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書店で、「恋愛脳」
「男心と女心はなぜこうもすれ違うのか」というサブタイトルのエッセイを何気なく手にとって買って来てしまった。
私は邦楽とはいえ、恋を語っているので、色んな観点から「恋」について本は読んでいる。
黒川伊保子さんという、言葉の感性を研究されている学者さんらしい。
フアンの方や、この著書に感銘を受けた方、ごめんなさい。
私、とてもじゃないけれど、この著書に賛成できない。
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「男性は、なぜこうも、女性の気持ちに対して鈍感なのか」ということを脳科学の分野から書いているらしいエッセイです。
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ご夫婦なのか、彼氏なのかよくわからないけれど、長年連れ添った「大好きな人」が、話もろくに聞いてくれない、なかなかデートもしてくれない、メールも来ない。
この現象を、必死で男性と女性の脳の構造の差から解説している。
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確かに、女性よりも、男性の方が、細やかさにかけているし、メールなど、まめではないと思う。しかし・・・・著者と出会った時からそうなのか?
客観的に読んで、この著者の「大好きな人」と「著者」との温度差に心が痛む。
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忍耐強く、一生懸命に追っている著者。頼むから、ほっといてくれ、仕事で忙しいんだ。最低限彼女が頭に来て逃げない程度にしか「えさ」をやらない彼。
その温度差を頭の良い彼女は、脳科学から、論理的に解説しているが、私が読むかぎり、それを、必死に論理付けて、自分を納得させてるような気がして、、、、失礼ながら哀れな感じがした。
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「浮気されてもあわてる必要も無い、妻がヒステリックにならないかぎり、夫は妻をみすてない」とも書かれている。
「見捨てられなければ、それで、本当にあなたはいいの?」
「辛いから、こういう本を書いているのでは?」
「もっと自分を大切にしようよ」
私は、彼女に声をかけたい。
こんな風に尽くすタイプの、心優しく、悩む女性。世の中で、いっぱいいるんだろうなぁ。。。
私も、どちらかというと尽くすタイプだっただけに、「ん?」今でもかな? 心が痛い。
これだけ、理論立てて、1冊の本にしているけれど、著者は、一番肝心なことに目をふさいでいるように思える。
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「たしかに、彼にとって貴方は大事な存在ではあっても、女性として積極的に尽くす気はない。
要するに、ないがしろにされてるのだ。」
「彼は、貴方にあまり興味が無いのでは?」
単純にそういうことではないか?
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脳科学の観点から、必死で理論づけて、ご自分を納得させて、彼についてゆくのもいいでしょう。
でも、もっと単純で、原始的な方法ってあるんじゃない?
「ないがしろにされたら、追わない」
ご自分から、そっと距離を置いてみてはどうだろう?
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(著書の中にあるように)「ねえ、私といて、楽しい?」って彼氏に何回も聞くんじゃない!
(><)痛すぎる。
「愛してる?」とか「私の事好き?」とかは、100%自信のある時にしか、口にしちゃいけいない。
こういうのは、不安解消の台詞じゃない。
相手にとりあえず「うん」って言ってもらって、何になる?
うざいだけだ。現に著者は、彼氏にごまかされて、傷ついている。
思い出してほしい。
「貴方にとって一番大切なのは、彼ではなく貴方」
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変な書き方だけど、どんな小さなお店のアルバイトしている女性でも、男性に振り回されない人は振り回されないし、研究所まで立ち上げてる学者さんでも、振り回されている人は振り回されているんだなー、
女性の真の自立って、案外そんなところかもしれないって思った。