愛しのボニー

元保護犬
2020年9月21日没(推定10歳)
ラブラドール・レトリバーのボニーの思い出

出会い

2020-10-23 18:04:27 | 思い出

意外なことにすぐに返信があり、

「ボニーに会ってみますか」

という。

それは願ってもないことなので日時を決めて近くの大きな公園で会うことになった。

 

初めて見るボニーは想像以上に小さくて真っ白で引き締まっていた。

(わたしのラブラドールのイメージがどっしりとした体形で、あごのあたりがタプタプだるんだるん…というものだったから)

 

ここで当初の目的から大きく離れたことに気付いた。

「一頭決まれば次の一頭を救うことができます」

「どこの団体から引きとっても一頭を救うことに変わりがありません」

という他団体のメッセージを自分に都合よく解釈した。

罪悪感はあったが…

 

それでもボニーに惹かれていた。

 


ボニーへ

2020-10-21 11:05:17 | ボニーへの手紙

愛するボニーへ

 

今日は月命日です。

まるで昨日のことのように思えるのに、遠い昔の話にも思える――

不思議です。

それどころかボニーは元気にしていて、じつはわたしの方がおかしな世界、異次元に入りこんでいるのではないか、と。

 

どうかこれが悪夢であってほしいと、願う。

朝、目覚めるとボニーのいない現実に押しつぶされそうになる。

今でも母は毎日4時に目覚めるよ。

「お散歩行こう~♪」

と太いしっぽを振りながらやってくるあなたが見える。


迷走4

2020-10-19 15:58:50 | 思い出

一歳過ぎ。体重21㎏。

シニアでもなければ大型犬でもない。

真っ白できれいな子。

こんな子はすぐに希望者が現れるのだろうなぁ…

かわいいなぁ…

 

しばらく見ていたが、何日もステータスが変わらず、とうとう問い合わせをしてしまった。


迷走3

2020-10-17 14:18:21 | 思い出

その後も譲渡会と聞けばあちらこちらと出て歩いた。

しかし、なかなか難しかった。

何らかのトラウマを抱えている子もいて、近付くだけで怯えていた。

また、別の子はおそらくセンターから引き出してくれたのであろう女性の姿ばかりを追って吠え続けた。

 

そんなある日、愛護団体のHPで、真っ白なラブラドールを見つけてしまった。

 


迷走2

2020-10-15 15:59:56 | 思い出

当時、いつも見ていた保護団体のHPにその子はいた。

ラブラドール・レトリバー、オス、10歳以上

いつもニコニコ。

人について歩きます。

初めて犬を飼うご家庭でも大丈夫です。

…というような情報が載っていた。

 

以来、その子のことが気になって気になって。

何日か悩んだ末、家族に意見を聞いてみると――

家「かなり老犬みたいだけど、大丈夫なの?」

私「えっ!?だって初めて犬を飼う人でも大丈夫って…」

家「いや、母側じゃなくて犬が、さ。年とってから何も知らない初心者に面倒見てもらうのってどうよ?」

 「かわいそうじゃない」

私「…」

 

というやりとりを経て、心がぐらぐら揺れ動くうちに、なんと「家族決定!」の文字が。

シニアでも大型犬でもちゃんと出会いはあるのであった。

おめでとう。