本書は、1976年に刊行された本(ハードカバー)の同名の本を、1989年にFM選書(ソフトカバー)という形で再刊したもの。
最初に刊行されたきっかけは、出版社社長が各界のモーツアルト好きに直談判、提出された原稿を製本化したものなので、各頁とも執筆者の思い入れある内容となっている。
この本のトリ(最後の章)は渡部昇一が担当している。タイトルは「モーツアルトとその時代」。ベートーヴェンとの対比でモ . . . 本文を読む
世界の指揮者/吉田秀和/筑摩書房/2008
あまり交響曲、管弦楽曲は聴かないが、それでも音楽評論書として、この本は名著レベルにある。
ためになりそうなアマゾン書評も紹介させていただく。
mogeru5つ星のうち5.0 幸福な時代の記憶2018年8月21日に日本でレビュー済み この本は、日本の音楽ファンが最も幸福だった時代の記憶だ。演奏会が徐々に盛んになり、演奏者のレベルが上がり、レコード . . . 本文を読む
レコードのモーツアルト/吉田秀和/中央公論社/1975
タイトルとは異なり、作曲家ではモーツアルト以外に、ハイドン、ベートーヴェン、ショパン、マーラーなども取り上げている。この本の注目点は、指揮者ではカラヤン、ジョージ・セル、ピアニストでは、カサドシュ、ブレンデル、ヘブラー、ハスキル、ヘブラーに関する記述である。聴き比べして楽しむ人向けに、感覚的にどう違うのか、的確な比較表現が綴られている。半世 . . . 本文を読む
名曲三〇〇選/吉田秀和/筑摩書房/2009
一見クラシック音楽入門書であるが、内容的には、何度も読みたくなる仕掛けが施されている、入門書とは言い難い本。クラシックファンなら持っていて損はない。
書評的には、不満を示しつつもクラシックファンを唸らせる内容との評価である。
・今見ても選曲は十分斬新で示唆的・高踏的でアカデミックな西洋音楽史・壮年期らしい覇気と客気にあふれた文章が楽しい・吉田秀和の . . . 本文を読む
音楽の光と翳/吉田秀和/中公文庫/1989
クラシック音楽評論家吉田秀和による、音楽エッセイものの古典的名著。雑誌「マダム」という婦人雑誌の連載を書籍化したものとしてあとがきにて紹介している。婦人雑誌向けに書かれた文章であるためか、詩情あふれる筆致、話題豊富な一冊に仕上がっている。クラシック音楽を聴きながら、コーヒーを飲みつつ読みたい一冊である。 . . . 本文を読む
「アルビノーニ: コレクターズ・エディション」CD16枚ものが発売となった。指揮は、クラウディオ・シモーネ。演奏はヴェネツィア合奏団。
メリハリが強いイムジチと比べると、ややおとなしめ、やや早めの疾走感ある演奏となっている。
これを良しとするかどうかは判断が分かれる。
ただ、漠然と聴きたい、イムジチだと疲れるという向き、アルビノーニの出身地ベネチアにちなんだ演奏で聴きたいとするなら、ベスト盤 . . . 本文を読む