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恐るべき代償~アスベスト

2021年02月28日 | 日記

恐るべき代償

しかし,このように急激に人気が上昇する中で,不吉な先行きを予感する声も上がっていました。
実際,今から1,900年も前にローマの歴史家プリニウスは,アスベストの鉱床で働く奴隷たちには呼吸器の障害があるようだと述べています。
プリニウスを皮切りに,多くの人が警鐘を鳴らしました。

1900年代の初頭,ヨーロッパの医師たちは,アスベストの作業員が呼吸器系の疾患で死んでゆくのに気づくようになりました。
1918年までに幾つかの保険会社は,アスベストの作業員の寿命が異常に短いことを指摘し,その保険の取り扱いを拒否しました。
1930年代までには,アスベストを大量に浴びると死に至る可能性が高いことが死体解剖によって確かめられました。各種アスベストの針の形をした非常に小さな結晶は,
肺や腹腔にまで侵入してから,そこに潜伏し,数十年後に病気を引き起こすことがあります。以下に挙げるのは,アスベストに関係した非常に一般的な病気の数例です。

石綿症。最も一般的な悩みの種で,特に長期間アスベストを浴びた人に見られます。肺の組織に傷ができると肺はだんだん堅くなり,肺の中の空洞がふさがれてゆきます。
石綿症になると息が苦しくなり,肺炎や気管支炎などの病気にかかりやすくなります。そして石綿症の人がそういう病気にかかると,普通よりもはるかに危険です。石綿症は不治の病で,死を招くこともあります。

肺ガン。これも一般的で,石綿症よりも多くの人がこの病気で死にます。しかし注意を引くこととして,アスベストを浴びることと喫煙の習慣が重なると,肺ガンにかかる確率は非常に高くなります。それは,喫煙の危険性と,アスベストを浴びることの危険性とを単純に足したよりもはるかに高い確率です。

中皮腫。まれではありますが,非常に致死率の高いガンの一種です。それが冒すのは,胸腔や腹腔の内面を覆う膜です。アスベストを浴びた量が少なくても発病したり,40年も後になって現われたりすることもあります。

「国際公共医療ジャーナル」誌によると,1986年から2000年にかけてアスベストが原因で苦しみながら早死にする人は,米国だけでも20万ないし30万人に上ると言われています。
もし本当にそうなれば,第二次世界大戦で戦死した米国軍人の数にほぼ匹敵することになります。


過剰反応?へ続く>>>