中央競馬徹底研究!

2022年は客観的な予想を心がけます。

新潟2歳S(GⅢ)回顧

2005-09-06 22:58:39 | 回顧
天候:曇  芝:重 
【馬場状態】最終週を迎え直線で内を通る馬は皆無。ただ、内、外、馬群が固まるため真ん中を通る馬は窮屈な競馬を強いられる。道中、極力ロスのない内を通って直線で外に持ち出すか、スムーズに大外に持ち出すパターンがいい。

12.4 - 11.1 - 11.7 - 12.6 - 12.6 - 11.5 - 10.9 - 12.2
(35.2-34.6)(47.8-47.2)  1:35.0

【展開】スタートして向こう正面までは、4頭が併せ馬の形で息の入らない流れ。流れの落ち着いた3~4角で息を入れるものの、前半の消耗が響き、この4頭は脱落。内で脚を溜めていたニシノフジムスメが流れの落ち着いた3~4角で内を慎重に通って先頭に踊り出る。直線をフルに使った馬力勝負。重馬場で各馬が苦戦を強いられるなか、勝ち馬だけは異次元の走りだった。

勝ったショウナンタキオンは衝撃的な勝ちっぷりで早くもクラシックへ名乗りを上げた。スタートで出遅れると、鞍上は慌てることなく最後方から折り合いに専念。3~4角までは一切アクションを起こさず、直線で大外に持ち出す。そこからの脚が凄まじかった。残り2ハロン地点でスッと加速すると一気に先頭に踊り出る。そこからはグイグイと他馬を突き放して5馬身差の圧勝。重馬場で他馬が苦しむなか、同馬は全く意に介さなかった。上がり33秒9は2番目に速いニシノフジムスメの35秒3と比較しても傑出していることがよく分かる。このあとは昨年の勝ち馬マイネルレコルトと同じく朝日杯2歳Sへ向かうだろう。とにかくスケールの大きさを感じさせる馬。距離延長が課題になるが、行きたがる気性でないので2000mまでは問題ないはず。あとはスタート。新潟のような広いコースなら直線まで待機できるが、皐月賞の行われる中山では、出遅れるとどうしても勝負どころでマクらなければらない。ディープインパクトのように難なくクリアしてしまうかもしれないが…。

2着のニシノフジムスメは2番枠から道中は中団のインで折り合いに専念。流れの落ち着いた3~4角で馬群の内を通って先頭に踊り出る。そこから少しずつ馬場のいい外に持ち出して自身も伸びているものの、勝ち馬のインパクトが強すぎた。ただ、3着以下を引き離しているし、長くいい脚を使っている。この馬も強い。今後の成長が楽しみな牝馬。暮れのジュべナイルフィリーズが楽しみ。

コスモミールの連勝は3でストップしてしまった。最内枠発走から抜群のスタートを切る。終始、抑え切れないくらいの行きっぷり。直線で馬場のいい外目に持ち出して、ニシノフジムスメとの競り合いに持ち込むも、勝ち馬に子ども扱いされてしまった。ただ、自身はよく頑張っている。前半にもう少し我慢できていれば。

エイシンチャンドラは道中、中団の外目を追走するも、直線でヨレるなど余力が残っていなかった。この馬場で持ち味を殺されてしまったか。

小倉2歳S(GⅢ)回顧

2005-09-06 22:57:45 | 回顧
天候:小雨  芝:良 
【馬場状態】最終週の馬場に加えて直前の降雨でスタミナを要する馬場に。内の馬場は悪いが、以外にもその内を通って粘る馬も目立った。

11.8 - 10.7 - 11.1 - 11.0 - 12.1 - 12.4
(33.6-35.5) 1:09.1

【展開】最終週を迎えて例年ほどではないものの、時計の掛かる馬場。直前の降雨がそれに拍車をかけた。外枠発走のト-ホウアモーレが好スタートからハナを切るも、内枠からグランプリシリウスも競り掛ける。ただ、馬群が離れていたためそこまで激しい争いにはならなかった。3角で馬群の最内を通ってアルーリングボイスが一気に仕掛けて先頭に踊り出る。ラスト2ハロン12.1-12.4と根性比べ。

勝ったアルーリングボイスは最悪の最内枠発走。終始、馬場の悪い内を通らされる懸念があったが、鞍上は腹をくくって中団のインを追走。このまま直線勝負かと思わせたが、3角で一気の仕掛けで先頭に踊り出る。直線で馬場のいい大外に持ち出すと他馬を突き放す。最後はバテて2着馬に急追されたものの、ハナ差で凌いだ。長くいい脚を使って差し切った点は高く評価できる。パワーを要する馬場も全く問題なかった。鞍上の好騎乗も光った。さすがである。かなりのスプリンターになる可能性も。

2着のセントルイスガールは惜しかった。道中は外枠発走から逃げるトーホウアモーレを見ながら、馬場のいい外目の好位を理想的に追走。直線で前を射程圏に入れて急追するも、ハナ差及ばなかった。4角でトーホウアモーレに進路を阻まれて外に膨れたのが悔やまれる。390㌔台の小柄な牝馬で滞在競馬でプラス6キロは大きかった。この馬もいいスピードを持っている。

トーホウアモーレは抜群のスタートを切ると、待ったままの手応えでハナへ。そこから無理に行くのではなく、内の馬を見ながらの競馬。終始、馬場のいい外目を通って直線で手応えも残っていたものの、上位2頭の決め手に屈した。ただ、キャリア1戦とパワーを要する馬場を考えれば及第点。これからの馬。いいスピードを持っているし、トビが綺麗。

ゴウゴウキリシマは道中、馬群に付いていくのがやっと。勝負どころでステッキが入るほどだった。本来なら大敗しておかしくないケース。だが、最後はメンバー最速の上がり34秒9の脚で急追して見せ場を作った。距離が伸びていいタイプ。面白い存在になりそう。

エイシンアモーレは悔やまれる。前走後のダメージが大きく、カイバ食いが落ちて当日はマイナス18㌔。本調子に程遠いデキだった。道中は好位からレースを進めて直線で前を射程圏に入れながら、伸び切れなかった。それでも、体調を考えればよく粘っているし、控える競馬ができことは収穫。これなら距離が伸びても我慢できそうだ。放牧でリフレッシュしてほしい。

エムエスワールドは勝ち馬と同じく勝負どころで一気に仕掛けて、直線で内を突く。ラスト1ハロン付近まで抵抗するものの、最後は完全に脚が上がってしまった。ただ、積極的なレース運びには好感が持てる。鞍上によればノメっていたとのこと。良馬場で巻き返したい。

グランプリシリウスは内枠からハナを切るも、4角でアラアラ。直線で見せ場なく失速してしまった。このパワーを要する馬場でスピードを殺されてしまったか。ちょっと不可解な負け方

エルムS(GⅢ)回顧

2005-09-06 22:56:11 | 回顧
天候:晴  ダート:良 
7.0 - 11.3 - 11.6 - 12.2 - 12.3 - 12.6 - 12.3 - 12.4 - 13.2
(36.0-37.9)(48.3-50.5)

【展開】ワンダーハヤブサが掛かり気味に先行。ただ、他に競る馬もなく平均ペースの流れ。勝負どころで人気のジンクライシスが仕掛けると、有力どころも動き出す。4角でジンクライシス、カイトヒルウィンドが抜け出すも、最後は勝ち馬の底力に屈した。

勝ったパーソナルラッシュは見事復帰戦を飾った。道中は終始、手綱が動いて追走に苦労。勝負どころでも手応えが今ひとつで惨敗も考えられるケース。それでも最後は外に持ち出すと、一完歩ごと迫って差し切った。トップハンデの59キロ、忙しい距離、仕上がり途上を考えれば上々の復帰戦といえる。鞍上が言うように、道中で真面目に走らない面があり、距離が伸びてジックリと息を入れる競馬が合っている。昨年は世界最高峰のブリーダーズCで6着に駆けた馬。このあとはJCDが目標になるが、条件は最高だ。

2着のジンクライシスもJCDに向けて上々のスタートを切った。道中は平均ペースの流れを3番手から追走。勝負どころで仕掛けると、4角で先頭に踊り出る。そのままカイトヒルウィンドとのマッチレースかと思われたが、最後は勝ち馬の底力に屈した。ただ、休養前はリズムが悪くてスランプに陥ったが、完全に立ち直った。勝ち馬とは斤量差3キロの恩恵があり、現時点では力負けといえる。まだ、4歳馬。得意の東京コースでの再戦が楽しみだ。

3着のカイトヒルウィンドも休み明けを叩かれて一変した。道中は中団前目からジンクライシスを見ながらの競馬。勝負どころでクライシスが仕掛けると、同馬も連れて進出。4角で先頭に踊り出てマッチレースに持ち込むも、勝ち馬の底力に屈した。ただ、強敵相手に善戦できたことは収穫。これで秋が楽しみになった。

マルブツトップは発馬で後手を踏んで無理せず中団から。ほぼ、勝ち馬と同じ位置取りから、直線で内を突いてジリジリと伸びた。以前は控える競馬で決め手不足を感じたが、一戦毎に力を付けている。これなら中央場所のGⅢでも胸を張れる。

ハードクリスタルはプラス10キロが影響したのか。勝負どころで他馬が仕掛けたのに対し、同馬の反応は今ひとつ。直線でもジリジリとしか伸びなかった。体調の管理の難しい馬。

サイレントディールは発馬で後手を踏んで、腹をくくって後方からの競馬。道中はいい手応えで進むも、3角で手綱を引っ張る不利。それでも、最後は差のないところまで来ているだけに悔やまれる。やはり、ダートは走る。鞍上によれば「だんだんとゲートをごねている」とのこと。気になる材料だ。

エドモンダンディス、ドンクールも勝負どころでの不利が悔やまれる。これからの馬。次走での巻き返しに期待。