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よっちんのフォト日記

旅先や日常で感じたことを
写真と文章で綴ってみたい。
そう思ってブログを始めてみました。

入鉄炮出女-神奈川県箱根町:箱根関所

2025年01月15日 | 神奈川
Hakone Checkpoint, Hakone Town, Kanagawa Pref.

さてさて、昨年末の旅行でワタクシ達は箱根に行ったのですが、皆さんは「箱根」と言う言葉から何を連想しますか。
おそらく「箱根駅伝」という人が一番多いような気がしますし、もちろんワタクシも箱根駅伝は頭に浮かんできます。
でも、それ以上に頭に思い浮かんでくるものが二つあるんです。
一つは滝廉太郎の「箱根八里」という歌の出だしである「箱根の山は天下の剣、函谷関も物ならず」という歌詞。
もう一つは江戸時代に東海道最大の関所であった「箱根の関」なんです


次に乗るバスの出発まで少ししか時間がなかったのですが、「箱根関所」を訪ねてみることにしました。
上にも書きましたが、箱根関所は江戸時代第一の主要道路である東海道を監視するために設置された重要な関所です


2007年に、徳川幕府が東海道に設けた箱根関所の江戸後期の姿が復元されました。
中には関所を通る旅人たちに厳しい改めを行った大番所。関所役人たちが日常生活を送っていた上番休息所や足軽番所。
関所破りの極悪人を留置した獄屋などがあるそうですが、時間が無いので外から眺めるだけにしたんです。残念


江戸時代に入ると、幕府は江戸を守るため全国に関所を設置しました。
江戸時代初期には、豊臣方の残党などの脅威があり、関所は軍事的な拠点として機能していました。
やがて戦の無い平和な時代となるにつれ、関所の役割も治安維持のための警察的機能へと移り変わっていくのですね


その警察的機能の中で、最大のものが「入鉄炮出女」(いりてっぽうにでおんな)でした。
江戸の治安維持のため、「江戸に持ち込まれる鉄炮(入鉄炮)」と、
「江戸屋敷に人質として置かれた大名の妻女が江戸を脱出する(出女)」を厳しく取り締まったのですな。
関所を通過する際には、入鉄炮には老中が発行する鉄炮手形の携帯が、
出女には留守居が発行する女手形の携帯が義務付けられていたんです


関所破りは重大な犯罪とされ、これを行おうとした者、あるいはそれを手引きした者は磔などの厳罰が課されました。
もっとも、裏金や賄賂などで内々に関所を通過する者がかなりの数いたそうですよ


その後、ワタクシ達はバスに乗って静岡県の三島駅に向かいました。
ところが三島市内でバスが渋滞に巻き込まれ、到着予定時刻より20分くらい遅れてしまったんです。
ですので、予定していた在来線の列車に乗ることが出来なかったんです


そこで時刻表を見ると、すぐに新幹線の「こだま」が来ることがわかりました。
自由席の切符を買って「こだま」に乗って静岡へと向かったんですよ


この日は静岡駅から歩いて10分ほどの場所にあるビジネスホテルがお宿です。
ワタクシと家人はそれぞれシングルルームに泊まります。ずっと一緒にいるよりも、夜は別の部屋で過ごす方が楽なんです。
特にテレビなどは互いに見たい番組が違いますし、家人をワタクシのイビキで悩ませることもありません。
さあ、お風呂に入ってさっぱりしたら…夕食の時間ですな

使用したカメラ:FUJIFILM X-Pro2


私は歌川広重(安藤広重)の浮世絵「東海道五十三次」を見てから、浮世絵に興味や関心を持つようになりました。
今年放映されるNHKの大河ドラマ「べらぼう」の主人公である蔦屋重三郎は、版元として浮世絵の黄金期を築いた人物です。
歌川広重とは特に繋がりはないようですが、喜多川歌麿や葛飾北斎、東洲斎写楽などとは大きく関わった人物なんですよ。
ですので、私は今回の大河ドラマはすごく楽しみなんです。



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箱根駅伝-神奈川県箱根町:芦ノ湖

2025年01月14日 | 神奈川
Ashinoko Lake, Hakone Town, Kanagawa Pref.

さてさて、寒いのを我慢すれば箱根海賊船から見る芦ノ湖の風景は素晴らしいものでした


正面に見えるのは箱根駒ヶ岳。地形的にいうと箱根山の中央火口丘になります。
年末ですので山頂に雪が積もっているのは当然でしょうが、山腹にまだ秋の色合いが残っているのは驚きでした


猛烈なスピードでモータボートが走っていきました。ワタクシなどは「危なくないんかな」と心配してしまいます


昨日のブログにも書きましたが、芦ノ湖は箱根火山のカルデラの中にある「カルデラ湖」です。
今から約3100年前に起きた大涌谷付近の噴火による土砂が、当時仙石原を流れていた川をせき止めたため上流に水が溜まって湖となりました。
ですので、歴史的にいえば非常に新しい湖なんですね


芦ノ湖の名は、岸辺に「芦」がいっぱい生えていたことから付けられた名だと言われているそうです。
読み方は今では「あしのこ」ですが、これは明治以降、漢字を音読みすることが多くなったためで、
それまでは「あしのうみ」と呼んでいたようです


向こうに見える鳥居は箱根神社の鳥居なのですが、この鳥居は「平和の鳥居」と呼ばれています。
1952年、サンフランシスコ講和条約締結と当時の皇太子明仁親王の立太子の礼を記念して建立されたものだということです


船は箱根町港に着きました。ワタクシ達の短い船旅はここで終わりです


港を降りたところが箱根駅伝往路のゴール地点、そして、復路のスタート地点です。
そのすぐそばに「箱根駅伝ミュージアム」という博物館があり、箱根駅伝の様々な資料が展示してありました。
博物館を見学して出てくると二人の男性がいて、一人が「私の母校が今年はシード権をとってくれるかと期待してるんですよ。
幟の前で写真撮っていただけますか」と立教大学の幟の前で撮影をお願いしていました。
お願いされていた男性は「私は大東大の卒業生なんですよ。次は私を大東大の幟と一緒に撮ってください」と言っていました。
こういう時に母校愛って強まるのでしょうね


今年の駅伝は青山学院大の連覇でした。とりわけ5区の山登り、6区の山下りは見応えがありました。
来年も青山学院大の連覇が続くのか、それとも駒澤大や國學院大がリベンジを果たすのか。
あるいは伝統校の早稲田大や中央大が巻き返すのか。きっと来年もテレビの前で見てしまうのでしょうな

使用したカメラ:FUJIFILM X-Pro2


箱根駅伝って考えてみると、関東陸連に所属している大学のみが参加できる「ローカルな競技会」なんですよ。
にも関わらず、日本のすべての陸上競技の大会で一番視聴者の多い大会でしょうね。
なにせ正月はくだらないバラエティ番組とかばかりなので、スポーツ番組を見ているのが一番楽しいですね。



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湖上からの風景-神奈川県箱根町:芦ノ湖

2025年01月13日 | 神奈川
Ashinoko Lake, Hakone Town, Kanagawa Pref.

さてさて、ワタクシ達は「箱根海賊船」と呼ばれる芦ノ湖の観光船に乗るために桃源台の桟橋に向かいました。
「湖やのに海賊船というのは、ちょっとおかしいんとちゃうか」などと、ワタクシは天邪鬼なことを呟くのでした


海賊船にも「歓迎 箱根駅伝」の文字がありました。今年も箱根駅伝は大熱戦でしたので、テレビに釘付けだった人も多かったでしょうね。
駅伝を沿道から応援するために、箱根の宿に泊まりに来る人も多いようですね


芦ノ湖は箱根山のカルデラ湖です。カルデラというのは火山活動によってできた大きな凹地のことでして、
そのカルデラに水が溜まってできた湖がカルデラ湖ということですね。
日本では北海道の屈斜路湖が、日本最大のカルデラ湖なんですよ


湖の上は冷たい風が吹くので、多くの人は暖房が効いた船内に入っていました。
しかし、ワタクシは船上から写真を撮りたいので、風が吹こうが甲板の上にいたのでした


冬は寒いのですが、空気が澄んでいるので風景写真を撮影するには適した季節ですね。
ただ、そのためには寒さに耐えねばなりません。ワタクシももう寒さに耐えられるのは、あと数年かもしれませんな


芦ノ湖の西側に広がる山々は、箱根山の外輪山ということになりますね。
ワタクシは地理が好きなので、こういう特徴的な地形を眺めるのが大好きなんですよ


高速道路を車で走っていても「あっ、河岸段丘がきれいに見えてるわ」「ここは扇状地に果樹園が広がってるなぁ」
「ここは干拓地に水田を作ったんやろな」などとすぐに言ってしまうので、家人はいつも呆れているのです。
なお、この日は家人は暖かい船の中にいたので、カルデラ湖や外輪山などについてワタクシの講釈を聞くことはありませんでした


小さな鳥居が湖畔にありました。これは九頭竜神社という神社の鳥居のようです


こちらは箱根山です。山頂付近には雪が見えていますね。この日は年末らしい寒い日だったんですよ

使用したカメラ:FUJIFILM X-Pro2


社会科でも歴史は女性にも好きな人は多く、「歴女」なんていう言葉もありますよね。
ところが、地理を好きだという女性は非常に少ないようで、私もあまり地理好きな女性に出会った記憶はありません。
そういえば「話を聞かない男、地図が読めない女」という本がありました。
私は「話を聞かない男」にならないように、注意せねばなりません。



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黒たまご-神奈川県箱根町:大涌谷

2025年01月12日 | 神奈川
Owakudani, Hakone Town, Kanagawa Pref.

さてさて、箱根「大涌谷」へとやって来たワタクシ達なのですが、大涌谷には有名な名物があるんです


大涌谷名物の「黒たまご」です。地熱と火山ガスの化学反応を利用した「黒たまご」は、生卵を温泉池でゆでると、
気孔の多い殻に温泉池の成分が付着し黒色となり、黒い殻のゆで玉子ができあがるのだそうです


黒たまごは1個食べれば7年寿命が延びると言われます。ワタクシ、2つ食べたので14年は寿命が伸びることになります。
となれば軽く100歳までは生きられるということですな


大涌谷をあとにすることにしたのですが、もう一度富士山にレンズを向けました。やっぱり富士山頂は姿を見せてくれません。
ワタクシの近くにいた外国人の家族が「富士山の山頂が見えないのは残念だ」という内容の話をしていたので、
「天気予報を見る限りだと明日は山頂が見えると思いますよ」とワタクシが言ってあげると、
「もう一日箱根にいるんです。じゃあ、明日は期待できますね」と大喜びでありました


ロープウェイに乗って桃源台駅に到着です。向こうに見える湖は芦ノ湖です


時間がお昼前になったので、桃源台駅の中にあるカフェで軽く食事をすることにしました。
カフェの窓からは芦ノ湖と桟橋が目の前です。ここで食事をした後は、観光船で次の目的地に向かう予定です


今回は車の旅ではありません。昼間でもビールを飲むことが出来るのがいいですなぁ


「炭火焼きグリルチキンのパニーニ」をいただきました。名前を見た時は味に大いに期待をしました。
しかし、その味は期待を大きく裏切るものでありました。残念


ワタクシ達が乗船する観光船がやって来ました。ではでは、桟橋の方に向かうとしましょうか

使用したカメラ:FUJIFILM X-Pro2


富士山よりも高い山は世界中に数多くありますが、富士山のような綺麗な形の円錐形の成層火山ってさほど数が多くありません。
ましてや浮世絵などに描かれた姿が外国人には印象的なのでしょう。私が想像していた以上に箱根界隈は外国人観光客がいっぱいでした。
彼らが美しい富士山の姿とともに、日本の素晴らしい思い出を持ち帰ってくれることを願いました。



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地球の鼓動-神奈川県箱根町:大涌谷

2025年01月11日 | 神奈川
Owakudani, Hakone Town, Kanagawa Pref.

さてさて、思わぬトラブルがありましたが、ワタクシ達は箱根ロープウェイで大涌谷に到着することが出来ました


大涌谷は箱根火山の火山性地すべりによる崩壊地形でして、冠ヶ岳の標高800 mから1,000 mの北側斜面にあり、
地熱地帯で活発な噴気地帯でもあります。現在もあちこちから硫化水素を含む噴煙が上がっています


噴煙のために樹木は立ち枯れ、岩石は粘土化して赤茶けた山肌が見えています。
沸き立つ湯釜、白煙を吹き上げる噴気孔など、火山のダイナミックな活動の様子を観察出来るんです。
火山の無い国の人にとってはとても珍しい光景でしょうね。この日も多くの外国人が訪れていました


大涌谷の名物が「黒たまご」なのですが、これについてはまた後に詳しく触れたいと思います。
黒たまごを模したモニュメントの向こうに富士山が見えますので、ここは絶好の撮影スポットのようです。
ただ、残念ながら富士山の山頂は雲に隠れて姿を見せてくれません


右奥に見える町並みは小田原の市街地でしょうね。大涌谷の標高は約1000mありますので、気温はかなり低いです。
ワタクシのカメラザックには小さな温度計をつけているのですが、気温はマイナス3℃になっていました


この大涌谷ですが、江戸時代に「地獄谷」や「大地獄」と呼ばれていたそうなんです。
ところが明治天皇・皇后の行幸に際し、1873年9月5日に「大涌谷」と改称されたとのことです。
天皇の前で「地獄」という言葉を使いうのは無礼であると考えたのでしょうかね


明治時代は天皇中心の中央集権国家を目指していた時代です。天皇の権威を絶対的なものにしようという意向が強かったのでしょう。
今上天皇であれば「安易な地名改変はやめましょう。地獄谷という地名にふさわしい光景じゃないですか」と言いそうな気がします。
まあ、大涌谷と名前を変えたのは明治天皇の意向ではなく、宮内省(現在の宮内庁)あたりの意向でしょうな


どうしても「富士山の全貌が見えないだろうか」と気になってしまいます。
うーん、どうやらこの日(12月28日)は富士山の山頂は見えそうにないですね


阿蘇山、雲仙などでも火山活動で噴煙が立ち上る姿を見てきました。地球の鼓動、大地の息吹きというものを感じます
https://blog.goo.ne.jp/harigatake1961/e/855c3f49e95cc9bc32d4ffdf175c72f2
https://blog.goo.ne.jp/harigatake1961/e/75f58d663e0ef19bb17e2d77c951e25a

使用したカメラ:FUJIFILM X-Pro2


箱根に来て「箱根キャリーサービス」という手荷物配送サービスが便利だと、先日のブログに書きました。
もう一つ便利だったのが「箱根フリーパス」というチケットでした。
このチケットがあれば箱根エリアの鉄道、ロープウェイ、バスなどの乗り物がほぼ乗り放題なのと、割引が使える施設もかなりあるんです。
公共交通機関で箱根に行く機会がある人は、ぜひ利用してみてくださいね。



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