稲城の図書館サポーターみんなのとしょかん Neo

東京都稲城市で「市民の力になる図書館」の発展をめざして活動している市民グループです。

バーコードシール~学校図書館へのシステム導入

2020-08-30 14:42:16 | ご存知ですか?
前回の記事「タブレットで学校図書館はどう変わるの?」で、稲城市の学校図書館では図書館システムが導入されていないことをご紹介しました。

でも実は15年ほど前に、稲城でも学校図書館へのシステム導入が検討されたことがあるのです。

みんとの資料によれば、平成14年(2006)前後に稲城市でもシステム化に乗り出すための現実的な検討をしていた時期がありました。
残念ながら実現はしなかったのですが、その「遺産」が現在学校図書館の本に貼られている”バーコードシール”なのです!
みなさんも図書館の本でよく見かけますよね。

システム化にあたっては、システムに本を登録するために一冊づつ管理番号を付与するのですが、バーコードシールはその管理番号と本をつなぐものなのです。
システム導入の際は、一気に貼らなければならないので、かなり大変な作業になるのですが、稲城ではそれが既にできているのです!
すごいアドバンテージですよね。

もちろんシールを貼れば出来上がりというわけではなく、本の内容を知り授業や調べものに活用するためのデータづくりや、本をどこに並べているかといった配架情報の登録、利用者である児童生徒情報の管理など多くの作業が必要になります。

端末ひとり1台、家からでもアクセスできる時代に入っていく中で、システム化の最初のハードルがすでにクリアされているという状況はうれしいですね。

今年が稲城の学校図書館にとってシステム化元年になりますように!
みんとの願いです。


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タブレットで学校図書館はどう変わるの?

2020-08-22 15:04:02 | ご存知ですか?
前回稲城市の公立小中学校に、9月から児童生徒ひとり1台ずつタブレット端末が配置されることをご案内しました。

とはいうものの、管理者はスマートフォンは使用しているものの、タブレットを使った経験がありません!
タブレットが配布されるとどんな学びができるのか、今一つピンと来ないのです。

たとえば みんと が応援する学校図書館ではどんな準備が求められるのでしょうか?

今公立の図書館ではほとんどの施設が電子データベース=図書館システムにより図書の登録や貸出、利用者の管理を行っています。
以前ご紹介した「学校図書館の未来2~工学院大学附属中学校・高等学校の事例」では、学校図書館でもそうしたシステムを備え、インターネットを介した検索サービスや電子図書の貸し出しが行われていることをご紹介しました。
また、稲城市が姉妹都市提携を検討しているアメリカのフォスターシティにおいても、学校図書館の本が自宅から誰でも検索できるシステムがあることをご紹介しました。「学校図書館の未来」

残念ながら都内の公立小中学校でここまでのサービスを行えている学校はほとんどありません。
一部の自治体では、図書の登録と貸出、利用者管理に図書館システムが導入されていますが、稲城市は全て「紙」による管理です。
昔懐かしい、図書カードが活躍しています。
でもタブレットを活用するには、「あら~、懐かしいわね!」と感心しているわけには行かないのです。

今日は調べ物の宿題がでちゃった!早く片付けちゃおう
早速家に持ち帰ったタブレットやPCから学校図書館システムにアクセス
システムに登録されている電子図書をクリックして貸し出しを受け、一定期間タブレット上で読書や調べ物
ふ~ん、そうなのかあ!今日はいいことしらべちゃった!


そういう姿が当たり前になっていけば、道具を十分に学びに生かすことができます。
タブレット配備というICT環境を十分に活かすため、ぜひぜひ、ご検討をお願いしたいです。
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タブレットを整備するとどうなるの?~稲城市議会での議論

2020-08-16 14:21:27 | ご存知ですか?
稲城市では9月から市内小中学校にタブレット端末を配備することになりました。

6月に行われた市議会第2回定例会においても議論が行われています。
経費は補正予算として組まれたので、まず補正予算特別委員会で質疑が行われました。
市議会だよりによれば、
タブレット端末の活用方法は、
見る・聞く・調べるなど、教室での活用や特別な支援を要する子どもたちへの支援として、家庭にいながら授業を受けるなどの活用も考えている。

という市の説明でした。
この説明だと特別な場合だけ家庭への持ち帰りができるように読めます。
討論はなく全員一致で可決となっています。

本会議でもいそむらあきこ議員(市民クラブ)がとりあげ、一般質問が行われました。
同議員の質問でみんとが心配している点が指摘されていました。
タブレットは道具でしかないので、その道具をどう使っていくかが重要であり、現場の教員のICT活用の指導力の向上が必要不可欠であると考える。しかし、今年度は3か月間の長期休校となったことにより、7月からの月1回の土曜授業、夏期休業日の短縮など、教員に大きな負担がかかるのではないかと思う。授業時数の確保のため、2学期から何かしらの対応が必要になることを考えると、教員への指導や研修などを実施する時間を確保できるのか心配である。」
とても重要な指摘です。
市の回答は、
「教員への指導や研修などの時間の確保については、GIGAスクールサポーターを活用するとともに、各学校の実情に合わせた研修体制を計画する。」
というものです。
今一つ具体的な像が浮かびませんが、これからがんばっていきますということでしょうか。

予算案は全会一致で可決されました。
次は具体的な活用ですね!
注目していきましょう!

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稲城市始動!~デジタル教育環境の充実をめざして

2020-08-11 20:06:13 | ご存知ですか?
前回の記事で、残念ながら稲城の教育ICT環境整備は、偏差値36.49とかなりの底辺にあることがわかりました

過ぎてしまったことは仕方ありません。
問題はこれからです!

実は稲城市はすでに6月末から環境整備に動き出していたのです。

稲城市HPの契約・入札情報のページに、「稲城市立小中学校タブレット端末等導入に関する公募型プロポーザルの実施について」が掲載されています。
契約内容は「稲城市立小中学校タブレット端末等導入」
市内の全小中学校に9月からタブレット端末(i Pad)8000台以上を導入し、データ通信回線を用意!
GIGA スクールサポーターも配置する
というもの。
いよいよ本格的なICT環境に乗り出すことになります。

6月24日に受託業者の募集を開始、7月14日の審査ですでに候補業者は決まっています。

仕様書によれば、GIGAスクールサポーターは、機器の障害対応だけでなく、
○端末導入時の支援として
・タブレット端末を活用した指導案、使用マニュアル、家庭学習マニュアル、セキュリティ方針等の資料を提供すること。
・授業開始前の ICT 機器などの設定、動作確認及び設置等の授業準備支援を行うこと。
○学習支援として
・タブレット端末が授業において積極的かつ効果的に活用されるよう、授業支援を行うこと。
・ICT を活用した教材・他校の実践事例の紹介、ICT を活用した授業提案を行うこと。
・授業で使用するワークシート、教材等の作成支援を行うこと。
・授業中の ICT 機器等の操作支援(教員及び児童生徒)を行うこと。
・児童生徒向けの ICT 機器操作説明書、掲示物等の作成支援を行うこと。
・プログラミング教育に関連する授業を支援すること。
○研修支援として
・タブレット端末の操作方法及び ICT 機器の活用促進に向けた研修会をおこなうこと。

などが求められていて、なかなか大変です。
でもこれだけサポートがしっかりしていれば先生方も取り組みやすいですね。

でも本当にこれだけでいいの?
大切な図書館との連携を忘れてませんか??
学校図書館は児童生徒たちをリアルな情報探索に導いていく大切なツールです

最後の一手の詰めをぜひぜひお忘れなく!

ちなみにこの契約の予算は端末導入だけでも4億円を見込んでいます。
国の補助はありますが、稲城にとっては大きな投資です。
この投資を子どもたちのために真に実りあるものにできるか?!
これからが腕のみせどころですね!
市民としておおいに応援し、注目していきたいです
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稲城の偏差値36.49!~基礎自治体 教育ICT指数サーチ

2020-08-10 11:54:42 | ご存知ですか?
稲城の教育へのコンピュータ情報技術の導入はあまり進んでいないのではないかと、漠然と思っていたのですが、なんとこんなショッキングな数字が公表されています。

岐阜聖徳学園大学の芳賀高洋先生が公開した「基礎自治体 教育ICT指数サーチ」は全国1738自治体の教育ICT化の状況を共通の要素で評価したものです。
検索窓に「稲城市」と入力して表示された結果には悲しくなってしまいました!

稲城市 教育ICT指標/財政等
1,559 位 学習用PC一台あたりの児童生徒数順位(全国1738中)
36.49 偏差値(全体):学習用PC一台あたりの児童生徒数
44.25 偏差値(中小規模 213 団体): 児童生徒数5,000-10,000人
10.63 人 学習用PC一台あたりの児童生徒数(総台数:723台)
9.14 人 教育用PC一台あたりの児童生徒数(総台数:841台)

まさか下から数えた方が早いとは!!

でも財政力は優秀なのです。

普通交付税の交付額 5.62 億円(1570位)
0.96 (128位) 財政力指数
89.1 経常収支比率
2.7 実質公債費比率
33.7 将来負担比率
100.7 ラスパイレス指数

ぜひ、この優秀な自治体経営能力を生かして、教育の充実にも取り組んでほしいです!

と思ったら、稲城市がついに動き出しましたよ~
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