11/22 群馬県下仁田町の 神津牧場付近にて 5.7GHz 及び 10.2GHz帯での
ISDB-T方式 FHD-ATV を運用しました。
当方は、あまり条件の良くない妙義荒船林道上での運用でしたが、藤岡市
固定とは 5G/10G で問題ない映像が送受信でき、また埼玉県のカスリーン
公園でも 5.7G での送受信及び 10.2GHz での受信をして頂きました。
(交信映像は下記にあります)
JA0RUZ/1 受信映像
https://www.youtube.com/watch?v=w_OKkgzqpqk&feature=youtu.be
JA1OGZ/1 受信映像 (JA1OGZ局アップ)
https://youtu.be/dRG_pT6bvmg
この映像を見て頂くと判りますが、現場で4系統のFHD入力映像を瞬時に
切り換える運用も初めて行い(3系統まではテスト済み)、更にワイヤ
レスマイク(技適品)からの音声ミキシングも上手く行きました!
今までのATVは殆どが1台のビデオカメラでの「風景+顔映し映像程度」
だけでしたが、この様にTV中継並みに映像ソースを切り替えて送れる様に
すれば、受信する側でも楽しめると思います。
なお、太陽光直下ではモニターもかなり明るい物でなくては見難いのですが
最近そんな環境でも十分に見られるモニターを採用しました。
また、私達のマイクロ波を使ったデジタルATVは、許可される電力が2W
までですが、ISDB-T信号の場合は広帯域マルチキャリア波の為、5.7G帯
でも 0.5W 、10.2G帯では 0.3W まで出すだけでも大変な回路構成となって
しまいます。
しかしそんなミニパワーでも、私達はパラボラアンテナを使って 300km
近くまでの距離で交信できておりますが、他局の電波をモニターできる
受信設備を一切持たない 「ドローンFPV局」では、他への混信等は一切
お構い無しで、いきなり 0.6W もの電波を、高い上空で自由に発射して
飛ばしている現状もあります。
例え 0.5Wでも2.14dBmのアンテナで上空から発射される電波は、私達の
設備(パラボラアンテナ)では、100km程度の距離が有っても -90dBm
程度で受信できてしまう為、それらから混信を受けます。
ISDB-T方式のデジタルATVの場合は、最低-84dBm程度の弱い信号で成立
する場合があり、妨害波とのDU比は20dB程度必要な為、-90dBmの妨害
波を受けた場合でもブラックアウトしてしまいます。
しかし、それらを確認する方法を持たないFPV局に、何ら問題なく免許を
降ろしている現状もあり、困ったものです。
更に、今後アマチュア無線局の利用範囲をかなり緩和して、マラソン大会や
地区のお祭り、消防団活動にまで使って良い様なパブコメが出されています。
https://www.soumu.go.jp/main_content/000712092.pdf
しかし、パブコメに上がった案件は、すでに決まった事を国民に周知する
為に、ある意味パフォーマンスで行うだけで、否決されたものは殆ど無い
現状だと思われます。
地区内の祭りや消防団活動にまで使える様に改正されれば、「アマチュア
無線」をやりたいのでない人達までアマチュア無線機を持ち、使える物は
何でも使え!的な事になって行くのでしょうね!!