福島の原子力発電所の事故による被害の全容も、その被害者の救済策もまだまだ議論が深まらない中、東京電力の救済策についての議論は深まりつつあるようですね。
まるで、今回の東日本大震災の被害の全容も、その被害者の救済策も議論が深まらない中の増税議論と同様に実に苦々しく感じます。必要な議論だというのは理解は出来るのですが、やっぱり順序があるのではないかと。
増税についてはともかく、東電の救済については、さすがに世論の理解も得られないようで、多くの批判的なコメントを見聞きしますし、私も同様に批判的にしか受け取れないのが現状です。
たしかに、これだけ大きな会社をつぶせば、多くの株主や金融機関、そして社員や数多くあるであろう関連会社やその社員まで、非常に大きな影響が出ます。元々、こうした賠償金なども想定しておくべきものであれば、利用者から電気料金としてすでに上乗せされているべきものという整理も可能かもしれませんしね。
一方で、振り返ってみると(ほぼ)独占企業であり、公益企業であるにも関わらず、あれだけ有名俳優などを使ったテレビコマーシャルなどで電気料金を浪費しておきながら、こうなってからこうしたリスクには対応できませんなんて言われても納得できないですし、国の税金からなんて話になれば、「東京(実際には東京以外の首都圏もですが)のために全国で金を出すのか?」という話にもなりますよね。
そして、当然に東電に勤めている役職員の人たちの給与水準なども問題になってきます。実際、この東電の社長が土下座をさせられていた日の被害地域の住民の方の話を聞くと、この問題の奥深さを感じます。私も「役員報酬5割減でも年収2千万円」という話を聞くと、理解しろと言われてもなかなか難しい。
産経新聞 5月4日(水)7時56分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110504-00000083-san-bus_all
福島第1原子力発電所の事故に伴う対応の一環として東京電力が発表した「役員報酬50%削減」に「まだ高い」との批判がくすぶっている。半減しても平均で2千万円超で、「会長、社長は無給が筋」といった声や、政府の連帯責任を訴える指摘がやまない。
でも、役職員の給与をどれだけ切り詰めても、被害の全容の見えない中では、どうしても限界があるのも事実ですので、やっぱりまずは復旧(被害の食い止め)と被害の全容の把握に会社の総力、役職員の全力を傾けてもらわないといけないのが現実なのでしょう。
その後は???
そもそも日本では何でも国や自治体による運営はダメで、民営が良いとの風潮がある気がしますが、個人的にはいわゆる郵政民営化(郵便や金融関連の事業)のように競合があるものは民営化が望ましく、独占企業などは別に公営であって構わない(経営や情報開示への監視機能は高める必要がありますが)と考えております。
そういう意味で、この際、公営に変える(別に国ではなく、東京都でも。お金を持っていると石原知事もおっしゃっていますし。)というのも一手ではないかと。私たちにとっては不可避な電気料金という安定的な収入源の中で、変にテレビコマーシャルなどで企業価値を高めようとしたり、必要以上に優秀な人材をほぼ終身雇用かつ高額報酬で集めることには反対ですし。
このままでは東電の決算ができないというのも現実問題なのでしょうから、早めに救済策だけ決着させたいという流れも分からなくはないのですが。やっぱり東電の現実を見てしまうと「救済」という言葉で理解できないというのが正直な感想です。
ずいぶん、市民感覚とはかけ離れている。
これから、何年も事態を収束させるのに
時間とコストがかかるというのに。。。
役員報酬全額カットで基本給のみで働けよ。
とにかく、事態を一刻も収束させてほしい。
賛成です。
わたしたちは世界一高い電気代を払わされているのに、この上値上げなんてとんでもない。
天下りグズグズの体制。土下座などしてもらっても一銭の役にもたちません。
値上げはせずに、何十年かけても賠償すべきです。
役員の数もあんなにいりません。
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コメントありがとうございます。
ご意見、拝見させていただきました。
これを機に、本当に安定的に電力を供給してもらえるだけの会社の規模や内容にしてもらうというのが先決ですよね。
会社のあり方から、まずは抜本的に見直してほしいと思います。
TB、拝見させていただきました。
猪苗代湖ズ「I love you & I need you ふくしま」、良いですね~
ぜひ、多くの人に聞いてほしいものです。