
スコットランドの伝統的なグローヴ、『サンカ手袋』が完成してすぐに、ハンドウォーマーの作製にとりかかりました。
スコットランドといえば、先日独立をかけた国民投票で話題となりましたよね!
その、スコットランドのサンカという地方に古くから伝わるサンカ手袋は、ひとつのハンド・ニットの到達点のようなトラディッショナルな手袋で、わたしはとても好きですが、実際には古典的すぎて、今の服装に合わせるのは難しいのかなあと思っていました。
今の生活や服装に合わせやすく、形などもちょっとアレンジしみても使いやすいかなあと、サンカ手袋を編む前からハンドウォーマーにアレンジしたいなあと思っていました。
できれば、飛騨の刺し子や青森のこぎん刺しのような文様を落とし込めたらよかったんだけど、実はサンカ手袋とまた違う糸を使用したいなあと思っていたことや、11×11目のマスを、8目ごとのマスに変更しようと思っていて、図案を紙の上で考えているともうあれこれ混乱してきたので、手に沿わせながら編んで、模様を決めようと編み始めてみました。
編み始めたら、この模様がすんなりあっさり決まりました~!
しかーーーし、苦労したところも・・・

親指の付け根を立体裁断のように面を増やしていく部分では、3回編みなおしてやっと設計が決まりました・・・。

ここです。↑親指の下の部分、どのタイミングで増目をはじめるか、どんなペースで増目をしていくか、最終的にどのくらいまで増目をするか・・・などなど何度も手に付けて感じを確かめて、やり直しました。
そして、最後はなんということもない、指が出る部分に大苦戦してしまいました。
最初は一目ゴム編みで針で始末していったんだけど、なんかしっくりこない・・・。
そして、ガーター編みで最後はふせ止めの処理をしたんだけど、なんだかカパカパと広がりすぎ・・・。
最終的に、減目しながらガーター編みをしてふせ止めするというのが一番きれいにしあがるなあと思ったので、それで仕上げをしました。
そうこうしているうちに、また3週間近くたちました・・・!
でも、しっくりと手にピッタリとそうような、模様編みの丈夫なハンドウォーマーが形になってホッとしました。

わたしはたいてい最後に親指を仕上げるんだけど、なんとも感慨深いものがあります。

一番最後に糸を始末するときにひっくり返した裏面。これもまた、製作の日々がよみがえってきます。
さてさてそして今は、野呂さんの糸を使用して、友人のためにベレーとハンドウォーマーを作成中です。
やっぱり親しい人に編むのは本当に楽しい!最初は自分で模様やデザインを提案させてもらったりもするんだけど、ご本人とまた相談して作製をすすめていくプロセスは、めっさ楽しいです。
せっかくつくるんだから、気に入った糸で、気に入ったカラーで、気に入ったデザインや模様にして、そして自分にぴったりとくるニットを目指していけたらいいなあ~と、いつも思って一針一針編んでいきます。
非効率かもしれないけれど、ハンドニットのよさを共感できるのは幸せなことなんです

ちょっと時間あったり、子どもたちが寝てからのまとまった時間、いろいろすることあるのに、もうこればっかりw