ソロアルバムのレコーディングも残り3曲、今月中に終わる予定だ。
今日はリベルタンゴ。
月並みな曲ゆえに、かなりゆっくりなオトナなテンポでのアプローチにした。
ブルースハープは「SEYDEL 1847 Noble」Kan Osumi-tuning、Key:C。オーバーブロウがやり易いようにリードプレート全体に手を入れてある。
D♯の音が必要なサビ部分で使い、AメロはノーマルのSEYDEL 1847 Nobleの使用予定だったが、チューニングされた機種の方が音の抜けがいいのでメロディー全てに使った。
センシティブなのでガンガンとブロウするには向かないが今回はイイ仕事をしてくれた。
もう一曲はハバネラ。
クラシックの曲だが、ブルースハープのフェイクやベンドのニュアンスが歌中の娼婦が出てくるシーンに合うのが気に入って以前からたまに演奏していた。
伴奏はピアノの打ち込みだが、そのままでは面白くないので部分的にテンポを速くしたり遅くしたり、フレーズの途中でテンポと無関係に音を伸びたりさせている。
聴いているとグニャッと歪んだ気分になる。
おかげでオケに合わせるのは一苦労だったが。
使ったブルースハープはSUZUKI Fabulous。
平均律であることと曲に合う音色ということでチョイスした。
このレコーディングでは、曲毎に数種類のハーモニカを試しているが、自分で聴くナマ音だけではなく録音マイクを通してエンジニア・ブースで聴く音もチェックして決めている。
このアルバム・レコーディングの仕切りは佐々木章氏。
アレンジ、オケ制作、ギター演奏、録音、マスターリングのすべてをやってもらっている。
昔、一緒にアコースティック・ユニットを組んでいたことや、様々なレコーディングの経験を活かして西村ヒロのハーモニカのニュアンスをしっかりキャッチしてくれている。
元来はロック・ギターリストなんだが、オーケストラのスコアも書くというマルチな仕事ぶり。素晴らしい!
尚、今回のアルバム・タイトルは「メロディー」の予定で、自分の好きなメロディーとハーモニカで解釈し易いものを集めた。
クラシックの曲がわりと多いが、気に入った旋律を前述のように好き勝手なイメージでアレンジしたり演奏したりしている。
その方面の方は怒るだろうが、そもそもブルースハープのマニアックな音楽なんて聴かないだろう......ハハハ。