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優駿牝馬(GI)回顧

2011-05-22 17:56:07 | 回顧
【馬場】Bコース。直前に激しい降雨があったが、馬場自体はしっかりしていた。

12.9 - 11.2 - 11.8 - 12.4 - 12.4 - 12.2 - 12.8 - 12.2 - 12.5 - 11.8 - 11.5 - 12.0=2:25.7

【展開】逃げ馬不在。大外のピュアブリーゼが果敢にハナを主張する。2ハロン目から11秒2-11秒8と2角までが少し速い攻防で縦長の展開に。1000㍍通過が60秒7と馬場を考えれば締まった流れ。雨の上滑りする馬場と地面が硬い馬場を考えてもある程度の位置にいないと厳しい展開。最後は底力勝負。

 3連勝でエリンコートが樫の女王に輝いた。4番枠からポンと好発を決めるも無理することなく手綱をがっちりと抑えて中団へ控える。2角から馬群は縦長になり、それをインで脚をタメる。終始、折り合いはスムーズ。流れが落ち着いた3角から少しずつ気合いを付けてポディションを上げて行く。4角では先頭から5馬身のところまで迫る。直線を向いてスーッと右手前に替えると掻き込みの強いフットワークでグングン伸びる。だが、残り300㍍地点から左手前に替えると、右ステッキに反応して内へモタれてスピードリッパーと接触してしまう。その後も立て直しながらで前のピュアブリーゼをなかなか交わせない。左ステッキで矯正しながら必死に前を追う。ゴール前は右手綱を引きながらの誘導でまともに追えなかった。それでも差し切ったのは立派のひと言。着差以上に強い競馬だった。行儀の良い競馬ではなかったが、勝ち時計も優秀で決して恵まれた勝利ではなかった。

 18番枠のピュアブリーゼは発馬後から手綱をしごいて果敢にハナを主張する。2ハロン目から11秒2-11秒8と速いラップを刻む。向こう正面に入ってからも極端に緩めることなく馬群は縦長に。1000㍍通過は60秒7。3角で若干息を入れて直線へ。強靭なスタミナを生かして粘りに粘る。最後は差されてしまったが、3着馬の追撃を振り切ったのは立派。決して恵まれた2着ではない。持ち味を十分に発揮したレースだった。

 3着のホエールキャプチャは発馬でトモに重心が掛りフワッとした発馬。直後にインに切り込み馬込みの中に入れる。道中は縦長の淀みない流れを後方のインからの追走。すぐ後ろにはマルセリーナがいる展開。流れが緩んだ3角でも鞍上は慌てずに手綱を抑えたまま。このあたりはマルセリーナの出方を見ながらで仕掛けどころが難しかった。4角でジワッとポディションを上げるが、4角から直線にかけて馬群が凝縮したためにインではなく外めに進路を選んでしまう。そこで勝ち馬とは少し離されてしまう。ラスト1ハロンで左手前に替えると末が鈍り、前の馬と脚色が一緒になってしまう。距離が少し長かった。

 1番人気に支持されたマルセリーナは発馬を決めて手綱をがっちりと抑えて後方からの競馬。その甲斐あって道中は何とか折り合うことに成功。少しでも気を許せばガツンと掛ってしまいそうな痺れる手応え。レースの流れは縦長の淀みない流れになる。ここで折り合いに不安を抱える弱点が最後の最後で出てしまう。4角から直線にかけて残念ながら馬込みに突っ込むのではなく大外へブン回す。桜花賞を強烈な決め手で快勝し、鞍上としては大外を回しても勝てるだけの自信があったのだろう。直線は一完歩毎にグイグイと迫るが、ラスト100㍍で末脚が鈍ってしまった。とても残念な騎乗だった。距離も少し
長かった。どうしても前半を折り合いに専念しなければならない分、途中で動くことができず他力本願の分が出てしまう。直線もインは馬込みが密集してしまう分、外を回される危険性が高い。その弱点が出たレースだった。

 5着のスピードリッパーは発馬でゴチャつき、1角まで頭を上げて掛ってしまう。その後は首を水平に使った走りで中団の外めを追走する。流れの緩んだ3角から早めに動いて行き、4角で先頭の直後まで取り付く正攻法の競馬。直線を向いてスッと反応し、逃げ馬を早々と捉えるかの手応え。だが、ここで外のエリンコートに突進され一気に手応えが悪くなる。並みの馬ならここで戦意を喪失するところだが、立て直して最後は根性で伸びてきた。凄い精神力で、スムーズなら勝ち負けになっていた。首を上手く使えるフォームで、半兄がポップロック。距離が延びて良さが出た。

 マイネイサベルは17番枠から出して行った分、1角まで掛ってしまう。その後は中団馬群のなかで折り合うことができた。その後も大きなフットワークで気持ち良さそうな追走姿。だが、4角から直線にかけて馬込みを嫌って直線へ入るのに大外へ膨れてしまったのは不満。直線はジリジリと伸びてきたものの決め手の差が出てしまった。

 アカンサスは道中、後方から2番手の競馬で折り合いに専念する。道中の折り合いはスムーズ。直線までじっくりとタメた分、直線は馬群を縫うように伸びる。4角から直線で大外へブン回すのではなく、馬込みに突っ込んだのが良かった。タメが利いた分、伸びた可能性もあるが道中である程度出したところからの末脚が見てみたかった。

 メデタシは道中の折り合いがスムーズでインの経済コースを立ち回れた。それでも直線で伸び切れなかったあたりは距離が長かったか。

 グルヴェイグは道中の追走姿は首を水平に使った大物感満点。だが、追い出されるとフットワークが小さくて硬い。前に進んで行く感じがなかった。これからだ。
 


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