考える葦のブログ

さわやかに さりげなく

野球留学と集中力

2005-12-12 00:09:22 | 徒然なるままに

今日も寒かったですね。曇り空なのでますます寒く感じました。
妻が友人と映画を観にいくというので、今日の午後は子どもとふたりで過ごしました。妻の“ママ友達”3家庭が同じように子どもを父親に預けてゆっくり映画を観るという企画だそうです。子どもがいない世界も滅多にないでしょうから、有意義な時間となったことを期待しています。

ボクの場合は、おもちゃ屋さんをグルグル見て回ったり、図書館で本を読んであげたり、ドーナツを食べさせたり・・・赤ちゃんの頃も大変でしたけど少し大きくなったら、大きくなった子どもなりの意思があって、いっしょに過ごすのも簡単ではありません。
他のお父さん方はどのように過ごしたのか?興味深いです。

みなさん、ハローです。ホディです。

日経新聞のスポーツ面で「野球留学新事情」という記事が今日までの5回にわたって連載されてました。「甲子園を目指し、遠方の高校に進学するのが野球留学だ。「やり過ぎ」を懸念する日本高等学校野球連盟(高野連)は規制に乗り出した(中略)野球留学の何が問題なのか。」と連載が始まり、「日本の夏の風物詩だった甲子園だが、郷土色を失いつつあるこの先どうなるのか。」と終わりました。問題は多くあることは分かっていても、結局は誰にもその解決方法なんて分かりませんし、現実はとても複雑で難しい問題ですよね。

ボクの生まれ育った島根県もそうですけど、地方の甲子園出場校の中にはこのような野球留学生を中心としたチームが多くあります。バスケットや駅伝などは海外からの留学生が活躍している中では、見た目や名前では分かりにくいので目立たないかも知れませんけど。
まず感じたのは、高校生の本分は勉強なのだから、野球だナンだも大切かも知れないけど、野球のためにわざわざ親元を離れて入学するのは変だろう?と・・・
でも、野球も立派な勉強なんですよね。勉強を一生懸命にやった人と、野球を一生懸命にやった人とどっちが偉いかなんて比べられません。ボクらも大学へは親元を離れて勉強するために出かけているのに、高校でより良い環境で野球をするために出かける人を非難なんて出来ないんですよね。

ただ、そこまで野球を高校という学校でやる必要があるかというと、やはり疑問が残ります。
今まではプロ野球選手の養成組織としても機能してきた高校野球ですけど、サッカーのようなユースチームなどでの育成も含めてプロ野球も変わっていく流れの中でこれから見直して欲しいですね。才能のある選手は高いレベルでの育成・技術指導、甲子園やそれに向けた連投などの酷使の回避などメリットもたくさんあるような気がします。
日本の風物詩的な人気もありますので、大きな改革は難しいと思いますけど、ボクらが感動してきたのは高い技術ではなく、“汗と涙”であるならば高校野球はプロ予備軍が抜けてもそれなりの風物詩でありつづけられると思うんですけどね。
高野連も入場料や放送権料などの利権も絡んで改革は難しいのでしょうか・・・

似たような話で、最近読んだ将棋界の谷川浩司さんの話を思い出しました。
(読んだ本は『集中力』です。)
谷川さんの場合は、5歳で将棋を始め、プロ棋士の登竜門である奨励会には小学5年で入会。プロとして給料をもらえる四段になったのが中学2年なんだそうです。
それでも谷川さんは高校へ進学し、忙しい月には半分も出席できないこともあり、学校の授業についてはご自身は「卒業近くになると全科目遅れてしまったような気がする。」と書かれています。それでも、「進学したのは良かった」と思われているわけで、やはり授業だけではないものを学校では学べるのだと思います。

谷川さんの本は最近流行りの新書で5年前に出たものですけど、なかなか面白かったです。
実は羽生善治さんの本を買おうとして、間違って隣にあった谷川さんの本を手に取ったことは誰にも言えませんけど・・・

本のタイトルの集中力ですけど、谷川さんの話はしっくりときました。
集中力の基本は好きであることの持続」と書かれています。集中力を磨けとよく言われますけど、難しいですよね。集中しろと言われて、集中できるくらいであれば苦労はしません。
要は好きであることを持続すると考えると確かに分かりやすいです。好きなことばかりでないのが現実ですけど・・・

運についても書かれていましたので、引用します。

運はどうしたら呼び込めるのか?
それは、どれだけ将棋に打ち込んでいるかで左右される。将棋に費やす時間が長い人ほど運を呼び込める。なぜならまったく関わりのない偶然としての幸運などない。積み重ねた努力や、そうした自分を盛り上げてくれる人たちに応えようとする気力が、無意識のうちに局面に最良の一手としての“勝運”を導いてくれるのではないか。私は勝負とはそういうものだと信じている。

谷川さんの人柄を感じさせるコトバです。
そして、勝負に関して谷川さんはこうも書かれています。
お互いに競争し、相手にも儲けてもらい、自分も利益を上げながら業界全体のレベルアップを図ろうとする姿勢も必要」。「相手の立場を考えるということは非常に大切なことである」。谷川さんの場合は、将棋盤をひっくり返して、相手の立場になって考えると、全く違う考えも出来るのだそうです。
谷川さんの話はビジネスや将棋についてでしたけど、今日話題にした高校野球など様々なものも同じだなと思いました。
自分たちだけが勝つことを考えないで、様々な環境の人が切磋琢磨して、協力して、共存することが大切なんだと思います。
勝ったり、負けたり。だから勝負は面白いですし、全体のレベルも上がるのでしょう。

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2 コメント

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アンチ (ぜん)
2005-12-12 22:07:48
高校野球の島根県代表校に、野球留学生で固められたチームが勝ち上がることが少なくありませんね。

いつも、野球留学生のいない高校、公立高校を応援しています。

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re:アンチ (hoddy)
2005-12-13 09:21:48
ぜんさん、コメントありがとうございます。



ボクの母校も自分が高校2年の春に甲子園に出場してからサッパリですね・・・

ボクの弟は、ある県立高校でコーチ(のようなもの?)をやっていますけど、夏は惜しかったんです。。。やはり地元の選手が活躍して欲しいですよね。

それでも、野球留学生が多くても、やっぱり島根県の高校を一番に応援するんですけどね。



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