ローマ人の物語を読み終えて、その後の話を同じ著者が書いていたので読んでみました。
ローマがなくなった後のヨーロッパはあまり記憶になかったのですが、著者が「暗黒の中世」と表現するとおりの時代だったんだということがよくわかります。
統一された政府もなく、地域ごとの領主の乱立と高い税
北アフリカを征したイスラム勢力圏から、海賊がやってきては沿岸の集落や街を襲い
金や物や人をさらっていく。
ローマ法王も固有の武力を持たない中で、各領主に呼びかけ
海賊の討伐を諮るも幾度となく失敗。
守ってもらえることもなく、税だけとられていくなかで
なんとかしようと、海賊の見張の塔をたて、沿岸から奥地へ街がうつったり
街中が狭い路地で迷路のようにつくられたりしていきます。
物や人が流通しなくなって、閉じられた時代 それが中世
当然記録も少ないし、ローマの時代よりも技術や文化が低いものもたくさんある。
そんな中で、やはり海に活路を見出した都市ら、アマルフィ、ナポリ、ヴェネチアの台頭
一度イスラム圏になり、再度キリスト圏になった、唯一共存がうまくいったシチリアなどから
次の時代へのうねりが起こってきます。
十字軍や北アフリカにさらわれ奴隷となった人々を救うために活動した修道院、騎士団にも触れらています。
昔習った歴史を少し違う角度から見ることができ、少し立体として見えるような そんな気がします。
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