考える葦のブログ

さわやかに さりげなく

変化へのハードル

2007-04-18 09:27:37 | 徒然なるままに

昨日、家に帰ると、長崎市長への狙撃事件でテレビのニュースは大騒ぎでした。
緊急手術などの甲斐なく、残念ながら亡くなられたとか。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070418-00000021-jij-soci

そんなニュースが頭に残りながら、通勤電車でいろいろ考えていました。
普段なら鈍行(死語ですね?各駅停車)で本を読みながら出社するところですが、急行に乗り換えて、仕事前に少しだけメモとして残しておきます。

まず、報道に関して。
昨夜のテレビニュースは、「臨場感あふれる」(演出の)多元中継と、目撃者や関係者へのインタビューで多くの時間を割いていました。
でも、報道関係者だけが騒いでいるような現場からの中継と、長崎市長は心肺停止状態と繰り返すだけの最新情報、市の公共工事をめぐるトラブルが原因なのではないかという憶測・・・
報道ステーションに至っては犯行までの動機を示唆するような「郵便物」が送られておきながら、結局、どこも表面的な報道に終始していたな、と感じています。
なかなか踏み込んで解説するのも難しいんでしょうけどね。

そして、一夜明けると昨夜の騒ぎが嘘のような暢気なニュース番組・・・
“ゲゲゲ”の芸能ニュースがボクには妙に違和感を感じました。
これからますます、テレビニュースは災害時やスポーツやこのような突発大事故時の現場中継に特化していかざるを得ないだろうと。
テレビが変わったのか?ボクが求めるテレビ像が変わったのか?
少し物足りない思いで一杯です。

そして、今回の事件の背景。
「言論へのテロ」的なコメントも目立ちますけど、同じ長崎市長が被害者となったということで比較される前長崎市長の本島等さんのときとは、ボクは大きく異なる背景ではないか、と考えています。
前回は昭和天皇の戦争責任についての言及という、まさに「言論」が凶行を呼んだであろうと思いますし、
今回は確かに核問題に関しての言及などの「言論」の問題も多々あると思われますし、選挙期間中の凶行という衝撃的な事件でもあるので、マスコミは「言論へのテロ」と言いたくなる気持ちも分かります。
でも、現実から目をそらしてはいけない。

今回は「行政へのテロ」であり、「利権を預かる者への脅迫」だと思っています。
語弊があるかも知れませんけど、政治と一部の反社会勢力は共存関係にあった・・・
もちろん直接関係していたとは言いませんけど、少なくとも公共事業などの利権を引き込むことで間接的かも知れませんけど、一部の反社会勢力にも金銭的な潤いをもたらしたであろうことは容易に想像できます。

それが、公共事業の削減や、社会の監視の目の強まりなどにより、利権が急速にしぼみ始めている・・・
ボクはそんな環境の変化を感じています。
そんな変化の中で、今までのように政治と一部の反社会勢力は共存関係が保てなくなってきているのではないか、と。
そういう意味では、今回の事件は「行政へのテロ」「利権を預かる者への脅迫」のはじまりであり、そんな反社会勢力とボクらの闘いのはじまりでもある。

地方自治体の首長はこのようなテロや脅迫に屈してはいけない。
マスコミをはじめとして、ボクらは今回の事件をあくまでもはじまりのひとつであると考えて、今後の動きを注視する必要があるのではないかと。
そんな風にボクは感じています。

みなさん、ハローです。ホディです。

朝からハイテンションですみません。
最近は夜にブログを書く習慣がなくなりつつあり、更新ペースがかなり減少気味です。
にも関わらず、高校野球の問題ではたくさんのTBをいただき、ありがとうございます。それだけ注目されているニュースなんですね。
みなさんの記事を読みながら、今回の高野連と専大北上高校関係者の無責任さを改めて感じるとともに、決して教育的ではない大人の面子によって高校球児のチャレンジの機会が失われたことを残念に思います。

今回の一件では、野球界のプロとアマの溝の深さと、野球の育成体制の脆弱さについても感じています。
今度、時間のあるときに詳しく書きたいと思いますけど、せっかくなので少しだけ・・・

野球がこれだけ大きなビジネスである(プロ、アマ問わずです!)以上は、
有力選手への技術的・経済的支援は当然であり、
プロ側の選手の育成・開拓への投資は逆に社会的責任であると考えています。

裏金が裏でやらざるを得ないから、醜いのであり、
変な業界の慣習・不合理な業界内の談合が、発展を阻害する・・・
そして、奨学金などの経済的サポートの解禁、契約金の上限枠の撤廃など裏を表に出させれば、経済的な合理性は必然的に保たれていくのではないか。
そんなことを思っています。続きはまた今度。

最後に、大手新聞各紙もこの問題を社説で触れていますね。
昨日が朝日、今日が産経・読売。
「甲子園」を商売道具としているせいか、朝日らしくない「利権への迎合」と、毎日の「社説なし」には、やっぱりそうか、という気もしますけど・・・
世論はかなりまとまっていると感じています。
高野連をはじめとして、野球界はどのように変わっていくのか?
本件も今後の動きを注視する必要があると思われます。

【ご参考】

朝日社説「専大北上問題―特待生制度を考えよう」
http://www.asahi.com/paper/editorial.html#syasetu1

いま考えるべきは、これまで裏側でこっそりやっていたことを表に出し、周囲がチェックできる仕組みをつくることではないか。そのうえで行き過ぎを正し、ほかのスポーツの特待生制度とのバランスを取る具体策を考える時期だろう。

産経社説「専大北上高 学生野球憲章こそ見直せ」
http://www.sankei.co.jp/ronsetsu/shucho/070418/shc070418001.htm

いまこそ、放置されたままの野球留学問題への対応も含めて、実情に合わなくなっている憲章を新たに制定し直す時ではないか。アマチュアを聖域視していてはならない。

読売社説「専大北上高 高野連にも「放置」の責任がある」
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20070417ig91.htm

「過度の野球留学は抑止したい」とは言うものの、高野連は「歯止め」議論には及び腰だった。
専大北上高の野球部解散で、問題の幕引きとすべきではない。高野連はじめ高校野球関係者が、長年の“グレー・ゾーン”放置にけじめをつけるべき時だ。


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2 コメント

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裁かれるべき者 (fall)
2007-04-18 22:59:07
先週まで長崎に行ってたので余計にビックリしますた。いずれにせよ暴力ってのは肯定できませんよね。
加えて動機も不純だし、やり方も卑怯。こういう輩は一生心にやすらぎを得ることはないのでしょうね。

司法もどのように裁くのか注目です。計画殺人であることは明らかですから重罪は免れないでしょうけど、複数殺人ではないので極刑は難しい・・なんて言わないで欲しいですね。
最近、余計なところで強権を発動している法務省ですが、こんな輩を裁くときこそ強権を発動してもらいたいものです。
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re:裁かれるべき者 (hoddy)
2007-04-22 23:15:40
fallさん、コメントありがとうございます。

数日前の出張の際には思いも寄らなかったであろう事件でしたね。
こんな風に暴力に訴えるしかない醜さ、、、酷い話です。

個人を裁くことも当然でしょうけど、
やはり暴力を肯定する組織が非公式ながら存在する、そんな現実にメスを入れていくようなこともボクは必要だと思っています。
あまり前向きではないですけど、今回はあくまではじまりでしかない気がボクにはしています。

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