2010年1月31日、日曜日。天気はのち。
年が明けてから、一箇月が過ぎようとする夕刻。
私は、とあるセレモニーホールに居た。
久しぶりに礼服を着て、数珠を持ち、香典を携え。
遺影を見詰め手を合わせる。
短い焼香。
遺された奥さんと、子二人。
悲嘆に暮れていた。
ホール全体、悲嘆に暮れていた。
亡くなった方とは、同じ釜の飯を食った訳ではなかった。
歳を知っていた訳でもない。
私が入社した年。
メーデーで組合活動として大津へ行った際、初めて顔を合わせたと思う。
何せ、攻撃的オーラなど微塵もなく、温厚。
斜に構えることもなく、ただマッスグ優しく。
横断的に仕事を頼みに行くなら、最初は「この人」。
そんな、「いい人」を絵に書いたような人だった。
奥さんとは社内結婚された。
つまり、私は奥さんのことも知っている。
その人の死を知ったのは、昨日午後。
横断的な集まりで仕事をしてた時だ。
相方の携帯に、その連絡は入った。
顔を見合わせて、呆然とした。
確か二年前。
仕事場の人間関係で「鬱(うつ)」に陥り、病気休暇中。
噂では、その人の同期と同じ仕事場になったのだが、部下の件で意見が合わず。
その同期の方は攻撃的オーラバリバリ。
板挟みになって、精神的な攻撃を受けていたらしい。
単に「人間関係が原因」では言い表せない状態だったとも聞く。
出社できなくなり、休職。
昨年の年末、偶々奥さんと話す機会があった。
状態は良くなってはきているが、未だ仕事は…。
子どもさん二人は、父親のそんな病気を理解しフォロー。
これから、時間をかけてでも家族そろって、と聞いていた矢先。
悲報を聞くこととなった。
電話連絡でも、そして通夜の場でも死因について語られなかった。
断定はいけないことだが、あの遺族の哀しみ様。
自分としては、自ら生命を絶ったのではないか…。
そう思っている。
人間は、いとも簡単に壊れ、いとも簡単に死ぬのだ。
そう思う。
そんなことを、分からないにせよ、微塵も考えない人が存在する。
性分なのか、それとも意図したものなのか…。
いずれにせよ、崩壊へのスタートがそこにあったのかもしれない。
これは、悲劇としか言いようがない。
ご遺族からすれば、そんな言葉では済まされないだろうが。
「いとも簡単に」が、少しでも分かっていれば…。
避けられたかもしれない。
(仕事場の人権研修くそ食らえ、だ。)
人って奴は…。
ただただ遣る瀬無い週末だった。
(回顧)
今日は、この欄に書く言葉がない。
書く気になれない。
ご遺族の哀しみは、計り知れまい。
ただご冥福を祈るのみである。
少しでも早く、その哀しみが癒えますように。
年が明けてから、一箇月が過ぎようとする夕刻。
私は、とあるセレモニーホールに居た。
久しぶりに礼服を着て、数珠を持ち、香典を携え。
遺影を見詰め手を合わせる。
短い焼香。
遺された奥さんと、子二人。
悲嘆に暮れていた。
ホール全体、悲嘆に暮れていた。
亡くなった方とは、同じ釜の飯を食った訳ではなかった。
歳を知っていた訳でもない。
私が入社した年。
メーデーで組合活動として大津へ行った際、初めて顔を合わせたと思う。
何せ、攻撃的オーラなど微塵もなく、温厚。
斜に構えることもなく、ただマッスグ優しく。
横断的に仕事を頼みに行くなら、最初は「この人」。
そんな、「いい人」を絵に書いたような人だった。
奥さんとは社内結婚された。
つまり、私は奥さんのことも知っている。
その人の死を知ったのは、昨日午後。
横断的な集まりで仕事をしてた時だ。
相方の携帯に、その連絡は入った。
顔を見合わせて、呆然とした。
確か二年前。
仕事場の人間関係で「鬱(うつ)」に陥り、病気休暇中。
噂では、その人の同期と同じ仕事場になったのだが、部下の件で意見が合わず。
その同期の方は攻撃的オーラバリバリ。
板挟みになって、精神的な攻撃を受けていたらしい。
単に「人間関係が原因」では言い表せない状態だったとも聞く。
出社できなくなり、休職。
昨年の年末、偶々奥さんと話す機会があった。
状態は良くなってはきているが、未だ仕事は…。
子どもさん二人は、父親のそんな病気を理解しフォロー。
これから、時間をかけてでも家族そろって、と聞いていた矢先。
悲報を聞くこととなった。
電話連絡でも、そして通夜の場でも死因について語られなかった。
断定はいけないことだが、あの遺族の哀しみ様。
自分としては、自ら生命を絶ったのではないか…。
そう思っている。
人間は、いとも簡単に壊れ、いとも簡単に死ぬのだ。
そう思う。
そんなことを、分からないにせよ、微塵も考えない人が存在する。
性分なのか、それとも意図したものなのか…。
いずれにせよ、崩壊へのスタートがそこにあったのかもしれない。
これは、悲劇としか言いようがない。
ご遺族からすれば、そんな言葉では済まされないだろうが。
「いとも簡単に」が、少しでも分かっていれば…。
避けられたかもしれない。
(仕事場の人権研修くそ食らえ、だ。)
人って奴は…。
ただただ遣る瀬無い週末だった。
(回顧)
今日は、この欄に書く言葉がない。
書く気になれない。
ご遺族の哀しみは、計り知れまい。
ただご冥福を祈るのみである。
少しでも早く、その哀しみが癒えますように。