緊張続くウクライナ情勢です。ウクライナとロシアの4回目となる
停戦交渉が日本時間の14日午後5時半から始まる
とロイター通信が伝えています。
ロシアのウクライナ侵攻から18日。ウクライナの徹底抗戦からか、
ロシア側に“変化”がみられるようになったといいます。
ウクライナ、ポドリャク大統領府顧問:
「今、ロシアが冷静に世界の声を聞くようになりました。
ウクライナの自分の国を守る強い抵抗に、ロシア側が反応したのです」
ロシアメディアによりますと、両国は停戦条件やロシア軍の
撤退の方法、和平合意の条件についても協議しているというのです。
ウクライナ、ポドリャク大統領府顧問:
「我々の提案は、軍隊の撤退や爆撃を停止することです。
妥協するつもりはありません。数日後、結論が出ると思います」
この後、日本時間午後5時半から予定されているオンライン方式での
4度目の停戦協議。事態は急転、停戦合意に向かうのでしょうか。
少なくとも、あと数日で何らかの具体的な結果が出る
とみられるというのです。
一方で・・・。 民間の建物を次々と破壊するロシアの戦車・・・。
ロシア軍は一般市民への攻撃を強めています。
ウクライナのなかでも、最も悲惨な状況のマリウポリ。
病院の廊下では、子どもを抱いて泣き、女性が震えていました。
彼女は、もう1人の子どもを砲撃で失いました。
子どもを亡くした母親:
「私たちの子どもたちを誰が返してくれるの?誰が?」
キエフ北方のチェルニヒウ。住宅から運び出されているのは、
なんと不発弾です。
市民:「ロシア軍は侵略者だ!ロシア軍は侵略者だ!」
「自分の家(ロシア)に帰りなさい!」
ウクライナ南部のヘルソン。銃声が鳴り響くなか、
Zマークのロシア軍戦車の車列に向かって
大勢の市民が立ち向かっていました。
市民への徹底抗戦を呼び掛けるゼレンスキー大統領。
13日に公開された映像では、軍の病院を訪れ、
負傷した兵士を見舞っています。ゼレンスキー大統領、
兵士たちの勇気をたたえ、メダルを授与しました。
ウクライナ、ゼレンスキー大統領:「大丈夫ですか?
早く良くなりますように。それが一番です」
また、ロシア軍の攻撃はこれまで主に東側などでしたが、
比較的安全と思われ、多くの人が避難している
ポーランド寄りの西側にも広がってきています。
ウクライナ西部リビウ州の知事によりますと、ポーランドとの
国境に近い軍事基地「国際平和維持安全保障センター」が、
ロシア軍の空爆に遭いました。
35人が死亡、134人が負傷したといいます。
実は、この基地はNATO(北大西洋条約機構)から
ウクライナへの軍事支援の拠点となっていました。
まさか、NATOへの“脅し”ではないでしょうが、
ロシア側はこの攻撃で外国人の傭兵(ようへい)と
外国からの武器を破壊したと発表しました。
ロシア国防省・コナシェンコフ報道官:
「ウクライナにやって来た外国人傭兵の排除は今後も続行される」
一方、ウクライナで狙われているのが、市長だというのです。
南部ザポリージャ州の知事はSNSで13日、
ドニプロルドネの市長がロシア軍に拉致されたと発表したのです。
ウクライナで市長が誘拐されるのは2人目です。
11日にはメリトポリの市長が武装集団に拉致されていますが、
その後、ロシア側はなんと親ロシア派の市長を就任させたのです。
新市長は、拉致から2日後の13日には早速、ウクライナで
「ロシアの国営テレビの放送を始める」と表明しました。
信頼できる情報が不足しているためだといいます。