姫と太郎の賑やかなお家

姫14歳、太郎9歳。高機能広汎性発達障碍の子供たちとの賑やかな暮らしぶりを綴っていこうと思います。

じぃじのお仕事

2010-02-19 22:17:34 | 日記
前の記事に書いたじぃじとのお出かけは
保育園の砂場の砂を買いに行くというもの

卒園生3人の保護者から保育園に卒園記念に何か贈り物を・・・
という計画があって、SYくんのお母さんが園長先生に相談したところ

「実はお砂場の砂がなくなってしまって」とのお返事があったそうで

私もKSくんのお母さんも「砂
と声をそろえてびっくり

無認可で経営が苦しいとは聞いていたけど、まさかそこまでとは・・・

だから最近は靴から砂が出てこないのかぁと3人揃って妙に納得

「じゃあ砂にしよう!砂遊びは大事だよ」と
卒園記念は砂に決定

「でもさ、お砂場の砂ってどこで買うの?トイザラス?」とKSくんのお母さん。

「園長先生は普通の砂でいいって言ってはったよ」とSYくんのお母さん。

「なんだ、じゃあ建材売ってるとこで買えばいいんでしょ?
だったらうちの父の専門だわ
一緒に買いに行って園までで運ぶわ

「タロママすごい!ホントに?」

「任せて私の子供の頃、材料置き場の砂で遊んでたもん。
確かに砂場の砂と同じだよ」

「じゃあ、お願いするね」

というわけで、父と砂を買いに行ったのです

この件を頼んだ時も父の返事は
「よっしゃ!わかった」と快い返事でした。

「ついでに石臼の台も持って帰って作り直したるわ」って

太郎はじぃじのが大好きです。
もちろんじぃじのことも・・・

砂を買って台車に乗せて運ぶ時、砂の袋の上に太郎をヒョイと乗せて運ぶ父。
目を輝かせて大喜びの太郎は「おじいいちゃん、すごい!」
なんだか昔を思い出しました。
私もあんな風に台車に乗せられて喜んで「お父さん、すごい!」って
父はあの頃のままに目を細めて「そうか」と笑っていました。

保育園について砂場に砂を入れるのを子供たちは目を輝かせて見ていました
「タロのお母さん、これで遊んでもいいん?」
「もちろん!お山作ってもいいし、お団子だって何だって作って遊んだらいいよ。
みんなでいっぱい遊んでね」

「すご~い

「タロのおじいちゃんが持ってきてんで」と得意気な太郎。

「そう、運んでくれたのはおじいちゃん。
でも、これは青組さんのお父さん、お母さんからのプレゼントだからね」

そこへ園長先生が遠慮がちに「すみません、お父さんにお願いできるかしら?」

何かと思えば、子供たち用の手洗い場の配水管が詰まって困っているとか。

もちろん父は快諾です

園児たちが見守る中、配水管を切って針金を使い詰まったものを取り出す父。

まぁ出るわ出るわ
歯ブラシ5本、おもちゃが2個

子供たちは「そこ外したらお水がお部屋にこぼれるで~」と
切ってしまった配水管が心配な様子。
あふれかえって大騒ぎした後だから無理もないですが

「大丈夫やで。ちゃんと直したるからな」と父。

見事に元通りになって水が流れるようになったのを見てみんなが

「タロのおじいちゃん、すご~い」
「タロ、おじいちゃん、かっこいいなぁ」
みんなが口々に言ってタロはとても嬉しそう
そして太郎も「お母さん、おじいちゃんかっこいい

最近は父の仕事も減ってしまい、昔のように父が働く姿を見ることが出来なくなりました。
今回は父の専門外だったけど、父の仕事の一端を太郎に見せることが出来て良かったです。
器用な父は電気、ガス、溶接以外の殆どの建築関係をこなします

子供の頃はよく父の仕事を見に行っていました。
父はタイル施工職人ですが、現場には大工さん、左官さん達がいて
それぞれの仕事が子供の私には魔法のように見えました。

柱をカンナで削ったり、垂直な壁にドロドロの土壁を塗ったり
セメントを塗ってタイルをきれいに並べて貼って真っ白な目地を引いて・・・
もちろん、全部真似したけれど、どれも失敗
「できない~」と泣く私に大工さん達は
「じょうちゃんに出来たらおっちゃん達は商売あがったりやで」と豪快に笑っていました。

今では見かけることがなくなった建築現場の光景は
今でも私の心の中で生き続けています。

その後も水道の止まりが悪いと言ってパッキンの交換をすることに・・・
私も久しぶりに父と並んで工具を握りました

現場を手伝う度に「お前が男やったらなぁ」と笑っていた父。
こうして手伝えるのもあとどれぐらいだろう

夜、太郎がお風呂で言いました
「お母さん、おじいちゃんってさぁカッコいいよなぁ

「おじいちゃん、カッコよかった?」

「うん!すっごいカッコよかった!みんなも言うとったやろ?
タロな、おじいちゃんがお家作るお仕事の人でよかった。
めっちゃ カッコいい!

もう現場での父の姿を見ることはないと思っていたので、
太郎にも姫にも父の仕事を見せることはないと思っていただけに
太郎の言葉は嬉しかったです

この頃、友人たちから親御さんの病気の知らせや訃報が多くなって
「私もそういう歳になったんだなぁ」っと思っていました。

父の背中が少し小さく見えたのは気のせいではないのでしょう。
いつまでも甘えてばかりではいけませんね。

学童の面談は・・・

2010-02-19 19:37:01 | 太郎のこと
ドキドキしながら向かった学童の面談でしたが
4人の指導員の方は熱心に話を聞いてくださって
あちらからも質問をしてくださったり
太郎と前向きに向き合っていただけそうな印象を受けました

市の職員の方も2人、同席されていましたが
「集団やお友達とのコミュニケーションが難しいのに
普通クラスで大丈夫ですか?
教室は騒がしいから嫌がるのでは?
彼にとってはしんどい環境かと思うのですが・・・」と聞かれました

教育委員会とのことを話すと
「なるほど。そういうことでしたか」と困った顔をされていました。

指導員の方たちもずっとプラレールで遊んでいる太郎を見て
「ああやって一人遊びの方が落ち着くんでしょうか?
お家でもそうですか?何をして遊ぶのが好きですか?」

「家でも車や電車で遊んでいます」

「本は読みますか?」

「字は読めますが、好んで見るのはやっぱり車の本です

「車の本ですか・・・買いましょう
それくらいは用意出来ますよね?」
一人の指導員の方が声をかけると

「そうですね
と他の指導員の方たちも頷いてくださって

この方たちなら太郎を受け止めてくれるかもしれないと思いました

最後に「今まで同じ診断の子が居たことはありますか?」と聞いてみました。

答えは「私たちの知る限りでは居ませんでした」とのこと。
やはり、コメント欄でアドバイスいただいたように
解り易い本をプレゼントしようと思います

太郎にも「楽しみに待ってるからね」と声をかけてくださいました。

太郎は「タロな、あの先生好きかも優しかった」と言ってました。

スキップして帰るから変だなぁと思っていたら
「じぃじはいつ来るん?
この後、大好きなじぃじとお出かけが待っていたので
嬉しくて仕方なかったようです


夜になって太郎に「行けそう?大丈夫?」と聞いてみました。

「うん、行ける

「困った時はすぐ先生に言うんだよ。
我慢できなくなったら『帰りたい』って言ってもいいからね。
ちゃんと先生に『タロはお家に帰りたいです』って言うんだよ。
お母さんが迎えに行くから待っててね」

「帰ってもいいん?」

「どうしても無理なら帰らなきゃ
我慢ばっかりじゃしんどくなっちゃうからね」

太郎は今度は黙って頷きました。

太郎、解ってくれたかな?
我慢しなくていいよって、ちゃんと伝わったかな?
いつも我慢して諦めてしまう太郎が心配です。


あとは学校と話をするだけです。
こっちはもっと大変そう
ちゃんと伝えられるかな・・・
とにかく出来るだけのことはしてみようと思います