元・東大医学部助教の医師が“ニセ情報”に警告!
大きい病院・手術件数の実績がある病院だけが安心とは限らない
週刊女性2023年2月21日号
https://www.jprime.jp/articles/-/26754
免疫療法には副作用がない
「がん難民になった人が最も引き寄せられてしまうニセ情報が、免疫療法に関するものです」と大場先生。
がんの免疫療法とはがん治療の4本目の柱とされ、リンパ球に代表される免疫の力でがん細胞を攻撃する治療法のこと。現在、免疫療法には治療効果が科学的に認められて保険診療で受けられるものと、それ以外の自由診療のものがある。大場先生が「ニセ」と断罪する免疫療法はクリニックで広く展開されている自由診療のものだ。
保険診療で受けられる免疫療法は「免疫チェックポイント阻害薬」という薬で治療を行う。この薬の開発に大きく貢献したのが2018年にノーベル生理学・医学賞をとった本庶佑医学博士で、商品名「オプジーボ」が有名だが、それ以外にも数種類の免疫チェックポイント阻害薬が各種がん治療で保険診療が認められている。
保険診療が認められた免疫チェックポイント阻害薬
■ニボルマブ(オプジーボ)
■ペムブロリズマブ(キイトルーダ)
■イピリムマブ(ヤーボイ)
■デュルバルマブ(イミフィンジ)
■アテゾリズマブ(テセントリク)
■アベルマブ(バベンチオ)
※( )内は商品名
言い換えれば、今のところ、すべてのがん、すべての患者さんに効く免疫チェックポイント阻害薬などはなく、しかも、人によっては命にかかわる強い副作用が出ることもわかっている。
「だからこそ逆に、『副作用がない』『身体にやさしい』などと堂々と宣伝している免疫療法は、残念ながら現時点では科学的に無理があります。取り扱っている医師らもよく見ると、がん免疫療法の素人ばかりで、僕に言わせればインチキビジネスでしかありません。
免疫チェックポイント阻害薬は、がん細胞に免疫が働かないようにしているブレーキを外すことでリンパ球の攻撃が作動するのですが、巷のクリニックで行われている免疫細胞療法は、リンパ球自体の攻撃性を高めるアクセル方法がとられています。これはすでに20年以上前から試されている古典的な方法で、効果がないとされています。とてもがん免疫療法として成り立っているとは思えません」
「特にうさんくさいのは、高濃度ビタミンC療法はノーベル賞をとったポーリング博士の業績だとうたうクリニックです。たしかに彼はノーベル賞受賞者ですが、高濃度ビタミンC療法が認められて受賞したわけではありません。さもノーベル賞級の優れた治療法であるかのように見せかける商法にはだまされないように」
ポーリング博士の論文のひとつに、一部のがん患者に高濃度のビタミンCを投与した結果、生存期間が延びたと発表したものがあった。
この結果に疑問を持ったアメリカで最も権威があるがん治療の医療研究施設のひとつが臨床試験で検証を行い、再現性なしと結論づけたのはもう40年以上も前だ。
「ビタミンC自体はもちろん有害ではないし、患者さんがビタミンCを多くとって免疫力が上昇していると感じられるのなら無理に止めません。ただし、この治療法はがんに効くとうたっている医療者を冷静に見ると素人ばかりで、ほかのインチキ治療もセットですすめられることがほとんどです」
免疫細胞療法同様に、がん治療に関して「ココでしか受けられない」「あきらめない」などとうたいながら高額な費用を支払わないと受けられないものはニセ情報と思っていいと大場先生。
がんを治すには○○だけを食べろ(飲め)とか、△△は絶対に食べるななどといった食事療法も、大場先生は「やらないよりやったほうがいい、ではなくて絶対にやめるべき」ときっぱり。
なかでも「生活の質(QOL)をむしろ悪化させるだけだから決して信用するな」と先生が強調するのは、ゲルソン療法および、この療法を基にしたと思われる食事療法だ。
ゲルソン療法は1930年代にドイツ人のゲルソン医師が提唱。野菜ジュースの大量飲用や厳格な塩分管理のほかに四つ足動物の肉は厳禁とか、極めつきはコーヒー浣腸などの推奨もあり、欧米ではオカルト療法扱いだとか。
「がんが消えるからとすすめてくる医師は標準治療ができない素人ばかりです。食べるという行為に対し科学的に意味のない強い制限をかけるのは、人が生きるうえで大事なエッセンスを奪っています。がん細胞が好む悪い食事なんてありません。食べたいと思うものを好きなように食べればいいと思います。ただし、受けている抗がん剤治療によっては味覚も変わるため、調理法や味つけなどを工夫しながらバランスよく栄養をとってください」
エビデンスの乏しい民間療法にはいっさい近づくなと言っているように思われるかもしれませんが、実はそうでもありません」と大場先生は言う。
健康食品やサプリメント、漢方薬、鍼灸や温泉療法、アーユルヴェーダやヨガなど、あまたある民間療法は、正式には「補完代替医療」と呼ばれ、通常の医療ではほとんど取り入れられていない。
「がんの治療効果をうたうアガリスクなどのキノコ系やプロポリス、漢方などは詐欺的なものがほとんど。ですが、実際のところなんらかの民間療法を黙って行っているがん患者さんはきっと多いはずです。
それらによって患者さんが安心感や救われた思いが得られるならば、エビデンスがないという理由だけで頭ごなしに否定はできません。がん患者さんは1日24時間、常に患者として接してもらえるわけではありませんから、人として何かに頼りたいと思う気持ちは理解してあげたいです」
ただし、妄信してくれぐれもやりすぎや、ひとりで悩み続けることは避けてほしい、とも。
「医療が高度化、細分化するにつれて、医師とのやりとりがドライで冷たいと感じる場面が増えています。一方で、患者さんの弱みにつけ込み、詐欺的医療で金儲けをたくらむ医師、医療機関も後を絶ちません。がんは自分の命、人生に直接、関わってくる病気だからこそ、身近にある情報に対して、それって本当なの? 根拠はなに? と冷静に吟味できるようになってほしい。がんにかかっても自分らしく過ごせる時間や日々を大切にしながら、一日でも長く笑顔でいてほしいと願います」
詳しくはリンクから全文読んでくれ
前半に医者が手が無くなり 癌難民に
それで藁にもすがる癌患者が インチキ医療に
医者頭良いのが多いが、まあぁそうだから
コミュ障害(^^;; 多い
良い病院だと 看護師がフォローしてる
下地島『中の島ビーチ』熱帯魚最多の絶景シュノーケリングスポット水中映像 2021/07/13【宮古島旅行】