掲載が遅くなりました。
今年7月に千葉県庁水政課へ千葉県内における広域水道についての回答をいただきました。
一部、手直しをしまして公開をいたします。
送信者様
千葉県ホームページよりお問い合わせいただき、ありがとうございます。
千葉県総合企画部水政課です。
まず、千葉県の取組について簡単にご説明します。
千葉県では、平成22年3月に、県内水道の統合・広域化の当面の考え方を示しており、県は広域自治体として、広域的な水源の確保及び水道用水供給事業を担い、市町村は基礎自治体として、住民生活に密接なサービスである末端給水事業を担うことを基本としています。
この基本的な考え方に基づき、まずは給水原価の高い九十九里・南房総地域の水道用水供給事業体と県営水道の統合をリーディングケースとして進めていくこととし、現在、「実務担当者による検討会議」において協議を進めているところです。
次に、ご質問の内容について、
「現在開会中の県議会の一般質問の中で、九十九里と南房総の各広域水道の将来の統合化について、取り上げられました。そのときの一般質問のやり取りと、今後、どのようなかたちでこれらの広域水道の事業が維持をされるのかどうか。」
のうち、まず、「一般質問のやりとり」について回答します。
平成29年6月議会では、リーディングケースである「九十九里・南房総地域と県営水道の統合」の進捗状況と目標年次について、一般質問がありました。
これに対し、県からは、
九十九里・南房総地域の用水供給事業体と県営水道の統合に向け、「実務担当者による検討会議」において、現状分析、今後の施設整備、人員配置計画などの協議を終了し、現在、今後の財政収支の見通しの検討を行っているところであること、今後、統合基本計画の原案を8月までに作成する予定であり、市町村等との調整も経て、統合基本計画の案を本年度中に策定すること、また、来年度に設置予定の(仮称)統合協議会における協議項目や組織体制等を検討する中で、統合の目標年次やスケジュールについて協議していくこと、を回答しました。
次に、「今後、どのようなかたちでこれらの広域水道の事業が維持をされるのか」について回答します。
県は、県内水道の目指す姿について、以下のように考えており、この考えにそって、取組を進めていきます。
(なお、この考え方は、平成27年9月に公表した「県内水道の統合・広域化の進め方(取組方針)」において示しております。)
「○ 県は、広域自治体として、広域的な水源の確保及び水道用水供給事業を担い、市町村は、基礎自治体として、住民生活に密接なサービスである末端給水事業を担うことを基本とする。
○ この基本的な考え方に基づき、県は、県内水道用水供給事業体の水平統合を目指すこととし、まずは、九十九里地域・南房総地域の水道用水供給事業体と県営水道との統合をリーディングケースとして進めていく。その他の地域(北千葉地域、東総地域、君津地域、印旛地域)との統合・広域化については、それぞれの地域の実情に配慮しつつ、市町村等と十分な対話を行い、合意形成を図りながら進めていく。
○ 併せて、統合・広域化の目的を達成していくためには、市町村等が担う末端給水事業についても、運営基盤(技術力・経営力・財務力)の強化を図ることが重要であることから、統合・広域化の促進、支援に取り組む。
○ また、県としては、以上の考えを踏まえ、県内水道のあり方に関する方向を示す水道整備基本構想(千葉県版地域水道ビジョン)等の策定に取り組む。」
次のご質問の「私の地元の南房総市と隣接の三芳広域水道で、先々、水道料金の値上げの検討がされています。広域水道の統合化による水道料金の水準はどのようなかたちの見通しに
なるのでしょうか。」について回答します。
九十九里・南房総地域の用水供給事業と県営水道の統合の検討にあたり、県から末端給水事業体に交付している市町村水道総合対策事業補助金を振り替え、用水供給料金を引き下げていくことを想定しています。
しかしながら、水道事業においては、今後給水人口の大幅な増加による料金収入の増加が見込めない中で、水道施設の老朽化に伴いこれまで長期にわたって整備されてきた膨大な水道資産を再構築すること、水質管理の強化や地震等の災害時の危機管理の強化等が強く求められている、といった状況があります。
このような状況も踏まえ、水道料金は、末端給水事業体において判断することとなろうかと思います。
そのため、県から、南房総市と三芳水道企業団の水道料金の水準の見通しをお示しすることはできませんので、直接南房総市や三芳水道企業団にお問い合わせください。
以上です。
今後とも千葉県の水道行政へのご理解・ご協力をよろしくお願いいたします。
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千葉県総合企画部水政課 水道事業室