ色の家庭

こころ温まる日々の出来事を発信したい。

秋の花之江の郷

2006-09-05 13:41:46 | Weblog

          

           
       


               蓮華升麻の可憐で健気な花に
       初めてめぐり合いました
       細い長い茎にずっしり重い花ごしらえ
       支柱にかろうじて支えられて咲いていました
       花之江の郷はすっかり秋色
       ミゾハギの紅紫 女郎花の黄
       青い空に色の対比がどこまでも
       続いていました
       ミゾハギは禊萩のいみで
       盂蘭盆会に仏前に供える花だそうです

 

             images
      蓮華升麻 うつむいて咲いています       
       

  
         

 


木槿

2006-09-04 13:33:31 | Weblog

          

                       木槿が今年も咲いた   
            朝に咲き夕にはしぼんでしまう一日花 
         儚い花の命を日本の茶人は好んだ   
           特に宗丹の好んだ宗丹木槿は   
          中心が紅い離弁花で茶人に特に好まれた 
         大きく成長した槿垣の家を通るときは 
         家人の心意気が感じられてうれしくなる 
        同じ葵科の葵も夏の空に似合っている 
        立葵の元気な風情も捨てがたいが   
          木槿の持つ奥ゆかしさには太刀打ちできない 
 
         底紅と言われ 内に秘めた美として好まれた   
          木槿の街路樹の下を通るとき幸せな気分になる 
       同じ花がお隣りの国韓国では 
       まるで違った解釈をされていることを最近知った  
   
          木槿は韓国の国花である    
          戦争が始まろうとしたころ    
        日本兵がメインストリートに咲いていた槿の木を    
         片っ端から切りとり日本の国花の桜を植えたという   
        韓国の人びとは宗丹木槿は   
       日本の国旗のように映るらしい    
         木槿の中心の紅色は血の色という    
         昔 日本人がおこなった行為に対する憎しみの花が 
      木槿であるという   
       韓国で長い間仕事をしていたTさんが 教えてくれた  
    
     私たちは何も知らされないで育ってきた     
        戦後六十一年たった今でも    
       何かのおりにふと溢れ出る   
       日本への根深い感情がなぜか   
       少しわかった   

                             18. 8.15 記    


ふるさと

2006-07-17 12:50:43 | Weblog
明野村浅尾は、茅ガ岳西麓の最上部にあり、まわりを南アルプス連峰、
八ヶ岳に囲まれて富士も眺められる。
冬には八ヶ岳下ろしが吹きすさぶ反面、
日照時間が日本で一番長いところでもある。

子ども時代、夏休みになるときまってここで過ごした。
五人のいとこと、じゃが芋の皮を剥いたり、麦の選穀をしたり、ほうとうを
作ったり、野山を駆け回ってげんのしょうこを摘んだりした。
夜になると外でござを敷き、満天の星を飽かず眺めた。
インパールの戦地で、九死に一生を得た伯父が、宝物のようなこの時を
いとをしむかのように、子どもたちに星の説明をしてくれた。

いつのころか定かでないが、私の心のなかで、棺を土の中に埋葬する
情景が時々浮かんでは消えるようになった。
いったい誰の土葬なのか、それとも幻なのか
ずっと疑問を持っていたのだが、
その理由が今になってやっと解かった。
葬儀の日「おばあちゃんを埋めてはいやだ」とはげしく泣いて、
周りの人たちの涙を誘ったのだそうだ。
苦労続きの花の枝おばあちゃん、
「孫にあれほど慕われて、決して不幸ではなかったよ」と、
今はもういない妹が家に帰ってしみじみと話したそうだ。
可愛がってくれたおばあちゃんが土の中に埋まってしまう恐ろしさが、
四歳の私の心を強く揺り動かしたのだろう。
透き通るような山並みに囲まれたこの家で、
どんな境遇にも負けずに一生懸命生きた
明治の女の息遣いが、今も聞こえそうな、ふるさとである。
 
  平成7年に書いた文ですが11年後に花之枝の郷に行けたことが
  不思議でもあり感激です。
  一ヵ月に一度ぐらい書けたら良いと思っております。
  よろしくね

花之江の郷へ行ってきました

2006-04-30 22:39:10 | Weblog
浅草から東武線に乗って東武金崎で降り後はタクシーです。
快速で2時間ぐらいです。里山に野草が沢山咲いております。
花好きにはこたえられません。今クマガイソウがさかりです。
ばいも、むさしあぶみ、浦島草、マムシ草、
おおばなのえんれいそう、一輪草、二輪草、
山吹草、ときわ万作、えびね、東国三つ葉つつじ、
桜草、くりん草、羅生門蔓、十二単、一人静か、
図鑑片手に是非お勧めです。
列記したらきりがないほど咲いております。
私の祖母の名前が花之枝といいます。
おばあちゃんに会えるような気がします。