いい女よりもいい男の数は少ない

男の恋愛ブログです。
過去の記事は随時掲載していきます。
以前読んで下さっていた方、ありがとうございます。

池袋

2016-04-12 22:25:14 | 日記
「新宿じゃなくても、いいかな」

20代の男性と待ち合わせた。ちょっとお高い感じがして心配だったが、実際にはそんな事はなかった。女性にモテそうな顔に高い身長、モードっぽいコーディネートの服装で現れた彼は普段はスーツで仕事をしているそうだ。忙しいからジムに行けないっていうのは嫌だから朝早くジムに行っていると話してくれた。

「言わなかったけど、ゴーゴーをやっているんだ」

特に何も考えずに待ち合わせは新宿でいいか尋ねると池袋にして欲しいと言われた。池袋で誰かと待ち合わせたのは3年くらい前だっただろうか。デビューしたばかりだった。あの時と同じ丸井前を指定したらOkをしてくれたので、そこで待ち合わせる事にした。

おしゃれなお店に案内してもらった。アイスコーヒーを飲みながら店内を見渡していると心なしか女性客が彼を見ているような気がした。途中トイレに行くと言って彼が席を立った時、確かに何人かの女性が歩いていく彼を目で追っていた。

2回目に会った時にSEXをした。ゴールドジムで鍛えている彼は均整の取れたマッチョだったし、人前で脱いでいるだけあってキレイな体だった。脇を剃っていたり、ちん毛を整えていたり、アナルもツルツルに剃ってあった。他人にいつ全裸を見せてもいい覚悟ができているように思えた。SEXは従順で、ずっとしゃぶり続けてくれたし、先走りを垂らしながら何でも言う事を聞いた。キスをしながら唾液を送り込むと、もっと欲しいと言って飲み干した。

お互いに若かったからか、やったら終わる関係が多かった。今なら何とでも繋ぎ止めれるのに、あの頃はしなかった。はい、次。いい男とSEXし続ける旅をしているようだ。やり目的というのは総じてそんなものだ。何だかよく分からないものを集めて喜んでいるのに似ている。その時が良ければそれでいいのかもしれないが、得るものは少ない。自分はこうして書き綴っているから細かな事が思い返せるが、書いていなかったらきっと池袋の彼の事も忘れてしまっていただろう。

せっかく会えたのだから、誰の事もずっと忘れないでいたいと思う。


東京生活

2016-04-12 14:43:53 | 日記
その男は地方からやって来た。大学を卒業して、就職したり転職したりして、それなりに生きてきた。そこそこ鍛えていたのでちょっと本格的にトレーニングを始めたら大阪ではそこそこモテた。

特に何かしたい訳ではなかったが、何か見つかりそうだったので東京にやって来た。見つけておいた5万円ちょっとのアパートに荷物を置き、アルバイトの面接に行った。とりあえず生活ができればそれでいい。料理はあまりしないので近所にセブンイレブンがあって助かった。

東京の生活は楽しかった。アプリではヤリ目的もOKだったので、体を載せてあるせいかメッセージはたくさん来た。ネットで調べて、夜ちょっと発展場に行ったりして毎日が過ぎた。

「もったいないよ。」

ゴールドジムに行ってみたいとは思っているが、やはり今は払えない。歩いてすぐのエニタイムに入会したのでできる限り行ける日は毎日のように通った。ゲイは皆ゴールドジムだと思っていたが、エニタイムの面々を見て割とここにもいるんだとびっくりした。アルバイトが終わるとエニタイムに行って、たまにちょこっと発展場に行く生活になっていった。

「凄いカッコいいんだから自分を大切にして」

エニタイムでたまに見かける男性をアプリで見つけて心が躍った。ずっとタイプだったからだ。恋人がいるから友達募集と書いてあったが連絡をすると、お茶なら、と返事が来た。東京に来てこの時が一番幸せだった。

もしかしたらSEXする事になるかもしれないと思い、大会に出場するかの如く必死にトレーニングをした。色々と想像するとムラムラしてきて深夜に発展場に自転車で行って、そこそこのガタイの男に徹底的に掘られた。鍛えまくってエニタイムの彼にできれば掘ってもらいたい。お茶する日までまだあと2日あるからもう少しバルクアップできるかもしれない。発展場の男に体位を変えて掘り込まれながら彼はそんな事を考えていた。

「また会おうね」

当日は早めに店に着いた。5分前になって彼が現れた。ジムではわざとこの男と会わなさそうな時間に行くようにしていたので会っていない。実際に久しぶりに見るアプリの彼はジムでよく見た本人だったし、好きな顔だった。コーヒーを飲んで、ゲームの話をして、聞かれるままに過去の恋愛の話などをした。恋人と付き合っていなかったら好きになっていたかもしれないと言われた。

鍛えまくった体をタチに使ってもらう為に彼はジムに通っていた。オナニーするのはもったいないから、適当な相手を探して手っ取り早くヤるのが東京生活の醍醐味だった。全然知らないタチに触られ、良い体だと褒められて雑に使われ、一生懸命鍛えた体を台無しにされてイカされる事が好きだった。それはそれでいいが、そんな彼の心に一筋の光明が差すことになる。お茶をした男に、「大切にして」と言われて。

発展場で出会った恋は、いずれお互いが発展場に戻り終わると言われている。発展場に行ってる男が発展場に行っていない男に恋をすると、発展場には行かなくなる。大阪から来た彼は、なぜか発展場には行かなくなった。