よしーの世界

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銃・病原菌・鉄   ジャレド・ダイアモンド

2019-10-06 07:42:54 | 
以前から読もうと思っていた本をようやく読み終えました。現代の白人優位はどうしてなのか?

何故アメリカ大陸の先住民は旧大陸の住民に征服されたのか?がテーマの本で、そこに「銃・病

原菌・鉄」が深く関わっていたということです。武器としての銃や鉄だけではなく、ヨーロッパ

人が持ち込んだ天然痘、インフルエンザ、チフス、腺ペスト等々の伝染病が免疫を持たない先住

民を駆逐していった事実を私は知りませんでした。


世界史を表面だけ理解すれば白人の発明、行動、宗教が先住民を征服していったように見えます

が著者によれば、大陸や島の地形が人間の食糧生産や発明に大きく関わっているのがよく分かる。

確かに横に広がっているユーラシア大陸の方が食糧生産技術や言葉の伝番に有利で、緯度が異な

る縦に伸びるようなアメリカ大陸やアフリカ大陸は、緯度の違いによる環境の差がその障害にな

ることは納得できる。(緯度の違いで温度や環境が異なれば同じ作物を育てることが難しい)


ほんの一握りの白人が富を集中して得て、その他大勢の人々が搾取される構造が近年起きている。

そして格差はドンドン広がり続けている。資本主義の行き詰まりがナショナリズムを生み、異様

な権力者を世界中に蔓延らせている。この歪な構造を変えることが出来るのだろうか?世界中の

人々の幸福とは何だろうか?今一度原点に帰って考察さるのに最適な本だと思う。


銃・病原菌・鉄     ジャレド・ダイアモンド 倉骨 彰=訳    草思社
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