戦国日本と大航海時代 秀吉・家康・政宗の外交戦略/平川新/中公新書/2018
キリスト教宣教師と深く係わることを通じて、キリスト教禁教の一連の流れの中で、厖大な翻訳資料などから、長年謎とされてきた、秀吉による朝鮮出兵目的が当時の世界の強国スペイン・ポルトガルに対する対抗措置だったとの結論を導きだしている。
当時の日本が、強国だったスペインとポルトガルの人から見ても、軍事的に見劣りがしないということが、秀吉の呼称などから判断できるという指摘は斬新である。
また、当時の日本が禁教措置を執ったことを正当化するだけの見解を、歴史資料を読み解きつつ、導き出している。
歴史論文並の精度で歴史書としてまとめた、極めて有用な歴史書であり、歴史教科書は、この本を研究業績として認めるべきではないか。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます