皆様こんばんは。
本日は今年の初仕事でした。
横浜の宇宙棋院にて、著書の販売イベントを行いました。
お忙しい中お越し頂いた方々、ありがとうございました!
さて、本日は毎月恒例、日本棋院情報会員のPRを行います。
なお過去の記事はこちらです→第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回
棋譜再生ソフトの使い方は第4回で詳しく解説しています。
今月は林海峰名誉天元対高梨聖健八段、依田紀基九段対安達利昌四段の2局を解説しています。
林名誉天元と高梨八段の対局は、既に当ブログでご紹介したので、本日は依田九段-安達四段戦の解説の一部をご紹介しましょう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2a/59/7d830a04be529b6fc4bc37a52105c7dc.jpg)
1図(テーマ図)
黒△と打った場面です。
ここから・・・。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/54/7ee89f2d9b2b15803e39caea8f918e88.jpg)
2図(実戦白22~白38)
本図白1~白17まで進行しました。
突然の大変化ですが、何故こんな進行になったのでしょうか?
それでは、具体的な解説を見て行きましょう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/14/1f/9951a7748a24380140bd26cdf294dbdd.jpg)
3図(実戦白22)
白1「絶対の一手です。」
何故でしょうか?
ここで参考図が入ります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/27/90/8a194bb9a9044f4a2c436a0be0ad53f9.jpg)
4図(参考図)
「黒2と繋がらせてはいけません。
弱かった黒が厚みに変わり、プロの碁では勝負が付いてしまいます。」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0c/84/dd7807363eda0e33c5c5cfab637abbaf.jpg)
5図(実戦黒23)
「ここでツケて行きました。
「サバキはツケから」です。」
ここで参考図が2つ入ります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/cf/dedb77e136bead5721208f4439927973.jpg)
6図(参考図1)
「白1、3と受けさせれば、利かしになります。
白は下辺を連絡できなくなり、後の戦いが心配になります。」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/aa/6dea7fc681e0d032db83ef0115622552.jpg)
7図(参考図2)
「直接黒1と連絡を止めるのは、足が遅くて良くありません。
白4とかぶせられ、白を攻めるどころではなくなります。」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/53/76a960daa9099d5c8aa2762178bf4f80.jpg)
8図(実戦白24)
「すぐに隅を受けるのはつらいとみて、一旦反撃しました。」
ここで参考図が入ります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4d/2b/690bdfbf709980bcb6c6111b4b4fc764.jpg)
9図(参考図)
「黒1とハネて来れば、白2から隅に生かす予定でしょう。
黒4子が宙に浮き、白良しです。」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/d5/d87d50fa012bba4beb0d41794d3d1fd4.jpg)
10図(実戦黒25~白26)
黒1「すぐに隅をハネるのは無理なので、一旦押さえました。」
白2「こうなれば、白もハネる一手です。」
ここで参考図が入ります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7d/c3/a3a901c35532c4cc99368cb96d60ebd0.jpg)
11図(参考図)
「今度は黒2のハネが成立します。
白3には黒4と受けて何事もありません。
隅に食い込んで根拠を作られては、白が良くありません。」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/e5/a0cbf29c84a7a5fcc4018b00850c643d.jpg)
12図(実戦黒27)
「急所のハネです。
ここを譲ってはいけません。」
ここで参考図が入ります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4e/77/9d1a816860c0bc46b48cf9eaa77e2835.jpg)
13図(参考図)
「黒△は役目の終わった石なので、助けてはいけません。
白4まで、いっぺんに黒敗勢になります。」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/24/73/e6b55205f0a5fa5acca20d52a9a530af.jpg)
14図(実戦白28)
「強くハネ返しました。
ここも譲れません。」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/36/a31ac0ba35b61aef3ed27f2c1ba623a9.jpg)
15図(参考図)
「白1なら確実に繋がっていますが、黒4となっては、黒の勢いに圧倒されています。
下辺でもがいて生きる事になってしまいます。」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/33/74/7ad92bd89de6934120967d62898e7e15.jpg)
16図(実戦黒29~白30)
黒29「白のダメが詰まっているので、この切りが成立します。
ここまで想定して、黒△にツケたのです。」
白30「上から当てる一手です。」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/34/47/8cfd1f375ed68960e4a0169b313eed98.jpg)
17図(参考図)
「白1から小さく生きるようでは、即負けになってしまいます。」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2c/15/f473f73f38a8c935f1a6a6ef446ecbad.jpg)
18図(実戦黒31~白38)
黒7「ここまで一本道です。
黒は白3子を取って安定しました。」
白8「白も下辺を突き破り、黒△を腐らせています。
この分かれは良い勝負でしょう。」
このように、お互いに主張を通そうとした結果、互角の分かれが出来上がりました。
見事なものですね。
こんな調子で、序盤から終盤まで丁寧に解説しています。
なお2月は、趙治勲名誉名人対DeepZenGo、范廷鈺九段対朴延桓九段の2局を解説します。
ご興味をお持ちになった方は、ぜひ日本棋院情報会員にご入会ください!
本日は今年の初仕事でした。
横浜の宇宙棋院にて、著書の販売イベントを行いました。
お忙しい中お越し頂いた方々、ありがとうございました!
さて、本日は毎月恒例、日本棋院情報会員のPRを行います。
なお過去の記事はこちらです→第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回
棋譜再生ソフトの使い方は第4回で詳しく解説しています。
今月は林海峰名誉天元対高梨聖健八段、依田紀基九段対安達利昌四段の2局を解説しています。
林名誉天元と高梨八段の対局は、既に当ブログでご紹介したので、本日は依田九段-安達四段戦の解説の一部をご紹介しましょう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2a/59/7d830a04be529b6fc4bc37a52105c7dc.jpg)
1図(テーマ図)
黒△と打った場面です。
ここから・・・。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/54/7ee89f2d9b2b15803e39caea8f918e88.jpg)
2図(実戦白22~白38)
本図白1~白17まで進行しました。
突然の大変化ですが、何故こんな進行になったのでしょうか?
それでは、具体的な解説を見て行きましょう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/14/1f/9951a7748a24380140bd26cdf294dbdd.jpg)
3図(実戦白22)
白1「絶対の一手です。」
何故でしょうか?
ここで参考図が入ります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/27/90/8a194bb9a9044f4a2c436a0be0ad53f9.jpg)
4図(参考図)
「黒2と繋がらせてはいけません。
弱かった黒が厚みに変わり、プロの碁では勝負が付いてしまいます。」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0c/84/dd7807363eda0e33c5c5cfab637abbaf.jpg)
5図(実戦黒23)
「ここでツケて行きました。
「サバキはツケから」です。」
ここで参考図が2つ入ります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/cf/dedb77e136bead5721208f4439927973.jpg)
6図(参考図1)
「白1、3と受けさせれば、利かしになります。
白は下辺を連絡できなくなり、後の戦いが心配になります。」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/aa/6dea7fc681e0d032db83ef0115622552.jpg)
7図(参考図2)
「直接黒1と連絡を止めるのは、足が遅くて良くありません。
白4とかぶせられ、白を攻めるどころではなくなります。」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/53/76a960daa9099d5c8aa2762178bf4f80.jpg)
8図(実戦白24)
「すぐに隅を受けるのはつらいとみて、一旦反撃しました。」
ここで参考図が入ります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4d/2b/690bdfbf709980bcb6c6111b4b4fc764.jpg)
9図(参考図)
「黒1とハネて来れば、白2から隅に生かす予定でしょう。
黒4子が宙に浮き、白良しです。」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/d5/d87d50fa012bba4beb0d41794d3d1fd4.jpg)
10図(実戦黒25~白26)
黒1「すぐに隅をハネるのは無理なので、一旦押さえました。」
白2「こうなれば、白もハネる一手です。」
ここで参考図が入ります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7d/c3/a3a901c35532c4cc99368cb96d60ebd0.jpg)
11図(参考図)
「今度は黒2のハネが成立します。
白3には黒4と受けて何事もありません。
隅に食い込んで根拠を作られては、白が良くありません。」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/e5/a0cbf29c84a7a5fcc4018b00850c643d.jpg)
12図(実戦黒27)
「急所のハネです。
ここを譲ってはいけません。」
ここで参考図が入ります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4e/77/9d1a816860c0bc46b48cf9eaa77e2835.jpg)
13図(参考図)
「黒△は役目の終わった石なので、助けてはいけません。
白4まで、いっぺんに黒敗勢になります。」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/24/73/e6b55205f0a5fa5acca20d52a9a530af.jpg)
14図(実戦白28)
「強くハネ返しました。
ここも譲れません。」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/36/a31ac0ba35b61aef3ed27f2c1ba623a9.jpg)
15図(参考図)
「白1なら確実に繋がっていますが、黒4となっては、黒の勢いに圧倒されています。
下辺でもがいて生きる事になってしまいます。」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/33/74/7ad92bd89de6934120967d62898e7e15.jpg)
16図(実戦黒29~白30)
黒29「白のダメが詰まっているので、この切りが成立します。
ここまで想定して、黒△にツケたのです。」
白30「上から当てる一手です。」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/34/47/8cfd1f375ed68960e4a0169b313eed98.jpg)
17図(参考図)
「白1から小さく生きるようでは、即負けになってしまいます。」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2c/15/f473f73f38a8c935f1a6a6ef446ecbad.jpg)
18図(実戦黒31~白38)
黒7「ここまで一本道です。
黒は白3子を取って安定しました。」
白8「白も下辺を突き破り、黒△を腐らせています。
この分かれは良い勝負でしょう。」
このように、お互いに主張を通そうとした結果、互角の分かれが出来上がりました。
見事なものですね。
こんな調子で、序盤から終盤まで丁寧に解説しています。
なお2月は、趙治勲名誉名人対DeepZenGo、范廷鈺九段対朴延桓九段の2局を解説します。
ご興味をお持ちになった方は、ぜひ日本棋院情報会員にご入会ください!