ワーズワス 田園への招待/出口保夫/講談社/2011
イギリス滞在記を発刊し過ぎて、劣化本続出状態となった出口保夫が、本業の文学分野で、詩人ワーズワスの詩を解説した。詩集、詩人の解説本の著者は詩人であることが多いが、出口保夫は、読者に詩人であるかどうかを意識させず、歴史的背景、地理的事情、詩人の人生という、多要素から纏めている。
対訳形式となっており、日本語訳を考えるだけでも結構楽しめる。
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なぜ『万葉集』は古代史の真相を封印したのか/関裕二/実業之日本社/2010
中学、高校と国語の授業で万葉集について学んだ経験ある人は、万葉集を古代日本の和歌を集めた書物として、あるいは日本語の成立過程における重大な役割りを果たした書物として扱っているが、関裕二の見立ては異なる。
皇位継承に係わる争い、駆け引き、暴政、謀りごとの視点、それも謀りごとに勝利した視点で、日本書紀は勝者によって書かれた . . . 本文を読む