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身長2m以上の外国人選手はプレイ不可!? 理不尽極まりない韓国プロバスケの新ルール

2018-04-12 00:05:00 | 野球、その他スポーツの話
今までこんな理不尽なルールがあっただろうか…。報道を見た時は我が目を疑った…。


「身長2m以上の外国人選手はプレーできない?」
韓国プロバスケットリーグ(KBL)に衝撃の新ルールが3月5日に発表された。なんと2018-2019シーズンから、外国人選手の身長を200cm以下に制限するというのだ。

KBLは2015-2016シーズンから、外国人選手2人のうち1人は193cm以下という制限を実施していたが、今回はさらに規定を厳格化したことになる。来季からはひとりは186cm以下、もうひとりは200cm以下とするという。

つまり、今後2mを超える長身外国人選手はKBLのコートに立てない。『朝鮮日報』は「チーム内の主軸外国人選手が身長制限規定の誤差範囲にかかった球団は短期間に背を縮める方法を探すべく、頭を悩ませている」と伝えている。

全州KCCのチャールズ・ローデスは身長が200,1cm。ローデスは近いうちに身長を再測定することにした。

現実として、身長が200cm以上の原州DBのロッド・ベンソン(206.7cm)、安養KGC人参公社のデビッド・サイモン(203cm)など4人の外国人選手が来季から韓国のコートに立つことができなくなったのだ。

今季得点1位の外国人選手サイモン(人参公社)は身長203cm。200cmを超えるため来季から韓国のコートに立つことができない。


韓国バスケの外国人選手問題としては、“血統問題”に揺れたチェリー・リー事件があったが、今回ばかりは彼らになんの罪もない。

昨季KBLの得点王だったデビッド・サイモンは、韓国メディアに「KBLが定めたルールなので受け入れるが理解ができない。ファンにお別れの挨拶もできないまま離れることになり申し訳ない」(KBLの2017-18シーズンは3月13日にて既に終了)と話していた。無念であろう…。

韓国プロバスケでは以前にも、外国人バスケ選手が突然の解雇を受けるなど不可解な事態が起こっていたが、今回の規定厳格化には反対の声が大きい。(参考記事:国歌斉唱中にストレッチをした外国人バスケ選手が突然の解雇…なぜ?

韓国バスケファンは、「一体何を考えているのか」「競争力がまたまた下がるな」「バスケの発展のために実力のある外国人選手が必要なのに」「今からでも遅くない謝罪して撤回しろ」などと嘆いている。国内で論議を呼ぶと、米国・欧州メディアがこれを海外トピックで詳しく伝え、ソーシャルメディアやインターネットコミュニティーを通じて広まった。

最初に報道したのは4月5日の英国・日刊紙ガーディアンと公営放送BBC。ガーディアンは「バスケットをするにはあまりにも高い身長(Too tall for basketball)」と題した記事で、来季から韓国を離れることになった上述のデビッド・サイモン選手の事情を紹介した。サイモンは最近、KBLで身長を改めて測定し202,1cmだった。

ガーディアンは「身長は最高のバスケット選手になる前提条件ではない。しかし2005年に米国を離れて欧州とアジアで活躍したサイモンは高い身長のために韓国でプレーできなくなった。当惑するしかない」と紹介した。続いて「高くない身長で個人技がある選手がより多くプレーするよう誘導する新しい規定の犠牲者になった」とし「221cmの하승진/ハ・スンジン/河昇鎮(KCC)は韓国選手という理由でこの規定を適用されない」と付け加えた。BCCも状況を説明した後、「この規定は個人的に理解しがたい。規定が変わるまで韓国で再びプレーできず残念だ」というサイモンのインタビューを伝えた。

その後、米国のブリーチャーレポート、ドイツのシュピーゲル、オランダのデ・テレグラフなどがKBLの外国人選手身長制限を伝えた。デ・テレグラフは「サイモンが来季から韓国でプレーできないのは単に身長があまりにも高いため」とし、シュピーゲルは「KBLがおもしろいバスケットのために特別な方法を使おうとする。観客の興味を引こうとするが、身長が高い外国人選手だけがプレーできなくなった」と伝えた。スペインのマルカは「米プロバスケット(NBA)でステフィン・カリー(ゴールデンステート、190cm)がバスケットボールを変えて新しい流行をもたらした。韓国はこうした流れに対する意識があまりにも強すぎる」と批判した。

海外バスケットボールファンの反響も大きかった。米コミュニティーサイトRedditには「KBLはチャールズ・バークリー(198cm)にとって夢のリーグになるだろう」というコメントが登場し、身長が2mに近い元NBAスターのバークリーの名前が挙げられた。「(では)ポイントガード・シューティングガードでなく、スモールフォワード・パワーフォワード・センターは誰がするのか」というコメントもあった。一部の人は「台湾・フィリピンなど他の国にも外国人選手の身長制限がある」とKBLをかばったが、「フィリピンはこのような規定のため韓国にいつも負ける」という反論もあった。掲示板では「笑わせる」という意味の「hilarious」という言葉が多く見られた。

話を韓国国内に戻すと、以前から「ファンの信頼が崩壊したKBL」といった記事が出ているように、韓国プロバスケの人気は上がらない。視聴率調査でもライバルのプロバレーボールに押されているのが現状だ。(2017年のプロバスケットの視聴率は0,2%まで落ち、プロバレーボール(0,757%)の1/3にもならない)

実際に観客数も減っている。3月13日に終了した2017-2018シーズンの観客動員数は計75万4981人(KBL発表)で、前年比9,3%も減少。1試合の平均観客数は2796人で、平均3000人未満は1997-1998シーズン以来。

1997年は、KBLがスタートした元年。韓国では90年代前半頃から大学チームを中心にバスケ人気に火がつき、その勢いに乗ってKBLが誕生しており、その背景には韓国でも爆発的な人気を呼んだ日本の漫画『スラムダンク』の影響もあったとされている。そこから右肩上がりに観客数は増えたが、2014-2015シーズンから減少傾向。

“美少女チアリーダー”アン・ジヒョンなどがいる、ソウル・サムスン・サンダースはそれでも観客数を維持しているということだが、バスケ離れの根本的な解決策にはなっておらず、厳しい状況であることは間違いない。

アン・ジヒョン氏

いずれにしても、今回の規制強化で韓国バスケファンの不満がますます募り、バスケ離れが加速することは必至だろう…。

引用記事はこちらこちら



今後、KBL関係者は新しい外国人選手を発掘する時は巻尺を持ち歩き、バスケットシューズを脱がせて身長を測る仕事も増えるんだね。

まぁ、色んな意味で時代に逆行したルールだよねぇ…。私見にはなるが、そもそも「外国人枠」という概念はあまり好きではないが、自国民の雇用確保という観点から、ある程度の制限はやむを得ない。しかし、身長だけを理由に雇用が制限されるのは、明らかに常軌を逸している。更にそれが適用されるのは外国人選手のみ。国籍でも雇用制限があり、その上、身長でも雇用制限。二重制限はあまりにも不条理である。

日本同様、韓国もバスケ後進国。発展のためには優秀な外国人ビッグマンと競争する環境が必要なはずなのに、身長だけを理由にそれを自ら破棄するのであれば、これ以上の発展は望めないのではないだろうか?


この不可解で理不尽なルール導入によりKBLは「競技のスピードが速くなり、平均得点が上がり、迫力ある試合で興行にプラスの影響を与えるだろう」と説明したが…得点さえ増えればおもしろいのか?背が低いと高得点が出るのか?身長に関係なく『テクニシャン』が入ってこなければいけない。時代の流れに逆行している。

更にKBLイ・ソンフン事務総長は「身長が高い外国人センターがインサイドばかり攻略した。おもしろさを欠くバスケット競技を予防するための対策」と述べ、今後はセンターをはじめ韓国人選手の出場比率を60%に引き上げる考えらしい…。が、ここまで露骨で排他的なルールは…驚きとともに嫌悪感すら感じる。