森のガーデン ロンド

長野県小諸でガーデニング

旅は道連れ

2006年11月06日 | 出来事
 連休を含めて金沢に行ってきた。出発が遅くなったので名古屋まで「こだま」で行き、名古屋から米原まで「ひかり」、米原から金沢まで特急「しらさぎ」を利用する。すべて自由席だ。
 思ったとおり空席が目立ち、ゆったりした気分で米原まで行くことが出来た。ところが「しらさぎ」55号は予想に反して混雑した。指定席に移ろうかと思案していたとき、座席の荷物を引き寄せて足元に置き、目で「どうぞ」と声をかけてもらう。高齢のおばあさんだった。
 車内であんころ餅を買い、半分をおばあさんに。それで話は大いに弾んだ。といっても私は専ら聞き役だ。
 昭和39年の東京オリンピックの年に一家は埼玉に引っ越したのだという。その時、6人の子の一番上の娘さんを結婚のために福井に残したとのこと。そこへ毎年帰るので、今回も一人で埼玉から東京へ出て新幹線で米原まで来て、こうして乗り換えたところだということだった。89歳。算数の計算ドリルを手にされていたので聞いてみるとぼけ防止のために欠かせないのだという。脳科学の分野で話題になっていることにチャレンジする若々しさには感心させられた。
 亡くなったご主人のこと、国税局に勤めて今年退職したという三男の方の親孝行振り、娘さん一家の苦労など、よいお話だった。
 福井までまったく退屈しなかった。
“旅は道連れ世は情け”
(飼い主)