ヒルコ-プ・エナジーのオーナー、ジェフリー・ヒルデブランド氏は、信じられない太っ腹です。
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逆オイルショックって何?テキサスの億万長者が全従業員に100,000ドル(約1,211万円)のボーナスを支給
ヒルコープ・エナジーではクリスマスが一足早くやって来た。苦境にあえぐ石油・ガス業界にあって、従業員たちは100,000ドル(約1,211万円)のボーナスを謳歌している。
これは億万長者ジェフリー・ヒルデブランドがオーナーを務めるヒルコープが、その伝統を継続させたという話だ。5年前、ヒルコープが原油とガスの産出量を倍増させるという目標を達成した際、ヒルデブランドは全従業員に対して、現金35,000ドル(約423万円)か、または50,000ドル(約600万円)相当の自動車か、そのどちらかを選ぶことのできる権利を与えた。そして今年、市況は悪化したものの、ヒルコープは産出量の倍増に再度成功し、日量150,000バレル以上を産出するようになった。そこでヒルデブランドはボーナスを倍増させて一律100,000ドル(約1,211万円)とした。
従業員数は約1,400人に上るので、ヒルデブランドからの贈り物は総額1億ドルを超えることになるだろう(支給金額は従業員の過去5年間における在籍期間の長さによって比例按分されるらしい)。
そう、確かに、この56歳のヒルデブランドは従業員に対して気前がいい。しかし、従業員たちもまた、信じられないほどの大金を彼にもたらしている。フォーブスの最新の集計では、その金額は59億ドル(約7145億円)に上る(でもこのボーナスの後では58億ドルに下げた方がよさそうだ)。彼の財産は、前回ボーナスの大盤振る舞いがあった2010年と比べて3倍に増えている。
100,000ドル(約1,211万円)というのは、多くの社員、特に平社員にとっては年収を大きく上回る金額であり、社員の勤勉さと忠誠心を呼び起こす素晴らしいやり方だ。受付として働くアマンダ・トンプソンは、ヒューストン市内でフォックス4ニュースのインタビューに答え、「これこそが本物のギフトだわ。私もみんなと同じように、毎日100%以上の力を出し切るようにしているの」と語っている。
ヒルコープは、上場していない石油・ガス生産者としては米国最大の企業だ。その100%株主と思われるヒルデブランドは、ただ耳目を集めるためにこのボーナスを出しているのではない。それは従業員のやる気を引き出すためなのだ。上場企業の経営者ではないので、ヒルデブランドは従業員にストックオプションを分け与えることができない。しかし彼は、社員に高給を払い、福利厚生も充実させていることで有名であり、会社は業界で最も働きたい職場の一つに毎年選ばれている。またヒルデブランドは、社員にお金をあげるだけではなく、社員がそのお金を使う革新的な方法すら編み出している。ヒューストン・クロニクル紙の記事によれば、社員が新しく入社する際には、会社がその社員名義の口座をグレーター・ヒューストン・コミュニティ・ファウンデーションに開設して2,500ドル(約30万円)を預金し、その後社員が寄付をする際には、2,000ドル(約24万円)を上限として、会社がそれと同額を寄付するというものだ。社員はそのお金を自分の好きな501(c)3適格チャリティ団体に寄付することができる。ヒルコープはこの手続きを毎年更新している。2007年以降、このプログラムからチャリティ団体に寄付された金額は1,100万ドル(約13億3210億円)以上に上る。
ヒルデブランドは、フォーブス400長者番付のメンバーの中でも最もインタビュー嫌いの一人であり、何年もの間、私たちからのインタビューの要請を拒み続けている。そして、広報担当者からも、ボーナスに関するコメントを求めたこちらの電話に対する折り返しの連絡はなかった。
1989年にヒルコープを設立するまで、ヒルデブランドはエクソンの石油技師だった。彼は長年、老朽化した油田を買い、それに最新の技術を適用して利益を絞り出すという作業に力を注いできた。このやり方は、以前はメキシコ湾岸地域で、そしてより最近ではアラスカ州のクック・インレットおよびノース・スロープでうまくいっている。彼はまた、オハイオ州にあるウチカ・シェール油田を含む新事業でも陣頭指揮をとり、成功を収めている。彼が最大の利益を上げたのは、2011年に、彼が1億ドルを投資したイーグル・フォード・シェール油田をマラソン・オイルMRO-2.72%に18億ドルで売却した時だ。2012年には、メキシコ湾岸にある資産のほとんどを5億5,000万ドルで売却し、それで得た資金をアラスカに再投資し、BPから複数の油田を約10億ドル(約1,211億円)で買取っている。2014年9月には、ヒルコープは電力会社のNRGエナジーNRG -11.11%と提携し、発電所から回収された二酸化炭素を油田に圧入して、原油の増産をはかるという世界規模のプロジェクトを始動させた。そしてヒューストンの中心街では、ヒルコープは24階建て500,000平方フィートの高層ビルを建設中だ。
馬をこよなく愛するヒルデブランドは、自分が所有するアスペンの牧場にポロ競技場を建設し、またグレート・サウスウェスト乗馬センターも所有している。昨年は、かつてジョン・デンバーが所有していたコロラド州の957エーカーの土地を買っている。ヒルデブランドはまた、グレーター・ヒューストン・コミュニティ・ファウンデーション、ヒューストン・ライブストック・ショー・アンド・ロデオ、ガルベストン−ヒューストン大司教区カトリック教会の理事をしている。また、ヒューストンの自宅近くでは、彼とその妻のミンディが、2013年にリバー・オークス・ドーナツをオープンした。ヒルデブランド夫人によれば、それも利益還元の一つだったとのことだ。その際、夫人は次のようにも語っている。「私はご近所の皆さんにドーナツを召し上がっていただきたかったんです」「単純なことです。欲しいと言ってくれる人がいたから、サービスを提供しているだけです」
これは億万長者ジェフリー・ヒルデブランドがオーナーを務めるヒルコープが、その伝統を継続させたという話だ。5年前、ヒルコープが原油とガスの産出量を倍増させるという目標を達成した際、ヒルデブランドは全従業員に対して、現金35,000ドル(約423万円)か、または50,000ドル(約600万円)相当の自動車か、そのどちらかを選ぶことのできる権利を与えた。そして今年、市況は悪化したものの、ヒルコープは産出量の倍増に再度成功し、日量150,000バレル以上を産出するようになった。そこでヒルデブランドはボーナスを倍増させて一律100,000ドル(約1,211万円)とした。
従業員数は約1,400人に上るので、ヒルデブランドからの贈り物は総額1億ドルを超えることになるだろう(支給金額は従業員の過去5年間における在籍期間の長さによって比例按分されるらしい)。
そう、確かに、この56歳のヒルデブランドは従業員に対して気前がいい。しかし、従業員たちもまた、信じられないほどの大金を彼にもたらしている。フォーブスの最新の集計では、その金額は59億ドル(約7145億円)に上る(でもこのボーナスの後では58億ドルに下げた方がよさそうだ)。彼の財産は、前回ボーナスの大盤振る舞いがあった2010年と比べて3倍に増えている。
100,000ドル(約1,211万円)というのは、多くの社員、特に平社員にとっては年収を大きく上回る金額であり、社員の勤勉さと忠誠心を呼び起こす素晴らしいやり方だ。受付として働くアマンダ・トンプソンは、ヒューストン市内でフォックス4ニュースのインタビューに答え、「これこそが本物のギフトだわ。私もみんなと同じように、毎日100%以上の力を出し切るようにしているの」と語っている。
ヒルコープは、上場していない石油・ガス生産者としては米国最大の企業だ。その100%株主と思われるヒルデブランドは、ただ耳目を集めるためにこのボーナスを出しているのではない。それは従業員のやる気を引き出すためなのだ。上場企業の経営者ではないので、ヒルデブランドは従業員にストックオプションを分け与えることができない。しかし彼は、社員に高給を払い、福利厚生も充実させていることで有名であり、会社は業界で最も働きたい職場の一つに毎年選ばれている。またヒルデブランドは、社員にお金をあげるだけではなく、社員がそのお金を使う革新的な方法すら編み出している。ヒューストン・クロニクル紙の記事によれば、社員が新しく入社する際には、会社がその社員名義の口座をグレーター・ヒューストン・コミュニティ・ファウンデーションに開設して2,500ドル(約30万円)を預金し、その後社員が寄付をする際には、2,000ドル(約24万円)を上限として、会社がそれと同額を寄付するというものだ。社員はそのお金を自分の好きな501(c)3適格チャリティ団体に寄付することができる。ヒルコープはこの手続きを毎年更新している。2007年以降、このプログラムからチャリティ団体に寄付された金額は1,100万ドル(約13億3210億円)以上に上る。
ヒルデブランドは、フォーブス400長者番付のメンバーの中でも最もインタビュー嫌いの一人であり、何年もの間、私たちからのインタビューの要請を拒み続けている。そして、広報担当者からも、ボーナスに関するコメントを求めたこちらの電話に対する折り返しの連絡はなかった。
1989年にヒルコープを設立するまで、ヒルデブランドはエクソンの石油技師だった。彼は長年、老朽化した油田を買い、それに最新の技術を適用して利益を絞り出すという作業に力を注いできた。このやり方は、以前はメキシコ湾岸地域で、そしてより最近ではアラスカ州のクック・インレットおよびノース・スロープでうまくいっている。彼はまた、オハイオ州にあるウチカ・シェール油田を含む新事業でも陣頭指揮をとり、成功を収めている。彼が最大の利益を上げたのは、2011年に、彼が1億ドルを投資したイーグル・フォード・シェール油田をマラソン・オイルMRO-2.72%に18億ドルで売却した時だ。2012年には、メキシコ湾岸にある資産のほとんどを5億5,000万ドルで売却し、それで得た資金をアラスカに再投資し、BPから複数の油田を約10億ドル(約1,211億円)で買取っている。2014年9月には、ヒルコープは電力会社のNRGエナジーNRG -11.11%と提携し、発電所から回収された二酸化炭素を油田に圧入して、原油の増産をはかるという世界規模のプロジェクトを始動させた。そしてヒューストンの中心街では、ヒルコープは24階建て500,000平方フィートの高層ビルを建設中だ。
馬をこよなく愛するヒルデブランドは、自分が所有するアスペンの牧場にポロ競技場を建設し、またグレート・サウスウェスト乗馬センターも所有している。昨年は、かつてジョン・デンバーが所有していたコロラド州の957エーカーの土地を買っている。ヒルデブランドはまた、グレーター・ヒューストン・コミュニティ・ファウンデーション、ヒューストン・ライブストック・ショー・アンド・ロデオ、ガルベストン−ヒューストン大司教区カトリック教会の理事をしている。また、ヒューストンの自宅近くでは、彼とその妻のミンディが、2013年にリバー・オークス・ドーナツをオープンした。ヒルデブランド夫人によれば、それも利益還元の一つだったとのことだ。その際、夫人は次のようにも語っている。「私はご近所の皆さんにドーナツを召し上がっていただきたかったんです」「単純なことです。欲しいと言ってくれる人がいたから、サービスを提供しているだけです」
Christopher Helman
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Wikipediaの記事によると、ジェフリー・ヒルデブランド(Jeffery Hildebrand)氏は、1959年生まれの56歳。
テキサス大学オースティン校で地質学で学士号と石油工学で修士号を取得し、アメリカン・エナジー・キャピタル、ダン・A・ヒューズ、エクソンに勤めた後、1989年にヒルコープを設立しています。現在は、ヒルコープのファウンダー兼会長兼CEOという肩書です。
ヒルコープは、2013年以来、3年連続でフォーチュン誌の全米ベスト企業100に選ばれており、ヒルデブランド氏の資産はフォーブス誌によれば590億ドル、フォーチュン誌によれば、550億ドルで、全米77番目の億万長者とされています。
カトリック信者らしく、妻と3人の子供とテキサス州ヒューストンに住んで幸せな生活を送っているようですが、私生活はほとんどわかりません。
これだけの大判振る舞いをすれば、従業員から信頼を得て、その忠誠心を高めるのは間違いないこと。しかし、それができる経営者はほとんどいません。だからこそ、それができるヒルデブランド氏に感心してしまうのです。
できれば、日本にもこういう経営者がでてきてほしいですし、貧乏英語塾長自身も氏のようになりたいものです。従業員に喜んでもらうのは、何よりすばらしいことですから。
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