自己満足的電脳空間

完全自己満足主義。テーマはない。自分の趣味・関心事を偏った嗜好と思考でダラダラと書き綴る自分のための忘備録。

エクスポズをモントリオールに、カナダに戻してくれ!

2018-04-08 00:05:00 | 野球、その他スポーツの話


数年間だけだったがカナダに在住していた影響でMLBの贔屓球団は同国に本拠地を構えるトロント・ブルージェイズモントリオール・エクスポズだった。

モントリオール伝説の強打者#8 ゲーリー・カーター


しかし、モントリオールと言えばNHLのモントリオール・カナディアンズ人気が高く、エクスポズ人気はイマイチ。1990年代前半に若干人気が回復、1994年には途中までナ・リーグ東地区の首位を快走していたものの、1994年から1995年のMLBストライキのためシーズン自体が中断。これを機に再び観客が激減し、二度と客足が戻ることは無かった。

※ちなみにエクスポズが躍進した1981年と1994年はいずれも大リーグ選手会によるストライキによってシーズンが中断した年であり、このため「ストライキの年には強いエクスポズ」と揶揄されることもあった。




また、起死回生のため老朽化したオリンピック・スタジアム(スタッド・オリンピック/Le Stade Olympique)に代わる新球場建設構想もあったが、モントリオール議会は建設費用負担を否決され頓挫。晩年には深刻な財政難に陥り、プエルトリコにて主催試合を行うなどの対策も実施されていた。2002年2月15日には、ついに当時のオーナーであったジェフリー・ローリアが球団を手放し、新たな買い手も現れなかったため、オーナー不在状態で球団存続の危機に立たされてしまう。そのため、緊急の措置としてMLB機構が1億2000万ドルで権利を購入し、運営を続けていた。

よって、2005年にワシントンに移転は必然だったかもしれない。だけど、カナダに縁があった人間としては、どんな理由があろうともモントリオールから、カナダからMLB球団が消滅してしまうことは悲劇でしかなかったが…いつもガラガラのオリンピック・スタジアムの光景は幾度となく現地で目の当たりしていたし、行政の協力も得られない。モントリオールは球団を保有する能力がないから仕方ないんだ…と10年近く思っていた。



「私達の愛(の思い出)」…(正確なフランス語はA nos amoursらしいが)

しかし、2年ほど前、エクスポズOBでもある元巨人のウォーレン・クロマティ氏が2011年頃からモントリオール球団誘致団体代表を勤めているという報道を目にした。




更にカナダ唯一の球団となってしまったトロント・ブルージェイズが、2014年からエクスポズの旧本拠地オリンピックスタジアムにてプレシーズンゲームを開催(今年2018年も開催)し、かって空席が目立っていた球場には多くの観客が詰めかけている。そう、皮肉なことにモントリオールはエクスポズが去ってから野球熱が上昇し始めたのである。モントリオールは再びベースボールタウンになる準備ができたのだ!(概要はこちらこちらを参照)

2014年3月28日 トロント・ブルージェイズ対ニューヨーク・メッツ戦にて「私達の愛(の思い出)」と書かれたプラカードを抱えるファン

2018年3月28日 トロント対セントルイス(プレシーズンマッチ)

モントリオールの英雄:ブラディミール・ゲレーロの息子、ブラディミール・ゲレーロ・ジュニアがサヨナラHR!!! 観客席にはモントリオール・エクスポズのジャージを着用しているファンの姿も目立つ。

2015年6月にMLBコミッショナーのロブ・マンフレッド氏は「規模の拡張を目指すMLBにとって、国際化は前向きに検討すべき事柄」と声明を出している。この発言はアメリカに偏った球団編成を改めるきっかけになるだろうか?まず、手始めにカナダへさらなる球団増設、ゆくゆくは隣国メキシコまで拡張していけば理想的なのかもしれない。

当のクロマティ氏は就職のため日本に移住という報道があり、現在球団誘致活動はどうなっているのかは不明ではあるが、近い日にモントリオールに2代目エクスポズが、欲を言えばバンクーバーにも新たなMLB球団が誕生することを願っている。


クロウ、また日本へようこそ!でも、モントリオールの件はどうなってるの?(ちなみにあまり認知されていないがMLB、NPB合算で2,000本安打以上記録している巧打者だった。クロマティ氏について興味深いレポートはこちら