夫が響けブログを読んで
「ヒビキに朝、エイプリルフールだなんて言わなかったよ」
と言う。
ということは、ヒビキは自分で朝起きて、眠いまま思いだしたということになる。
「今日は、もしかして、エイプリルフール?」というふうに。
夫に言われて急に思いだしたのだが、ヒビキは、初めてエイプリルフールという日があるんだと知った日から、そういえば、とってもわくわくしていた。
「そういえば、ヒビキはエイプリルフールが好きなのよ」
そうなのだ。まだろくにしゃべらないような幼児のうちから、ヒビキはにこにこしながら、どんなうそがいいだろうかと頭の中で考えを巡らしていたものだ。ついでに、実に驚くことに、こういうことは我ながら見事なほどさっぱり忘れているものなのである。今回の場合のように運よく思いだしたりしなければ、永遠にまるでなかったことになってしまうか、とりあえずバケツに詰めておいたつもりが、いつの間にか別の記憶に変成してしまったりするらしい。
かく言う夫は、実は、先日のエイプリルフールで自分がついたウソを猛反省しているのだが、私に言わせればウソには2種類ある。問い詰められてつくウソと、打って出るウソ、言い換えれば、言い逃れとデマであって、エイプリルフールは後者だ、もちろん。そのあたりから戦略を練れば……などと考えるだに、結局親たちこそ、ヒビキにつられているのである。
「ヒビキに朝、エイプリルフールだなんて言わなかったよ」
と言う。
ということは、ヒビキは自分で朝起きて、眠いまま思いだしたということになる。
「今日は、もしかして、エイプリルフール?」というふうに。
夫に言われて急に思いだしたのだが、ヒビキは、初めてエイプリルフールという日があるんだと知った日から、そういえば、とってもわくわくしていた。
「そういえば、ヒビキはエイプリルフールが好きなのよ」
そうなのだ。まだろくにしゃべらないような幼児のうちから、ヒビキはにこにこしながら、どんなうそがいいだろうかと頭の中で考えを巡らしていたものだ。ついでに、実に驚くことに、こういうことは我ながら見事なほどさっぱり忘れているものなのである。今回の場合のように運よく思いだしたりしなければ、永遠にまるでなかったことになってしまうか、とりあえずバケツに詰めておいたつもりが、いつの間にか別の記憶に変成してしまったりするらしい。
かく言う夫は、実は、先日のエイプリルフールで自分がついたウソを猛反省しているのだが、私に言わせればウソには2種類ある。問い詰められてつくウソと、打って出るウソ、言い換えれば、言い逃れとデマであって、エイプリルフールは後者だ、もちろん。そのあたりから戦略を練れば……などと考えるだに、結局親たちこそ、ヒビキにつられているのである。