10月9日 野沢温泉スキー場にて、新潟市西区向けのマイクロ波移動運用を行いました。
参加局は 新潟:JA0RGP JR0YGW(JA0DWG) JA0HJC
長野:JA0GPO JA0SIO JE1VAH JA0RUZ
最初は 430Mで打合せをして、次に 5.7GHz等 の FM で交信し、相互に送受信をしながら
パラボラ方向を調整して最大受信電力方向に合わせ込みます。
この時はFMでの運用ですが、D-ATVの運用周波数(全電波形式帯)を使い、他の局が
使っていないか、又他の信号が無いかを見極めながら行いますのでドローン5.7GHz利用
FPVの様な「他局の運用を無視して運用する様な電波の発射」は行っていません!
他にも安価なポータブルスペアナ等で受信波等の監視も行って運用をしています。
1W~2W程度で送信のマイクロ波でも、この距離(112.8Km間)では通常「フルスケール」
となり、受信信号が強すぎる為、方向調整は上手く出来ません。
そんな時私たちは 親機の RF ゲインを最低に下げ(約40dB落ちる)、さらにN型のアン
テナ切り替え器等でIF 回路を切り離したり(これでも約40dB落とす)計80dBも落とし、
局によっては 最大100dBのステップATT を調整しながら、信号を大幅に減衰調整させてから
方向調整しています。
FHD-ATVでは、その程度の受信電力が無いとまず映りませんので、このFMでの方向合わせ
でも Full-HD 映像交信で映像が映るか映らないかが予想できます。
下記は当局の 5.7GHz 送信モニター映像で、このままの映像品質で相手局に届きます。
JA0SIO局 送信映像:当局受信モニター のワンカットです。
本日の運用での成果は、 5.7GHz ISDB-T波 112.8Km 間交信を、当方がパッチアンテナ
けで 送受信の成功ができた事です。
100Km以上ではパラボラアンテナ同士でないと映るレベルにならない、と思っていましたが、
まずは冗談で数百円の程の中華製パッチアンテナで受信したら、なんと映るではないですか!
当然 このアンテナからの送信波も新潟市に届き、 FHD映像が映りました。
この通信回線を簡単に計算した所、受信アンテナ端電力が-90dBm程度となり、まず映らない筈
でしたが、やってみる物ですねェ! (アンテナ利得予測が間違っていた?)
5.7GHz FPV用 に安価に販売されていた物です。
見通しの場所に行けば、こんな簡単なアンテナでも100km~200km程度簡単に交信できるのが
マイクロ波です。
FMだけなら見通し条件でさえあれば、5.7GHzや10.2GHz帯でも、コンディションが悪化して
いなければ、例えば500kmでも問題なく飛ぶでしょう?
FMでM5の時より、約1万倍強くなけば映像にならない「FHD-ATV」でも、287Kmは何回も
クリアしています!!
同時に 10.2GHz でも問題なく映りましたが、24GHzは不調で後日のお楽しみが残りました。