週末久しぶりに地元の神社を散策して参りました。
場所は、清里高原の南 大門ダムから少し東へ奥に入った集落に位置した場所にあります。
【玉川神社(里宮)】
全体が黒の両部鳥居は、結構珍しいと思います。
山梨で良く見かける両部鳥居の稚児柱は、連なった屋根で覆われてるものが多いのですがここのものは、いわゆる厳島型でした。
玉川神社 拝殿
本殿
山梨の神社で良く見かける破風部分に嵌め込まれた鬼面
祭祀:玉屋命(日本書紀)
由緒:中世念場原に水無きを憂ひ真丸の御玉石を御神体として玉屋命を祀り祈願した所忽ち湧水を得て念場千軒と呼ばれる程に繁栄した。今も湧いて居り旧蹟地として念場に保存されて居る。天文の戦乱により住民は四散一部は大門川沿ひに部落をなし玉野権現として瑞籬山頂に石祠を祀ったが水害や寒冷地の故を以て住民は現在地に移り又神社も遠隔不便となった為現奉斎地を前宮とし奥宮元宮を拝しつつ祭事を行ってゐる。 (山梨神社庁より)
祭壇越しに相の間 と本殿
拝殿より神楽殿へ至る廊下
神楽殿 例大祭(九月十八日(第三日曜日)) では神楽が奉納されています。
末社祠と板碑
由緒にもある様に元々は「御玉石」と呼ぶ丸石が御神体石だったようですがここの里宮に今も祀られているのかは不明です。
鳥居の横にあった涌水池には水神(神名未確認)が祀られています。
【マップ】
【玉川神社(奥宮)玉野権現】
続いて奥宮の紹介です。
奥宮は大門ダムから北側の林道を10分ほど行った場所に鎮座しています。
額束には「玉野権現(奥宮)」とありました。
奥宮へは、鳥居を潜った先 突き当りの小山を登って行きます。
結構急な石段です。(堆積した落葉で埋もれており滑りやすいので注意して下さい。)
頂上に立派な祠が鎮座しています。
素晴らしい石造りの祠です。
祠の左右にも鬼面
由緒によるとかつては、玉野権現として瑞籬山頂に石祠を祀っていたようです。
【マップ】
続いて元宮へ移動します。
【御玉石(玉川神社(元宮))】
ここが、玉川神社の旧社地になります。奥宮より北へ10分ほどの場所になります。周辺には清里のペンションや牧場などがあってなかなかいい立地にあります。
ただし、用水路と田畑の間に埋もれていて分かりくい場所にあります。写真左奥にある田畑の用水路脇からここへ行く事が出来ます。
由緒の「念場原に水無きを憂ひ真丸の御玉石を御神体として玉屋命を祀り」
まさしくここが「念場原」と言う字名でその場所になります。
ただし今ある丸石はどう見ても「真丸」では無さそうです。
丸石を並べて置いただけではありますが、ここ山梨では他地域では見られない丸石神として独特の信仰形態があって以前から興味のあるところです。
この先延長上に奥宮が鎮座しています。
【マップ】
鬼瓦でなく本殿の鬼面。
そして最後の丸石。
それぞれなんの意味が?
神社には不思議なとこがたくさんありますね。(山梨県も)
神社には、地方独自の慣習や信仰が合わさって独特の祭礼があったり神事があったり興味深いところです。