
集合知の伝道師でありジャーナリストのJames Surowiecki(ジェームズ・スロヴィッキ)によれば、「集団は、その集団に属する個人(初心者であれ一流の専門家であれ)よりもはるかに優れた予測を行うことができる」そうです。
この理論を説明するために、スロヴィッキーは2004年の著書「The Wisdom of Crowds」の中で「イギリスの統計学者Sir Francis Galton(フランシス・ガルトン卿)が20世紀初頭の田舎の品評会に参加した際に驚くべき発見をした」という次のようなエピソードを紹介しています。
“ある品評会で「牛の体重」を当てるコンテストがあった。787名の応募があり、帰宅したガルトンはその結果を分析したところ、「肉屋や農家などその道のプロで鋭い目を持つはずの人たちが推定した体重」よりも「全応募者による予想の中央値」の方が正確だっただけでなく、それが正解とたった1ポンドしか違わなかったことに驚いた。”
ガルトンはこの研究成果を「ネイチャー誌」に発表し、「最良の決定はしばしば大きな集団によってなされる」という「vox populi(ウォクス・ポプリー)」の考え方を説明することになります。
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