考える葦のブログ

さわやかに さりげなく

罪を憎んで

2006-09-12 23:29:18 | 徒然なるままに

公務員の飲酒運転に対しての厳しい話が目立っています。
確かに交通事故のニュースを見ると、ホント、つらい気持ちになります。
これは明日は我が身かも知れない恐怖でもありますしね・・・

悪いことは悪いですし、違法行為には罰が下るのも当然のことでしょう。
でも、議論がずれていると思いませんか。
職業は、なぜ公務員だけがターゲットなのか?
交通犯罪は、なぜ飲酒運転だけがターゲットなのか?

ここ数日、公務員の飲酒運転に対して「自治体としての処分」が話題になっているニュースを多く見かけます。毎日新聞によると、「都道府県や政令市、県庁所在地市の計96自治体のうち、半数近くの41自治体は飲酒運転の処分規定を設けていない」のだそうですけど・・・
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060912-00000120-mai-soci

まず公務員・・・
やはり基本は法律による罰だとボクは思います。法による罰に加えて社会的制裁と言う名の罰を加えることの是非はどうなんでしょうか。
公務員の犯罪に対して特に厳しい処分が必要な世の中になったのであれば、国家公務員法や地方公務員法、もしくはそれぞれの法律の罰則の中で明確に基準を定めるべきものではないのでしょうか?
そして、公務員だけを責めても飲酒運転はなくならない・・・

次に飲酒運転・・・
飲酒運転だけが大罪のように報道されていますけど、
スピード超過はどうなのか?、携帯電話で脇見運転はどうなんでしょうか。
悪いことを認識しつつ、事故を起こすという点では全く同罪ですよね。木ばかり見ていると、森の全体像が見えなくなります。交通事故は飲酒運転だけではないのではないでしょうか?
そして、どんな事故であれ、犠牲者が浮かばれない事実は変わらない・・・

みなさん、ハローです。ホディです。

シトシトと秋の雨が降っています。

さて、今日(2006/9/12)の日経夕刊には「ひき逃げ厳罰化」「飲酒運転取り締まり強化」という記事がありました。ボクは、こういう方向の報道や議論のほうが現実的で、しかも効果があるような気がします。
飲酒運転とひき逃げの罰則のアンバランスから生じる、飲酒運転逃れと思われるひき逃げの増加にはやはり罰則の見直ししかないと、ボクも思います。加えて必要ならば「公務員への特別罰則」の追加、さらに先回りして「スピード超過」「脇見運転」などの危険運転適用の基準も厳しくしておくということなども・・・どうでしょうかね。
いずれにしても、犠牲者は浮かばれませんけど。

やはり思うのは「取り締まり強化」しかないのかな、と。
危険運転致死傷罪は最高で20年の懲役だという「罰」を掲げても、ほとんどが「ボクにかぎって」と事故を起こすわけですから。警察の取り締まりの強化はもちろんですけど、飲み屋の店の人も一声かけて、できればタクシーを呼んであげて、そして周囲の人が注意しないといけないですよね。

そういう意味では、ボクはこの記事をなかなか素直には受け止められません。
「同乗者と店は立件せず=3人死亡の飲酒運転事故-福岡県警」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060911-00000042-jij-soci

福岡県警東署は11日、同容疑者が直前まで飲んでいた店と、助手席の同乗者(20)について、道交法違反(飲酒運転ほう助)容疑での立件を見送ることを決めた。
調べによると、同乗者は飲酒運転を勧めてはおらず、店側も車で帰ることを知らなかったという。 (時事通信)

法律の限界でしょうかね。
店は本当に「車で帰ること」が予想できなかったのか?
そして、同乗者は「飲酒運転を勧めてはおらず」という点で「飲酒運転ほう助」と断罪できなかったのでしょうけど・・・
現に酒に酔っていた運転手の助手席に座っていたこと、さらに問題なのは被害者の車が転落しているのにもかかわらず運転手といっしょに逃げたこと(つまり必要な救助を行わなかったこと)は、道義的には運転手と同罪だとボクは思います。
運転手が悪いのはもちろんですけど、やはり周囲も悪い・・・
さらに言えば、エレベータ・プール・湯沸かし器・シュレッダー以上に被害を巻き起こす車の問題もそろそろ真面目に議論すべきではないでしょうかね。

「誰も望まぬ罪」がなくなるような社会に向けて、じっくり話をしましょうよ。
いくら誰かを叩いても責めても、残念ながら次の罪はやってくる・・・


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私も酒飲みなので (のん)
2006-09-13 03:50:53
昨日の勝谷氏のブログでは、公務員に飲酒運転が多いことの背景に警察との間でのニギリがあって飲酒運転に対する甘い認識が生じやすい土壌があることを指摘しています。

http://www.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=31174&log=20060912

これは、本当にトンデモないことだと思います。ただ、一般論として、現場の地方公務員の方々って「やって当たり前」で文句は言われ、達成感もなく、あっちこっちからいろいろ言われってストレスが多い人も少なくないと思うんです。

飲酒運転がいけないことには何の議論の余地もありません。ただ、飲酒自体がいけないわけではなく、運転自体がいけないのでもない。この二つが一緒になったときにダメなわけですよね。

都会のように公共交通網があるならまだしも、地方だと勤務先は仲間の参集場所まで車しか移動手段がないという人も少なからずいると思うんだけど、そういう人たちは酒を飲めるのは自宅でだけ。これは個々人にとってもつらいし、街の活性かも妨げる(笑)。だから、規制や取締りを強化するのも大事だけど、例えば代行をもっと使いやすいシステムにするとか、飲んでも運転を回避できる制度を考えないと、ちょっと飛躍するかもしれないけど、田舎者は外で酒を飲むなになってしまうと思うんです。

酒飲みの意見でした。
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re:私も酒飲みなので (hoddy)
2006-09-13 08:09:59
のんさん、コメントありがとうございます。



勝谷さんのブログ、なかなか手厳しいですね~



ボクは少しの期間、青森で仕事をしていたんですけど、そのときのボクの感覚では運転代行は決して使い難いシステムとは思いませんけど、台数が少ないんでしょうか。時間がかかることも多いんですよね。そうなると、つい酔いを醒まして車で帰ろうと思ってしまう、あるいはすぐそこだからと思ってしまう、そんな安易な結論になってしまいがちなのかも知れません。

でも、ボクらもそんなに酔っていないつもりだけど電車に乗ると酔いが回ることも多いと思いますけど、意外と酔いは醒めにくい・・・

難しい話ですね。



思い切って、代行運転料を酒税でかなりの費用をまかなうという英断をすべきなのかも知れませんよ。“酒飲み”同士はみな兄弟、友だちの輪、なんちゃって。



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