愛しのボニー

元保護犬
2020年9月21日没(推定10歳)
ラブラドール・レトリバーのボニーの思い出

犬は人を試す

2020-10-31 11:27:40 | 思い出

ボニーとの生活は毎日新しい発見ばかりで、刺激的で新鮮だった。

 

ボニーは散歩時に用をたしていて、他は様子を見て庭(というには気が引ける程度のものだが)に出すと、そこで済ませていた。

ある日、室内で大量に放水をした。

また、別の日は朝起きると大量に大がしてあった。

 

我慢していたのかと謝りながら片付けたが、今思うとあれはわたしを試したのだと思う。

ボニーにしてみればわたしがどんな反応をするのか見極めたかったのではないか。

後にも先にもその一度だけだったから。

 

「気づかなくてごめんね」というわたしに、少し安心したのかな?

そんなふうに、ちょっとずつ距離が縮まっていった。

 

 

 


ボニーへ

2020-10-30 09:56:57 | ボニーへの手紙

昨日あなたのご位牌が届きました。

 

御遺骨をどうするか、とてもとても悩んだのよ。

できればずっとずっと一緒にいたかったけど、先のことを考えると…ね。

四十九日が過ぎたら納骨しようと思います。

他のみんなと一緒に土に還ってしまうけど…それでいいよね。

でも、小さなペンダントの中にいつもあなたがいるからね。

これからも毎日、いつでも一緒だから、ね。

 

6月2日、あなたのお誕生日。

わたしが勝手に決めた日だけれど、今年10歳を迎えましたね。

その頃から白内障になって、明るいところで見たあなたの眼が青く透き通っていて驚いたこと。

階段の上がり降りに慎重になったこと。

娘のような、孫のようなボニーが、いつの間にかわたしの年を追い越してしまった…

そう感じた今年の夏。

 

あとどのくらい一緒にいられる…?5年?6年?

これからはの~んびり暮らしていこうね

おたがい頑張って長生きしようね

そう言ってボニーを抱きしめた夏の日。

愛おしくて愛おしくて。

 

それから数カ月のうちにあなたが逝ってしまうなんて…

 

あなたと初めて会ったのは9年前。

9年間とは犬にとってどれほどの期間なのか。

子どものようなボニーが老犬といわれるようになる期間…

一生のほとんどを共にしてくれたボニー…

 

ありがとうボニー。

本当にありがとう。

たくさんの幸せをもらっていたからボニーにご恩返しがしたかった。

 

ボニーに会いたいです


譲渡まで

2020-10-29 11:52:35 | 思い出

ボニーと数日過ごす日が何度か続き、正式に譲渡されたのは12月初めだった。

 

犬と暮らす経験が全くなかったわたしは毎日情報を集め、学ぼうと思った。

かなり必死だった。

医療のこと。

食事のこと。

散歩のこと。

しつけのこと。

 

食事に関しては朝はドライフードに肉、野菜、フルーツ等のトッピング。

夕方はラム、馬、牛、鶏、レバー、魚などを主に野菜など。

そこに亜麻仁油をスプーン一杯。

食事の支度を始めるとすぐ隣に来てそわそわとし、そこいら中をよだれまみれにするボニーがかわいかった。

毎日の食事作りがとても楽しかった。

何よりボニーが毎日喜んで完食してくれるのが嬉しかった。

かわいいボニー


トライアル2

2020-10-27 11:23:19 | 思い出

そして翌日も同じだった。

昼間はお迎えの車の音がしないかと耳を澄まし、夜はわたしを監視していた。

お預かりの方のところへ帰りたがっていた。

 

その翌日も同じようだったが、さすがに疲れてボニーもわたしもうつらうつらと眠ったり目覚めたりを繰り返した。

そして(ボニーにしてみれば)やっとのことでお迎えが来て、上機嫌でひょいと車に乗り込んで行ってしまった。

 

拍子抜けというのか何というのか…

先はまだまだ長そうだった。


トライアル

2020-10-26 05:17:13 | 思い出

その後順調に話はすすみ、トライアルとなった。

正直、信じられない気持ちだった。

この子ならば他にもたくさんの希望者がいると思ったから。

自分はなんと幸運なのだろう。

そう思った。

 

初めは数時間家で過ごしてもらう。

だんだんと時間をのばし、数泊滞在してもらう。

そのようなスケジュールで事ははこんでいった。

 

初めて過ごす夜、ボニー用のベッドを用意してあるにもかかわらず、わたしのベッドに飛び乗ってきた。

そして、間近でじーっとわたしを見ていた。

時々、眠っているかと少しわたしが体を動かすと、ボニーと目が合った。

結局、どちらも一睡もできないまま朝を迎えた。

 

不安で不安でたまらなかったのだろう。

自分がどうしてここに連れて来られ、どうして今日はお迎えが来ないのか…

そもそもこの人(わたし)はどういう人なのか、危険はないのか…

これからどうなってしまうのだろう…

そう思いを巡らせていたに違いない。

昼間は愛想よくお腹を見せたりしていたが、あれはボニーなりのサービスだったらしい。