こんにちは。kubelです。
梅雨に入って長雨に豪雨、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。
一日も早く復興できますようお祈り申し上げます。
夏の時期に見ることができる天体と、急に増光した彗星を紹介したいと思います。
今回は星の館でも天気が良く澄んだ星空の時に、ハッキリと見ることができる2つの天体です。
ちょうど今の時期、東の空に夏の大三角の1つの星、こと座のベガが見ることができます。
そのこと座の中にあるのがリング星雲 M57です。
小さいですがリング状に見えているのが M57です。惑星状星雲でリング星雲やドーナッツ星雲 などと呼ばれています。
惑星状星雲は恒星が爆発した時のガスが中心星の光で照らされて見えるようです。 望遠鏡で見る場合も倍率を中倍以上に上げてみるとはっきりとリングが見えると思います。
さて次は同じ惑星状星雲でこと座の M57の近くにあるアレイ星雲の M27 です。
大きさはこと座のリング星雲M57 の約 5 倍の広がりをもつ、こぎつね座の惑星状星雲です。 アレイ星雲の名前で気が付かれた方もいるかもしれませんが、その姿が筋力トレーニングで使う鉄アレイの姿に似ていることから名前が付けられました。
かつては恒星だったのですが、寿命を迎えて中心星が爆発後ガスを放出して、余熱で放つ紫外線 によって星雲が光っています。
私が観望会に参加するときは電視観望を行うことがあり、電視観望であれば空の状態が多少悪くても観望することがで きます。
次は少し変わったところで網状星雲です。
先ほど紹介した M57や M27の近くにあり、白鳥座の羽の部分にあります。 数万年前に爆発した超新星爆発の残骸と言われています。秒速100Km で膨張しており、地球 から約 1600 光年の距離にあります。 複雑に絡み合ったフィラメント構造が美しく、複雑な形を見せる赤色の星雲と所々に入り組む青 色の星雲が美しいですね。
最後はつい最近撮影した彗星です。
今年のコロナ騒ぎの3 月に発見された彗星で、赤外線探査機「ネオワイズ」が発見し7 月4 日に太陽に接近。以降明るくなると期待された通り、最大で一等星相当まで明るくなり肉眼でも見える明るさになりましたね。
北半球では近年にない明るさで、日本でも見える彗星です。
今の時期ちょうど梅雨の真っただ中、数日前の梅雨の中休みの晴れ間に撮影することができました。
情報通り、かすかはありましたが眼視で見ることもでき、双眼鏡で観察するとはっきりと尾を見ることもできましたね。
明るさのピークは過ぎましたが、まだ今月下旬ごろまで北西の空、日没後に見ることができます。
そう、北海道などの北の地域では「周期彗星」と呼ばれる状態になっていて、一晩中沈まない様子が観測できるそうです。
早く梅雨が明けてほしいですね。ではまた次の機会に。
「晴れた夜は空を眺めよう」kubel(キュウベル)