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義歯をつける必要がありますか

2021年09月28日 | 日記

義歯をつける必要がありますか

 

入れ歯は,笑い話の種にされることがよくありますが,入れ歯をしている多くの人にとってそれは笑いごとではありません。自分の歯全部がよい状態に保たれている人にしてみれば,
義歯についての質問はあまり重要ではないように思えるかもしれません。しかし,この問題に直面する必要が全くない人にとっても,この記事の中で説明されている事柄は,
丈夫で健康な歯を授かったことを感謝するとともに,少なくとも自分のできる範囲内で歯を良い状態に保つよう決意する助けになるでしょう。

それにしても,歯の手入れをまじめにしていると自分では思っていたのに,ある日歯がぐらぐらしていることに気づく人が多いのはなぜでしょうか。歯科医ならだれでもこう答えるでしょう。
30歳を過ぎてから歯を失ってしまう最大の原因は歯茎の病気(歯周病)です。もちろん,事故や虫歯が原因で歯を失う場合もあります。

では,歯を数本あるいは全部失ってしまったとき,義歯はどうしても必要なのでしょうか。*(下記、脚注参照)
義歯なしでうまくやっているように見える人がいるのはなぜでしょうか。義歯も商業界が一般大衆に押し付けている製品の一例に過ぎないのでしょうか。


なぜ義歯にするのか

こうした質問に答えるために,歯の働きについて見てみることにしましょう。歯はわたしたちの外見に影響を与えるだけではありません。わたしたちが食物を噛むとき,食物は粉々にされ,
細かくされた食べ物は消化液と混じり合い,体は栄養分を吸収することができます。ところが,歯がほとんど,あるいは全くなければ,食物を十分に砕くことができません。骨のように非常に硬い歯茎の出っぱりでもこのことをふさわしく行なうことはできません。歯のない人が,食物をコーヒーや紅茶や他の飲み物で流し込もうとして消化器系の疾患を抱えるのはこのためです。歯が数本なくなっただけでも,食生活は制限されてしまいます。そのような場合,よく噛んで食べなければならない堅い食べ物や繊維質の食べ物は敬遠されるのが普通だからです。
さらに,歯は話をするときに役立っていますが,歯がなくならない限りこの働きについて考えることはほとんどありません。歯が舌や唇を助けることによって,理解してもらえる音が出ます。
例えば,歯がなければ子音で終わる音をきちんと出すことはできません。歯の抜けた人が話すのを聞いたことのある人なら,多分そのことに気づかれたことでしょう。
ですから,人工歯を入れた人がもう一度正しい音を出すためには,舌の動きを義歯に合わせる必要があります。これには少し時間がかかるかもしれませんが,歯がないときよりも結果は良くなるのが普通です。

義歯の人が歌ったり楽器を演奏したりする場合はどうでしょうか。用途に合わせて義歯を修正すれば,大抵の場合こうした活動を上手に行なうことができます。
歯がなければ,歌手や俳優,吹奏楽器奏者,僧職者,写真のモデルなどの仕事は,非常に難しく感じるでしょうし,不可能でさえあるかもしれません。

歯がなければ容姿にも影響が及びます。口の周りの柔らかい組織がひだ状に集まり,鼻とあごが近づくため,実際よりも老けて見えるようになります。このため自信を失ったり,場合によっては心理的な障害を抱えたりする人もいます。歯を一本失うと,歯の並んでいるアーチが崩れることがあります。わたしたちの歯は,ローマのアーチ形の建築物の石と同じように互いに依存しています。ですから,隣り合っている歯の一本がなくなると,ほかの歯は横にずれてしまいます。
このため,残っている歯と歯の間にすきまができ,食べ物のかすが歯茎のあたりに詰まってしまうことがあります。こうして歯肉に炎症が起きることが多くなります。
歯が動くことによってさらに歯並びも変わってしまい,ものをうまく噛めなくなることもあります。


両者の比較
本物の歯と人工の歯の間の決定的な違いは,本物の歯の根があご骨にしっかり固定されている点です。このため,本物の歯は食物をより効果的に噛み切り,ばらばらにし,非常に細かくすりつぶすことができます。下の歯は上の歯とこすり合わされるように動き,強い力ですりつぶしたり,せん断したりします。

一方,総義歯は歯茎や歯槽堤に乗っているだけです。ずれないようにしているのは舌や頬が生み出す力や粘着力といった弱い力に過ぎません。義歯は本物の歯のようにしっかり固定されていないため,すぐに動いてしまいます。それで,義歯の効果は人によって違います。本物の歯と同じ性能を持つ義歯はありません。あごの形や大きさ,組織の特徴,義歯の使い方を学ぶ能力に加えて義歯をはめる人の心構えでさえ,すべて義歯の効果を決める要素になります。
義歯の最大の弱みは安定性に欠けることです。しかし外観について言えば,本物の歯と見分けがつかないほどの人工の歯を作ることができます。

残念なことに,義歯を使うようになってからでなければ本物の歯に見られる知恵や設計や実用性に気づかないことが時々あります。
人間に作れるのは本物の歯のお粗末な模造品であって,本物の歯と同じようなすばらしい働きをするものを作ることは決してできません。

総義歯であれ部分床義歯であれ,義歯が必要かどうかを真剣に考えなければならない状況に置かれている人もおられることでしょう。もちろん,どうするかはあなた自身が決めることですが,義歯の利点について考えてみるのは確かに賢明なことだと思われます。義歯をつければ,起こりかねない消化器系の疾患を防ぎ,きちんと栄養をとり入れる助けになるでしょうし,話す能力を改善することもできます。さらにあなたの外見はぐっと良くなります。

確かに義歯を使っている人は,たいてい本物の歯をなくしてしまったことを残念に思いますが,人工歯の進歩によって全世界の何百万という人々は,ある程度の満足感や幸福感を得ることができるようになっています。


[脚注]
この記事の中で言われている「義歯」とは,抜けた歯の代わりにあつらえて作る器具のことです。本物の歯が全部なくなってしまった場合,総義歯が必要です。歯が残っていれば,部分床義歯が使われるかもしれません。
この記事は総義歯と,取り外し可能な部分床義歯とに焦点を合わせています。

 

歯科診療費を節約する
歯科医や歯科矯正医に診てもらうと,かなりの金額を請求されることがよくあります。しかし,お子さんのおられる方には朗報となるような発見が幾つか報告されています。
「アメリカ人の間に歯並びの悪い人やあごの形の悪い人がとても多いのは,高度に加工された食品を食べていることの結果のようだ」と,ニューヨーク・タイムズ紙は伝えています。
この理論によると,よく噛まなければならない食べ物を食べていると,「刺激によりあごの成長が促され(その結果,歯がゆったりと生えるだけの十分なスペースができる),永久歯がきちんと生え,それに伴って顔や口腔もバランスよく成長する」のです。
科学者たちはこの理論を裏づけるため,サルに堅い食べ物と柔らかい食べ物を与えてみました。結果はどうなったでしょうか。堅い食べ物を食べていたサルには「歯並びの異常」はほとんどありませんでした。それで,よく噛まなければならない食べ物を子供に食べさせることは,歯科診療費を節約する一つの方法であると言えるでしょう。もう一つの方法は,子供が定期的に歯を磨き,デンタルフロスをかける習慣を身につけるよう助けることです。

歯は互いに依存している。位置がずれないよう助けている隣の歯が抜けると,歯はすぐにずれてしまい,他の歯にも悪影響が及ぶ。