愉快的生活~上海~

2009年4月から始まった上海生活の中での新たな出会いや発見、中国語の勉強法など。

2013年ラストのお茶は。

2014-01-03 09:39:26 | 中国茶レッスン
新しい年になってしまってけれど、昨年2013年ラストのお茶レッスンです。

右手が、康芸茗茶の『紅五星』。
工芸茶の生みの父・汪芳生さんにより創作されたものは、工芸茶の中でもまさに別格です。
世間に出回る外国人好みに作られた工芸茶は、そもそも汪芳生さんの複製品だそうです。
しかも、中国人はわざわざお茶を飲むときに、工芸茶なんて飲まないので、外国人のお土産用が圧倒的に多く、その使われているお茶の質も言わずもかな
そんなわけで、汪芳生さんの作る工芸茶は国内流通はほとんど無く、注文生産が基本だそうです。
今回は、汪芳生さんの知人と親しい先生が昨年6月からオーダーしてくださっていたものです。

ベースには、祁门紅茶(キーマン)を使用。形が型で可愛い
この祁门紅茶をフルリーフの状態で発酵を促進、茶葉を丁寧に1枚ずつ束ね、星形に成形。



今回は、こんなおめでたい真っ赤な蓋碗で頂きます



次は、毎年12月のお楽しみ・アレンジティーです。

アールグレイティーに、柚子ジャム・フレッシュのパッションフルーツ・コアントローをミックス


ポットの3分の1くらいの量の柚子ジャムが入ったのにはビックリ!甘そう??


濃いめに出したアールグレイティーを入れて完成
パッションフルーツの酸味が効いてて美味しい


この日の、スウィーツはタルトタタン風のリンゴのお菓子
ほんと、先生の味のセンスって良いわ~。
何頂いても、美味しいです

欢迎光临!武夷山

2013-11-08 18:45:05 | 中国茶レッスン
今月の中国茶のレッスンは武夷山のお茶です

福建省武夷山。そこは荒々しい岩山の密集する土地。こんなところにお茶畑が?!
岩山から染み出るミネラル成分をたっぷり含んだ水が育てた茶葉はその名も「岩茶」と呼ばれます。 非常にたくましい自然条件下で育つこの岩茶。生命力あふれるお茶ですね!

その岩茶、今回は3種頂きましたよ。

あまりに有名な「大紅袍」(2012)と「北斗」(2009, 2013)を頂きました。

大紅袍はブレンド物で中焙煎。
とても香り豊かな味でした。なんといっても、飲み終えた後の器(茶杯)の香りがフルーツのような甘い香り

北斗もこれまた豊かな余韻の素晴らしい味でした




今月の点心は、恒例の栗きんとんと、栗の粽(ちまき)ですよ




さらに、食後のデザートは、コレ。



このどら焼きも、先生のお手製ですよ


夏の中国茶のお楽しみ。

2013-07-20 15:43:02 | 中国茶レッスン
夏の上海、日本と同じく(か、それ以上?)に毎日暑くて暑くて、ついつい冷たいものに手がいきますね

中国茶は、水だしで飲んでもとっても滋味深くて美味しいということを、今回のお茶レッスンで発見

今回、頂いたのは「氷うーろん」
茶葉は、台湾の阿里山産の烏龍茶。
阿里山産の烏龍茶は、台湾中部の海抜1,000mの阿里山が産地です。
寒暖の差が大きく、旨味と甘み、香りが凝縮された茶葉が育つんだそうですよ。

日本茶の水出しと違い、茶葉がフルリーフの中国茶は、最初に茶葉を「開かせて」やるために、少し熱湯を注いで茶葉を蒸らしてやることが、大事なコツ
そこに氷をどんどん詰め込んでいき、そのまま氷が溶けるまで放置。
甘みと旨味がギュッと詰まった「氷うーろん」が楽しめます~

もう一種類のお茶は、「寿眉」(ショウメイ)という白茶の一種です。
白茶は、弱発酵茶の一種です。
「白毫銀針」や「白牡丹」が、白茶の中のいわゆる高級茶として有名です
この「寿眉」というお茶は、はっきり言って、元々は「大衆茶」だそう。
でも、近年、年数を経て発酵が進んだ寿眉を、付加価値をつけて売り出しているんだとか。
円盤のような、「餅」状に丸く固めてある外見は、はっきり言って、枯れ葉を固めたみたいな感じ・・・
とても、飲んでみようかなんて思えない見た目です。
でも、飲んでみると、その見た目とは裏腹に、さっぱりとして優しい旨味を感じるお味でした。
暑いときに飲んでも、ほてりを取ってくれるそうですよ。
この寿眉、上海地域で見かけることはほぼないけれど、香港やマカオ、東南アジアの華人社会では好んで消費されるとっておポピュラーなお茶だそうです

最後は、夏のお楽しみのアレンジティー
今回は、アールグレイティのゼリーに、グレープフルーツジュースを注いだ「アールグレープル」
プルプルのティーゼリーの食感とアールグレイの風味が大人なデザートティーです



福建省CHA見聞録 ~June 2013~

2013-06-07 17:54:03 | 中国茶レッスン
今月の中国茶レッスンのテーマは「福建省ー北と南の烏龍茶」

ご存じ、福建省は烏龍茶の生まれ故郷。
お茶が作られているのは、北は武夷山、南は安渓山が代表的な産地です。

ちなみに烏龍茶とは、茶葉を発酵させた発酵茶です。茶葉の細胞を壊し空気と触れ合わせて発酵を進められます。発酵したあと、しっかりと焙煎をかけたものから、まったく焙煎を書けないものまで、烏龍茶といってもまったく異なる味わいです。

まずは、毛蟹茶から。
 毛蟹 
私は、てっきり蟹風味なのかと思ってしまいましたが、
茶葉の渕がギザギザで、茶葉の裏側にびっしりとある産毛から、こんな名前になったんだってー



北の武夷山産の「武夷毛蟹」と、南の安渓産の「安渓毛蟹」です。

武夷毛蟹は、わりとしっかり焙煎がかけられており、力強い味わい。

安渓毛蟹は、焙煎はなく、烏龍茶の中の「緑茶」的存在。中国では、「緑茶=高級」的なイメージがあるので、「売れる」烏龍茶を作るために、このように焙煎をかけない製法をとって作られたとか。 ふわっと甘くやわらかい香りとすっきりした爽やかな後味。洗茶をせずとも、一煎目から茶葉が開いて美味しく頂けます。

次は、肉桂茶
肉桂=シナモンということですが、こちら中国のシナモンは外側の樹皮が付いているので、樹の香りが強いんですよね。

北の武夷山産の「武夷肉桂」と、南の安渓産の「安渓肉桂」です。

武夷肉桂は、武夷山の原生品種で100年の歴史があるそうですよ。
軽めの焙煎で、樹や葉の香りがするようなお茶です。

安渓肉桂は、珍しいんだそうです。
原生品種の武夷肉桂を安渓で栽培し始めたんだとか。
こちらも、焙煎はなくきれいな緑色のお茶です。旨みがしっかりとあり、こちらの香りはお花のようなこっくりした味です。

ちなみに、安渓で作られる超有名な品種、鉄観音はお値段が飛びぬけてお高いです。
こちらもやはり、焙煎をかけずしっかりと揉みこんで作られたお茶ですね。
本当の鉄観音は、一煎目は薄く、なかなか茶葉が開いてこないのですが、
7煎目、8煎目くらいまで渋みも出ず美味しく頂けますよ


安徽黄山CHA見聞録 ~2013May~

2013-05-08 18:34:52 | 中国茶レッスン
今月のお茶レッスン

中国10大茶種のうちの4種類の産地として、有名な安徽省から、3種類のお茶を品茶してきました

まず、始めのお茶は、「太平猴魁(たいへいこうかい)」。
安徽省黄山市太平県で作られる、いわゆる「芽茶」。「芽」とはいっても、とっても大きいんですの。茶葉の品種は大柿葉種という品種の茶葉です。
シーズンは、穀雨前から立夏のころまでだそう。

以前は、お茶の加工はごくごく素朴なものだったのが、緑茶=贈答用というイメージがあるのか、龍井茶のように、葉っぱの形を揃えて乾燥させて「見栄え」整えて市場にだすようになり、茶葉の価格が一気に10倍になったんだとか。
でも、作り手の方いわく、見た目が綺麗すぎるのは、加工の過程で旨みがかなり絞りだされてて、美味しくないんだそうです それよりも、ちょっと野性味あるくらいの加工状態のほうが旨みが残ってるので、生産者たちはそっちを飲むんだとか。
どうなんそれ?って感じですよねー。
もちろん、今回私たちが品茶したのは、後者のほう
緑茶の一種だけれど、いわゆる龍井茶よりも、もう少し香りがあるような感じです。


本当に茶葉が大きい~


2番目のお茶は、同じく黄山市にある休寧県で作られた『松蘿茶』
黄山の南山麓にある休寧県の松蘿山で作られる緑茶です。
この休寧県は、古くは唐時代よりお茶の産地として知られていて、明の時代で特に有名になったんだとか。 また、この場所はお茶をめぐる世界史を教えてくれる場所でもあります。

当時、イギリス国内ではお茶が新しい嗜好品として人気を博していて、イギリスは中国からお茶を大量に輸入していました。
お茶はまだ中国でしか作られておらず、中国のお茶の販売は独占市場、いわゆる貿易不均衡が常態化し、イギリスは頭を悩ませていたそうです。
そこで、イギリスは東インド会社からプラントハンター(いまでいう産業スパイ)を茶の産地に派遣し、茶の製法などを盗み取って、イギリスの植民地であったインドでの茶の栽培を計画 結果的にはこの計画は失敗に終わり、ターゲットを福建省・武夷山に移して新たな計画が実行されることになったんだとか。
そうして、イギリスは茶の製法を盗み出し、自力でインドでの茶の栽培に成功させていったのね。こうしてお茶の歴史背景を知るのも、とっても興味深いですね~。

こちらがその松蘿茶ですが、茶葉自体を撮ることを忘れてました
烏龍茶のような発酵茶のように巻いた茶葉でした。緑茶の中では珍しい?


もう1つの今月のお茶は有名な祁門紅茶(キーマン)
世界3大紅茶(ダージリン・ウバ・キーマン)の1つですね。
元々は、武夷山で作られていた紅茶を、当時の安徽省の役人が地元の祁門に持ちこんだのが始まりだと言われています。
とっても香り高い祁門紅茶でした
(写真を撮るのを完全に忘れてました・・・)

今月の点心は、こちら。
緑豆の入った、緑茶の茶がゆ お茶の風味が優しくて美味


スイーツは、パイナップルのスイーツ 甘い甘いパイナップルの下にはココナッツゼリーと黒糖ゼリー 


今月も楽しいお茶レッスンをありがとうございました

2013年春・龍井の季節です。

2013-04-15 21:15:33 | 中国茶レッスン
~春浮~ 湯に浮かぶは是龍井なり

2013年の春がようやくやってきました
春のお茶と言えば、龍井茶です。
今月の中国茶レッスンは、杭州にある龍井茶の名産地・『獅峰』と『梅家坞』の飲み比べでした 贅沢です



今回のこの2種類の龍井茶ですが、共に『明前茶』、つまり春分の日(3月20日ころ)から清明節(4月5日ごろ)にかけて作られたものです。

以下、今回得た知識です。
春になって、太陽の日照時間が長く気温が高くなると、茶葉の光合成によって葉緑素の働きが活発になって、茶葉の中に含まれるアミノ酸が減っていくんだそう。
こうして、このまま太陽の光を浴びて成長した茶葉はタンニンが増えてお茶の味が濃くなっていくのです。
つまり、今回の『明前茶』は、早春のお茶なので、まだ成長する前の早摘みのお茶でアミノ酸がたっぷり含まれて旨み充分なのですね
かつて、皇帝に献上するお茶も必ず「明前茶」でなければならなかったんだそう。

1つ目の獅峰龍井茶は、こんなガラスの蓋碗で頂きます



2つ目の梅家坞龍井茶は、日本の片口のお椀でしっかりとお茶の旨みを出します。

こちら、いつも素敵な8頭身美女の先生


生徒さんがいつも楽しみにしている、先生お手製の点心
今月は、春らしく筍のおこわと、空豆豌豆などの白和


スイーツは、黒ゴマ餡入りの白玉ダンゴにきな粉をまぶしたもの。


中国の緑茶・龍井茶の新茶と、和の点心のコンビネーションの妙。
いつも、先生のセンスの良さと、点心のお味の良さに感激します

先生のレッスンに通い始めて、かれこれ3年
ようやく、色んなお茶のことがちょっとだけ知識として、頭にのこってきたところ
中国に居る間に、美味しい中国茶を満喫しなくちゃ


中国茶レッスン・2012秋

2012-11-13 18:54:33 | 中国茶レッスン
上海にいる間、毎月一度中国茶のレッスンに参加しています。

レッスンとはいえ、自分でお点前したりするわけではなく、先生が事前にセレクトしたその月のお茶を3~4種類順番にその産地の説明や、そのお茶の特徴などお茶ににまつわる話をレクチャーして頂くもの。

同じアパートに住んでいた友人が、誘ってくれて通い始めて、そういえばもう2年も経っている・・・。

それほど、中国茶に強い興味があったわけでもなく、ましてや知識もほぼ無かった私だけれど、このレッスンに通い始めてから、中国のお茶文化の奥深さと、さまざまなお茶の魅力にはまりつつあります

そもそも、日本のお茶文化は中国から鑑真和尚が日本に持ち込んだころから、ずっと日本に定着したのだから、やはり中国と日本の関係は、なんやかんやと揉め事があっても、切っても切れない肉親のような縁があるんだなあ、としみじみ。

さて、今日のお茶レッスンのお茶はこの3種。
すべて武夷山の烏龍茶、武夷山岩茶です。

・武夷梅占・・・原産地は安渓県。武夷山に移植された。
        焙煎の程度は中、爽やかでスパイシーな酸味。

このお茶は茶杯ではなく蓋碗に直接茶葉を入れて、蓋をずらしながらすするように頂きました。 
お茶うけは、先生手作りの栗きんとん 甘さがちょうど良く、栗の味がしっかりしてて美味しいの



・石乳・・・武夷山の原生品種。原種は元王朝のフビライハンにも献上されたとか。
      
・半天腰・・・武夷山の原生品種。武夷五大名茶にあげられる。フルーティな後味。



↓こんな干野菜のお茶受けも、今日の烏龍茶に合って、イケる!
左下の黒い物体は、しいたけの干したもの。スナック菓子のよう。



こうやって、それぞれのお茶の講釈を聴くのももちろん楽しみだけれど、
一番の楽しみは、先生手作りの点心だったりする・・・

今日の点心は、蓮の葉に包んで蒸しあげたもち米の栗ご飯に、紫芋のようかん

1ヶ月毎日同じ講座を100名以上の生徒さんに、丁寧なレクチャーと手作り点心を提供し続けてる先生って、すごいわ・・・。
好きなことを仕事に出来てて、本当にありがたい!って言ってられたのが印象的な、素敵な先生です

残念ながら、大人気講座ゆえ常に空席待ちです~


いつもどおりの生活。

2012-09-17 18:34:45 | 中国茶レッスン
昨日の上海でのデモは、計画されていたほど参加者がなかったようで、500人ほどの規模のデモ行進だったようです。

こちらのメディアでは、週末の青島のパナソニックやキャノンの工場への攻撃などを報道しているものの、窓ガラスが割られたりしてる映像とか割とライトなものばかり。
さっき、you tubeで日本の番組で報道された映像を見ると、テロリストに破壊されたかのような映像に絶句。
あくまでも、こちらでは、今回の日本政府による国有化が両国に与える経済損失の大きさを伝えるに留まっていて、そういった「犯罪行為」についての言及がないのはまったく残念なところ。

ただ、少し前の扇動的ともいえる報道とは違ってきて、専門家の口から「理性的に行動するべきだ」とか、「两败俱伤」(争いの結果、共倒れになる)といったコメントが聞かれるようになった。

本当、こういった犯罪行為ともいえる日系工場への攻撃や、不買行動なんかは、結局、その工場で働く中国人など、自国の人たちの生活を苦しめるだけなので、まったく発展的じゃなし、文明的でないですね。

さて、今日の大阪太太は。

毎月恒例の日本人の先生による中国茶のレッスンへ行ってきました

今日のお茶は3種。
・炭焙文山包種(烏龍茶の半発酵茶を焙煎したもの:台湾文山区)
・木柵鉄観音(清時代に福建省から台湾へ移植した鉄観音の焙煎茶:台北木柵)
・下関销法沱茶(雲南省大理下関茶場の普耳熟茶を碗形に固めたもの:雲南省大理下関)

今月は、中秋の名月
月餅が街中で売られていますね。
レッスンでは、先生がこんな可愛いパッケージに月餅を入れて、お茶受けで用意して下さいました



レッスンを主催するA先生もこの状況にとても困惑気味。
何せ、生徒さんのほとんどが、駐在の奥さんですから・・・。
この騒動で家族の一時帰国をさせる会社もそろそろ出てきたので、彼女のレッスンに確実に影響してしまいますからね

安順路にある先生のお家から、自宅まで散歩がてら歩いて帰ることに。

帰り路には、いつもの野菜市場に寄って、夕食の買い物
市場のいつものおばちゃんたちは、「買物に来るの久しぶりやん!」「こないだ来てた友達は帰ったんかいな」とかなんとか言って話しかけてくれる。
市井の人々はいつも通りです

本当、一日も早くこの騒動が収束することを願うばかりです