カーテン(遠方では雪)
遠方に降る雪のニュース、君のエアメールはもう長いこと音信不通 感染源は不明、長い...
本物の咆哮には必ず精巧に構築された節度がひそんでいる
深く沈みこむ感触はいつだってそこにあっただろう?俺は名前のない虫になり、沈殿の...
僕はものさしがない時代の計測法みたいな均一さで
くらい道のかどに君がいる なにかを落とすまいとするように腕を組んで 父親の背中を...
別に丸メガネの専売特許ってわけじゃない
それがいつになく胸を刺す針なら 君はそいつの事を無視すればいい すべての出来事に意...
疎遠
高所の窓からひかりが差し込んでいる 何もない床にひかり溜まりをつくり まるでもの言...
やたらと宣言したがる詩人は昔の署名を本棚から引っ張り出してくる
冷めた目の風に煽られる10月、重い重い枷に動きを封じられ 錆色の床の上でままならな...
ひとつ手前
あてどない声を聴いていたんだろう、お前は ひとつ手前の駅で降りるのが好きだったか...
ネクロフィリア・シティ
そうしてトラディショナルから出て行けない俺は ある朝連行され街を追い出された 連れ...
始まりと終わりはたいてい唐突としたものだが密度については一度考察してみる価値があるかもしれない
極彩色の常世の花咲き乱れる骸の野辺で 液晶画面のゴーストのようなお前が静かに濡れ...
不透明でなにもかもうれしい
深く 眠ってしまったそのうちに きみの心は砕かれる 啼いた哀しい夜の鳥 流星ほどに...