知人の父親が亡くなった。葬儀は『家族葬』で執り行われ、訃報は『事後』に聞いた。まぁ、ここまでは『いまどき、あるある』だが、厄介なのは『その後』だ。家族葬、ちいさなお葬式・・・『TVのCMをバンバン打って、どうやって利益を出すのかな』と思っていたのだが『葬儀後の「何かお困りのことはありませんか?』という『セールス電話』が『収益アイテムだった』のである。そんな電話が『3日おきくらいに掛かってきて、うっとうしい!』と知人はボヤきまくっている。
【写真:地権者の葬儀後、土地を売却され『新築ゴーストタウン』に】
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◆旧新興住宅街の土地バブルは、すでに終焉を迎えている。
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昭和40年代頃の『旧・新興住宅街』は『土地売却』のラッシュだ。
多くは『80歳代の地権者が死亡したため、相続人がカネに変えるため売却』。
そこに『家族葬』といった『秘匿性が高い葬儀』が主流になっている。
自宅や公民館で葬儀を出す時代なら『あれこれ口出しする人』が必ずいた。
今は『事後に聞かされる』のが、ほとんどである。
相続人は、おしなべて『故人の生前、介護で疲れている』。
そこに『臨終』がやってきて『流行の家族葬』が当たり前になった。
ちょっと前なら、葬儀の施行で3百万円は下らなかったのが、
今や、1百万円で『十分にお釣りがくる時代』である。
単純計算でも『△2百万円』と売上が落ちている。
なのに、TVでCMをバンバン打っているのが不思議でならなかった。
1,小さなお葬式や家族葬は『集客アイテム』
2,事後の『お困りごと』が『収益アイテム』
要するに『資産の相続』に『いっちょかみ』することだ。
これまで『低金利』だったのが後押しして、
売り飛ばした古家付きの土地を『新築』で売り出しても『売れた』。
古家に住んでいた人は『立ち退き』で追い出されて、
いい迷惑だが文句は言えない。
首都圏や大阪市内など『一部』を除いて『不動産バブル』は崩壊した。
葬儀の都度『ほぼ必ず相続が発生する』のだから、
おおかたが『不動産の素人』につけこんで『お困りごとは?』といっちょかみ。
そもそも、介護で疲れた相続人にすれば『やれやれ』といったところだ。
誰も住まない親の家を『移転登記』したところで、
登記が公開され『個人情報が世間に晒される』。
そこに、公開された登記内容を見て、おかしな業者が近寄ってくる。
さらに、相続人が複数いて法定通りに財産を分けようとしても、
不動産などは、切り分けが難しいから『手っ取り早くカネで解決』。
もちろん、それ自体は悪くない。
仕方がないといえば、仕方がないのだが、
葬儀屋が『お困りごとはありませんか?』と、
不動産売却に『いっちょかみ』して『利益を補填する』のは、
どうなんだか・・・と、私は思う。
政治家の裏金は『問題だぁ!』と騒ぐが・・・。
民間企業の商行為で『バックマージン』や『紹介手数料』は合法だ。
家族葬、小さなお葬式、墓じまい、時代の流れで仕方がない。
そこに『介護疲れ』『情報弱者』に付け込んだ商売が横行している。
昼下がりのワイドショウも、スポンサーは葬儀屋、保険屋、不動産屋。
それを『ぼんやり見ている情弱老人』と『その情弱子供たち』。
ガッコのお勉強はよくできたのかも知れないが、
いざ!となったら、業者の言いなりである。
我が家の西隣は、月極の駐車場だった。
ここも昨年に地権者が死亡し、家族葬が行われた。
その後、しばらくして『測量屋』がやってきた。
だいたい、測量が入るというのは『土地の境界線を明確にするため』だ。
境界が明確になって、図面を新たに作成したら『売却』につながる。
売却された土地は、構造物をすべて『解体』して、
造成するもの・・・と思っていた。
ところが、だ。
騒音と振動で『近隣に迷惑』をかけておきながら、
家を建てたところで『もう売れない』となれば、
呆れたことに『売土地』の看板が立った。
地権者→相続人→大手不動産会社・・・現在、売土地の看板、こんな具合だ。
最寄駅前は、商業施設がなくなって、
駅直結のマンション建設が始まっているが、
完成の頃、もっと景気が後退しているのではないだろうか。
駅前が、さらにゴーストタウン化しないことを願うばかりだ。
普通預金や、ゆうちょの通常貯金の金利も上がっている。
5年ものの定期預金利息も『0.2%』に上がっている。
とはいえ、ショボイ金利上昇では物価高には到底追いつかない。
今後、どうなるのか静観視するしかないのだろうかね。
毎度おおきに。ほんじゃーね!!
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