ホワイトのお部屋

日本画を描く日々の悩みや喜び

世は定めなきこそ いみじけれ (徒然草第七段)

2023-01-18 09:52:10 | 日記

    

尊敬するかっての上司であり、親しい友人でもあったOさんがお亡くなりになって一年余りたちました。昨日ご仏前にお詣りさせて頂きました。

 

ご仏前に手を合わせ、いろいろな思い出話に花がさく中で、ふと気が付くと何ともう二十年くらい前描かせていただいた肖像画と、今年の干支卯の色紙が飾ってあるのに気が付きました。まだ日本画の初心者だった頃、人物画が好きだった私が、無理にお願いして描かせていただいたものです。まあ何と厚かましかったことだろうと赤面する思いでしたが、こうして仏間に飾って頂いているのを見ると、絵の良しあしはともかくいい思い出として「良かったな」と思えました。干支の色紙は、これも恥を知らず、毎年年末に干支の色紙を得々として描いてはいろんな人に配っていた頃のものです。奥様の心配りが感じられ、お亡くなりになる前15年間の闘病を支えてこられた奥様のお人柄に深く感銘したことでした。

 

そして、「これはあなたにもらって頂くのが一番いいかと思って・・・」と、唐津焼の抹茶茶碗と水墨画を描かれていたOさんの南天の短冊、保育士だった奥様らしい折り紙の孔雀やコマなどを添えて頂きました。

 

「世は定めなきこそ いみじけれ」とは兼好法師の徒然草ですが、人の命も無常だからこそ、今を大切に生きることの大切さをしみじみと感じた一日でした。


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