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心の音楽のふるさと Yesterday Once More / The Carpenters

2020年11月30日 | 音楽
Yesterday Once More
 
1973年に発表されたカーペンターズの代名詞とも言うべき名曲”Yesterday Once More”。
同年5月にリリースされた名アルバム”Now And Then”に収録。
曲について調べてみてて驚いたのは、ビルボードシングルチャートでなんと2位止まり!?母国で1位になっていない。。
アメリカでも何週間も連続で1位になっていたのではないかと、勝手に思い込んでいた。
日本ではとてつもない大ヒット曲というイメージだっただけに、あれ??そうだったの?日米の温度差に少し戸惑う。
ちなみに日本のオリコン洋楽チャートでは26週連続一位の超ウルトラスーパー大ヒット!
とにかく、テレビでもラジオでもよくこの曲がかかっていた。
レコードもバカ売れしていた記憶。
伊藤政則氏がラジオ番組で語った昔話によると、
当時、音楽業界関係者の間でもカーペンターズのレコードの奪い合いがおきていたそうな。

「ちなみに」第2弾は、アメリカで1位になったカーペンターズのシングルは3曲!
意外に少なくね?
もっといっぱいあるのかと思っていた。
"CLOSE TO YOU"
"TOP OF THE WORLD"
"PLEASE MR. POSTMAN"の3曲。
当然といえば当然?意外といえば意外?なんか不思議な感じ。。
”Yesterday Once More”も含めて、もっといい曲いっぱいあるのにな。。。
こうやって端的なデータを垣間見しただけでも、
アメリカ人よりも日本人のほうが圧倒的に熱心にカーペンターズを歓迎し愛していたことがわかり、
目頭が熱くなる。

心の音楽の原風景としては、
たしか、わしが子供の頃、うちの親がカーペンターズのベスト盤を買ってきて、よく聴いていた。
祖父祖母の家の四畳半に古い真空管式のステレオがあった。
片方のスピーカーからしか音がでなかった。
そんな酷い設備でも、子供心にカレンの歌声にうっとり。
彼女のやや湿り気のある声は雨の日によく合う気がした。
今でも、なかなか止みそうにない雨の中をドライブするときは、
カーペンターズがなぜか聴きたくなる。

広瀬香美のラジオ番組でたまたま聴いたエピソードなんだけど、
カレンのシンガーとしての力量は、並外れてとてつもなくすごいということ。
兄のリチャードはピアニストなので、
彼の書く曲のメロディーはピアノ向け!
ピアノ弾く用のメロディなので、もともと人が歌うようにできていない。
つまり、人が歌うにはかなり難易度が高い。
そんな難曲を聞き手に難しさを感じさせず、涼しげにさらっと歌ってしまうのは、モノ凄いことなんだそうです。

カレンが拒食症で亡くなってしまったのは、
1983年2月。
”Now And Then”リリースからおよそ10年後。
まだ32歳の若さだった。。。

個人的に思うのは、ロッド・スチュワートが以前発表した”GREAT AMERICAN SONGBOOK1~4”に収録されているような、古き良きアメリカのジャズ・ナンバーや往年のヒット曲などをもっとカレンにも歌って欲しかった。
アルバム『HORIZON』に収録されている"I Can Dream, Can't I"というミュージカルのカバー曲を聴くたびにそう思う。だって、この曲、派手さはないけれど、かなり難しくて、並の力量では歌いこなせないですよ。

彼女の声は神が与え給うた宝物。
歌の上手さは練習すれば上達するかもしれないけれど、声そのものは生まれ持ったもので、訓練のしようがない。クリーンな声をわざと痛めつけて枯らすことはできるけど、その逆は不可能。
つくづく惜しい人を失ってしまったものです。

写真は全く関係ないけど、羽田空港第2ターミナルのクリスマスツリー。
2020年もあっというまですね。
「ちなみに」第3弾。
カーペンターズのクリスマスソング集『Christmas Portrait』、『An Old-Fashioned Christmas』は、この時期オススメであります。



 


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