ハイハットが静かに魂を小分けしてく
ヘッドフォンの中で
空気を追い出した振動の確かだが窮屈な
そんなものがどうしても愛おしく思えるときがあるのさ
俺を小刻みに目覚めさせてくれるのは
誰かが昔小刻みに刻み付けたもの
少しずつ重みを増しながら
ビートは永遠に加速してゆく、ヘイ・ヨー
身を切る様な凍結の中に
本当に求めていた温もりがある
子犬が尻尾を振り乱す時に感じているものは
愛情では無くて渇望かもしれない
ヘイヨー、俺の渇望を読んでくれ
カラカラでもはや
修復されない亀裂をポップアートの様にこれ見よがしに
カンバスに打ち付けたこの俺の渇望
ウオホールは腹が減り続けていただけだったのさ、誰にそれを否定出来る
欲しがらなければ勝つ事なんて出来ないんだよ―喉が裂けるまで泣いてみろ
恵んでもらえれば胸を張ればいい
ヘイヨー、俺は重度の寂しがりの中で
真実に一番近い関係を知ったよ、俺は孤独で在れば
きっとどんなヤツの心にも入り込むことが出来る
夢が終わるって言うんなら、現実だって終わりだね、知ったかぶりっ子で
明日を総括する連中の話なんて聞くだけ無駄だ―生き続けるのはきちがいのみさ
そんなリアルがどこかで
厳かに召されたって構わんじゃないか
本当の神は何も拒んだりなんかしない
本当の神は糞尿の中からでも
きちんとした一粒を拾い上げてくれるよ
ヘイヨー、俺はカラカラだから強烈に吸い込むよ
握手しよう、握手しようよ―そうして、この俺が
脆く風に壊されるところを見届けておくれ
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